出産育児行動促進準備状態│看護過程やアセスメントの進め方について解説します!
1. 母親役割獲得準備ってなんだろう? アセスメントするために必要なことって?
妊産婦さんは、日本という文化的背景や両親などから影響を受け、出産について個々の信念・信条・態度・姿勢を持っています!
産婦は出産時に大声を出したり騒いだりするものではない、出産時に取り乱すことは恥ずかしいこと、陣痛に耐えることは一人前の母親になるための試練である、というような出産観を持っている人は少なくないです。
そのため
「冷静に産みたい」「自分を見失わず産みたい」という思いは、出産への主体性という点では評価できますが、このような伝統的な出産観によるものかどうかを確かめる必要がある。
それは、産婦の予想を超えて、現実の出産が自制できないほどの苦痛や屈辱感が強いものであったり、納得出来ないものであったりすると、
【出産体験が挫折・失敗体験あるいはわだかまりの残る体験】にもなるからです。
伝統的な出産観のとられわれが強いと、産婦にとって出産が挫折体験となった場合、
【母親役割獲得への自信を喪失し、産後の母性行動にも否定的に影響】する場合があります。
正常な出産は個人的・生理的体験であるので、産婦が伝統的な出産観にとらわれずに、自然のメカニズムに身を委ね、その人なりの望んでいる出産や母親像が体験出来る事が重要ですね!
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1-1.親となるニードのアセスメント│愛着形成を促す
産婦の母親役割獲得準備状態│出産育児行動促進準備状態など言い方は色々ありますが… すなわち親となるニードについてアセスメントするために、
【望んだ妊娠かどうか、妊娠をどのように受け止めてどのような妊婦生活を送ったか、胎児への愛着や期待はどのようなものであるか、出産や育児への準備はどのようにしていたか】などの情報収集していきます。
これによって産婦がイメージしている出産や母親像は、どのようなものであるのかを明らかにできます。上記の内容が情報収集できたら、次にアセスメントへと移行していきます!
観察項目として出産への主体性などの態度、出産準備教育の受講の有無、受講時の態度、バーンプランなどを観察しアセスメントするようにします。
出産への態度や出産にどのように自分として対応したいかなどの考えを事前に知ることで、産婦の思いや希望に添った援助や、あるいは産婦の期待や予想と隔たりがある出産になりそうな場合にも、産婦の考えや思いに配慮しながら、自らの状態を受け入れられるような援助をする必要性をアセスメントし援助へと結びつける事ができますね!
分娩終了後は、母子対面時の産婦が児に対してどのような反応をしたのかを観察することも非常に重要な観察項目となります。 その反応や言動は、新生児に対するどのような思いや考えから発せられたものなのか、産声を聞いた時、児を見た時、触れら時などの気持ちについて観察し母子愛着形成がどのようになっているのかをアセスメントしましょう!
次に母親への適応過程について解説します!
1-2. 母親への適応過程│看護過程やアセスメントの内容についてご紹介します!
母親への適応過程 新生児が誕生してすぐに母親としての母親の愛着形成が起こることはなく,徐々になされるものとされています。 以下でルーピンの仮説をご紹介します!
ルービンによって明らかにされた3つの段階は、母親として適応していく段階でもあり,分娩の回復過程でもある。
ルービンは母親としての適応過程とともに,自分の子どもであることを確認し,子どもとの関係を確立していく課題があることを示している。
1.受容期 分娩後24~48時間,褥婦の関心は自分自身や基本的欲求に向けられ,安楽、休息,食事,家族や新生児との面会といったニーズに対して受け身的で依存的である。
とくに,休息の妨げとなるような身体的疼痛(会陰部の痛み,後陣痛,脱肛の痛みなど)の緩和は重要である。これの基本的欲求のニーズが他者によって満たされることにより,自分自身から生まれた子どもに関心が向けられる。
ただし,この時期では,児をみずから世話することはまれで,どのような子であるか指先で触れたり,抱き上げて顔をじっと見つめたりして,わが子を確認する。
また,直接確認するだけでなく,わが子に関する他者からの情報を受け入れ,わが子の確認に役立てる。 この時期の褥婦は,分娩体験直後であるため,かなり興奮している。
体験した陣痛や分娩を何度も詳しく話すことがみられるが、この行動は,妊娠が終了し,子どもが生まれ,その子が自分とは別の存在であるという現実を認識しようとする心理のあらわれととらえられる(分娩体験の統合)。
また,自分の体験に関心をもち,分析し、受け入れることは,次の段階。課題への準備でもある。 体験を話す相手は,看護師であったり、他の褥婦,家族や面会にきた友人等さまざまである。
分娩時に立ち会った人とその体験を共有することで分娩体験の統合がすすめられる。
2.保持期 出産後2・3日~10日ころの時期であり,依存的な状態から自立的で自律的な状態に移行していく段階で,依存と自立の時期とも言われている。
褥婦は,排尿や排便などの身体の機能をコントロールし,自分自身のセルフケアに対し責任を負うようになる。自分の身体,ニーズがコントロールでき,徐々に自分のニーズから児の欲求に関心が移り,子どもとの関係づくりが開始されていく。
わが子が元気であることを確認し,子どもが示すさまざまな変化に関心が高まる。わが子が,見たり問いたりできることを知って喜び,元気で完全であることを他の新生児と比較して確認する。
さらに,自分や犬,家族に似ているところを確認したり、児の行動や特徴を解釈したりする。 育児について準備し,学習を始め,実際に世話することに熱心に取り組む時期でもあるため,その技術を伝えるにはもっとも適した時期である。
褥婦は,喜びと同時に自分が母親としての能力があるかどうかといった不安が強く,育児技術について看護師が行うことと比較し,「そんなにうまくお風呂に入れられない」など不安や無力感を言葉にしやすい。
児の世話に関して,母親に代わってその役割を負わないように注意し,ぎこちない動作であっても母親の行動を保証し,はめることが必要である。母親は,ほんの些細なことでもうまく行えたことで安心し安堵する。
3.解放期 母親としての課題を果たす時期であり,わが子との身体的な分離を現実のものとして受け入れ,以前の役割を放棄し自分自身の生活を子どものいる生活に適応させていく云はじめての子どもであれば,子どものいない夫婦としての役割を放棄し,育児のないライフスタイルの喪失をみとめなければならない。
また,妊娠中に思い描いていた子どものイメージから,現実にいる子どもを受け入れなければならない。このような喪失が,悲嘆の感情を引きおこすこともある。
母親は児の状態に敏感になり、児は母親に解釈される合図やシグナルを送ることを学ぶ。 母親と子どもは相互に調整。作用し,それぞれのニーズが合致するといった母親と子ども2者間の相互システムが展開されるようになる。
この相互調整の時期は,児の要求が多すぎて母親はその合図が読めないと感じ母親は自分の未熟さや罪悪感をもち,母親としてのみずからの存在に対する作土的な感情が生じることもある。
しかし,相互の調整はこの時期においてのみ〕ものではなく,乳児期さらに小児期まで継続し,関係を築いていくものであるこの時期の看護師の支援では,このような感情が自然なものであることを知らせ,表出させることであり,母親と児の相互作用を妨げることのないよう支援することが大切である。 引用 - Wikipedia
上記の内容は、かなりわかりづらい点が多いですね汗
下記にてルーピンの内容をまとめてみました ご参照ください! ルービンによると、母親役割獲得の過程は5つの認識的操作を行いながら、児と心理的絆形成をして進むとされています。
➀先輩母親や専門家を手本として模倣する
②子供を対象にして母親役割を演じる(ロールプレイ)
➂空想を行う
➃空想した態度や行動を母親像として自分に投影して、それを受け入れるか拒絶するかを決定する(取り込み・投影・拒絶)
➄同時に過去の自己像を喪失したものとして悲しみ諦める(悲嘆作業)
マーサー(1981)はこの過程を、「母親はわが子に愛着を持ち、母親行動の脳力を身につけ、その役割に楽しみと満足を表現するようになる期間を通じて起こる相互的・発達的過程」と定義しました。
それによると、妊娠期は母親役割を想像し胎児を認識し始める心理・社会的な予期的段階で、子どもの誕生によって母親は役割モデルをまね、育児を受け入れる形式的段階になり、我が子との相互作用の経験から、わが子の合図を学び、独自の役割関係を発達させる非形式的段階へと移行していくとされています。
これらの段階を経たあと、母親役割について調和や信頼、適性を経験するようになり、母親役割達成の最終地点である個人的段階へと移行します。 さらにマーサーは、2005年に母親獲得よりも、母親になるという事のほうが女性個人のダイナミックな変化・発達を正確に捉えていると提唱しています。 そして、母親になることの過程には、
➀妊娠期に妊娠に専念し、胎児へ関心や愛着をはぐくみ母親となる準備をする段階。
②産後2~6週間に身体の回復をしつつ、児の合図と世話を学ぶ段階。
➂産後最初の4ヶ月間、正常な経過の中で児の世話への自信を高める段階。
➃産後4ヶ月以降に母親としての自己を確立する段階。
マーサーは、自分なりの母親像を獲得する母親獲得過程は、妊娠期の予期的段階に始まり、出産後に形式的段階、非形式的段階と順次経過し、最終地点である個人的段階に移行し、それは産後約1年かかるとされています。
妊娠期は母親獲得の準備期であり出産後間もない母親は、看護者の育児指導や母親である先輩の後姿から母親役割行動を学び、教えられた世話の方法や皆がしている関わり方で同じように試してみるところから育児を始めます。
マーサーの母親役割獲得過程についてご紹介します!
1.予期的段階 妊娠期から社会文化的規範に必要以上にとらわれることなく、「その人なりの母親像」を十分に発達させる看護援助が、産褥期において母親役割獲得過程を円滑に移行させることにつながる。
またこの段階では、胎児への関心をはぐくみ、胎児との絆を強めることが、母親役割の準備として重要である。
2.形式的段階 母親の育児への不安を受け止める事が必要な場合もある。
特に子供の扱いに慣れていない母親は緊張して行動しているため、子供もかすかな反応が目に入らなかったり、子供への愛着行動も示さなかったりする。
そこで、この時期の看護師として、産褥期の場合は、ほかの母親の役割モデルをまねる事や、子供の反応・合図を適切に読み取ることを助けたり、子供の要求にどのように応答するかを実演したりすることがまず必要である。
子供の世話は繰り返す中で上手になるため、あせらないで要点が獲得できるように説明や励ましをしたり、授乳などは方法のコツを身体的に獲得出来るように、そばで具体的に手を添えて教えたりする。その際、少しでも適切に出来たことを認めることで、褥婦が母親としての自信を高め、子供の世話にリラックスして望めるようになる。
経産婦の場合は、上の子が新生児・乳児だった時を思いでし、その子供と比較しながら、今回出産した子供違いにとまどい、不安や期待をもちつつ、相互作用を開始していく。
母親の精神的なゆとりは、母親自身の視野を広げ、敏感性を高めることにつながり、子供からの愛着行動に気が付きやすくなり、敏感にかつ円滑に応答できるようになる。母親が子供と五感を使って交流できるように、母子がリラックスできる環境を整備することも看護の役割である。
3.非形式的段階 何回も母子相互作用を繰り返すことで、母親はその子供なりの合図や個性に少しずつ気づき、合図への感受性・応答性を高め、さらには母子関係が円滑に形成される。
そして、子供と自分に合わせたやり方を工夫し、不快・苦痛を軽減して快適さを与え、成長を促進する状況作りを試みる非形式的段階移る。
さらに、子供からの合図が明確になり、世話をする母親に対する反応性も増すことで、母親が子供の反応や成長発達を適切に実感するようになる。
この段階は、子供と自分の状況に合わせて、自分なりの方法で母親役割行動を実践し、円滑な相互作用が進むようになる。
4.個人的段階 母親は自分自身が遂行している母親役割に心地よさを感じるようになり、自分なりの母親像を確立し、自分の子供に対する母親としての自信を持つようになります。
一方、乳児は母親の絶え間ない相互作用により、母親との絆を形成し、母親を安全基地として外界を探索する。 この乳児の運動や認知能力な発達、基本的信頼の獲得には、重要他者あるいは母親の適切な情緒応答性、無条件の愛情・承認などが必要である。
看護学生さんは、母親自身も乳児との相互作用によって発達していく対象としてとらえ、子供の反応・合図に対して適切に応答していくことができるように支援するようにしましょう。
子供の成長・発達の状況から母親の応答性や子育ての適切性・頑張りを賞賛・承認し、母親としての自信を高めることも重要である。
1-3.母親役割獲得遅延│具体的なアセスメントや看護について解説します!
1.母性とライフサイクル 母性は女性のライフステージと同様に、女性の身体的な性周期の変化、すなわち卵巣機能の消退に伴う性ホルモンの影響に基づいて、小児期・思春期・成熟期・更年期・老年期の各段階に分類されます。
➀母性準備期 性腺機能がはたらきはじめ、成熟した母性の身体に発達していくとともに、性意識が発達し、人格の成熟に伴い母性としてのアイデンティティが確立する時期である。
②母性成熟期 母性が成熟した時期であり、次世代の育成に最も適した時期であり、多くの女性がこの時期に出産・育児を経験する。
➂母性継承期 身体的生殖能力はなくなるが、完成をみた心の母性を、次の母性に継承していくための重要な時期である。
今現在、有職女性の増加に伴い、男性も女性と同様に仕事と家庭の両立が重要な課題となっている。
ワークライフバランスとは、私生活と仕事が調和あるいは両立している状態をさす。 男女共同参画社会の実現に向けて、ワークライフバランスは重要な課題であり、女性の労働力を活用するという政策のうえでも重要である。
しかし、仕事・家事・プライベートな時間のうち、優先させたいものについての希望と現実を正規就業者の男女別で比較すると、男女ともに仕事を、さらに女性の場合は仕事に加えて家事を優先せざるえない傾向にあり、プライベートな時間が確保できないと考えている。
女性のライフサイクルにおいて、結婚・妊娠・出産は重大な出来事である。 これらのことを経験することで、母性としての自己をさらに成熟させる。
しかし、妊娠・出産・育児は生物学的な変化とともに心理・社会的な変化も同時に引き起こすため、女性は特殊な状況下におかれる。 特に妊娠は女性に新しい可能性をもたらすと同時に、耐えがたいストレスにもなるので、発達上の危機にもなりうる。 母親役割への転換過程で、それ以前の発達課題の諸問題を引きずっているために、出産を契機に危機になる。私たちの中には、「女性は結婚・出産・育児を通して母性を育み母親になる」という神話がある。
しかし、妻から母親への過程において、少女の心のままで出産にのぞんだ場合、出産を契機にいきなり母親になるのは難しいことです。 上記の内容が母親役割獲得遅延に至る内容になります。 下記では母親役割獲得遅延に至ってしまい、各疾患の病態・症状について解説します!
【マタニティーブルーズ】
1.病態生理 大量のホルモンを分泌していた胎盤がなくなることにより、エストロゲン・プロゲステロンは急速に低下する。 これにより、気分は不安定になる。加えて、出産の疲れ、体調の変化、授乳による不眠状態が加わり、うつ状態になりやすくなる。 産後3~10日目に始まり、2週間以内におさまる一過性のうつ状態をマタニティーブルーズという。(2週間以上続いたら、産後うつ病である)
2.原因・増悪因子 性格:分娩に対する不安がある人。神経質な人。不安や抑うつが強い人はマタニティーブルーズになりやすい。 家族背景:家族の抱えている問題などはマタニティーブルーズには関係しないが、産後うつ病は夫(パートナー)との関係が不安定で、彼らからの精神的支援がないと起こしやすい 月経前緊張症のある人は起こしやすい 産科的要因(妊娠合併症・帝王切開・分娩時間)とマタニティーブルーズとの関係については意見が分かれているが、初産・分娩時大量出血はマタニティーブルーズになりやすいと報告がある マタニティーブルーズから、産後うつ病に移行する例もある。
3.症状 ちょっとしたことで涙が出る 頻回授乳などの負担感。集中力低下がみられる
4.診断・検査値 産褥3~10日から始まり、2週間以内におさまることが診断の基準である マタニティーブルーズは支持的に関わること、安静にすることで自然に改善するが、それでも改善しない場合や重症の場合は産褥精神病との鑑別が必要である 甲状腺機能低下症、シーハン症候群(出血による下垂体機能低下症)との鑑別も必要である 質問票によるスクリーニング。
厚生省研究班の診断基準やマタニティーブルーズの自己質問票を用いる
5.合併症 持続時間が長い場合、または強い抑うつ症状がある場合は、産後うつ病の可能性がある 産後うつ病は産後3ヶ月頃までに始まり、2週間以上持続する抑うつ症状で、エジンバラ産後うつ病質問票でスクリーニングを行う。
睡眠障害・疲労感・活動レベルの低下・思考力や集中力の低下、自責感などが生じ、育児放棄や殺害・自殺につながることもあるために注意を要する
6.看護 診察・治療の介助 母体の疼痛を緩和するために医師の指示通り薬剤の投与を正確に行う
母体の全身状態を診断するための検査(血液検査・超音波検査・X線検査)を介助
7.母体育児に対する支援 褥婦の乳頭・乳房の状態を観察し、適切な授乳ができるように介助する 褥婦の乳房の状態、新生児ウエルネスの状態に応じた授乳方法を指導する
8.睡眠不足に対する援助 質、量ともに十分な睡眠が得られるよう環境を整える 必要時、医師の指示のもと睡眠薬を褥婦に投与する
9.セルフケア不足への援助 身体的疼痛、不快感などでセルフケア不足がある場合は援助する セルフケア不足を正しく相手に伝えられるように援助する
10.褥婦・家族の心理・社会的問題への援助 処置、手術や出産後の身体状態の情報を提供し、不安の緩和を図る 褥婦の社会的背景(不妊治療歴・家族など)を把握し、必要としている情報を提供する
11.退院指導 退院後の褥婦の生活指導は一般の褥婦と同様に行う 退院後も継続して薬物療法が実施される場合は指導する 受診の必要な症状を説明し、異常時はすぐに受診するようにしどうする 特に問題がなくても、退院1ヶ月後に健診を受けるように指導する 褥婦の疾患が持続している場合は、引き続き自己管理と治療を行うように指導する 家族は特に育児ケアのサポートを指導し、褥婦の負担が軽減するようにする 睡眠不足は、マタニティーブルーズに大きく影響するので、十分な睡眠がとれるよう褥婦、家族に指導する 褥婦に涙もろい、授乳に時間がかかる、疲労、倦怠感、が強いなどの症状がみられた場合は、受診を勧めるように指導する
2.母親役割獲得準備状態の標準看護計画 <妊娠期・分娩期・産褥期>
母親役割獲得準備状態の観察項目(O-P)
1.言動,表情
2.児への愛着行動
3.母児同室実施状況
4.育児行動状況
5.疲労の有無・程度
6.児の状態
7.育児に対する考え
8.退院後の育児準備状態,家庭環境
9.分娩体験の受容状況
10.パートナーおよび家族の言動,表情,サポート状況
11.実母の支援
12.早期接触の有無
13.不安
14.母の性格
15.睡眠状況
16.身体的不快感
17.新生児の反応の乏しさ
母親役割獲得準備状態の援助計画 (T-P)
1.傾聴する
2.共感的態度で接する
3.分娩体験の振り返り
分娩翌日:アロママッサージ
4.育児技術取得支援
5.産褥4日目:フォローアップ相談,予約確認
母親役割獲得準備状態の教育計画(E-T)
1.新生児の特徴について
2.母子相互作用について
3.退院後の生活について
4.沐浴の方法について 5.臍の消毒方法
2-1.母親役割遅延の看護計画
母親役割遅延の看護上の問題 #1
産後の身体的回復が進まないことにより、日常生活に支障をきたしている
#2 睡眠不足による疲労がある
#3 身体的疲労や抑うつなどにより、母親役割が果たせない可能性がある
#4 授乳を主とする育児が円滑に進まないことで、新生児ウェルネスが低下するリスクがある
#5 育児が円滑に進まないことで、母親に自尊感情が低下する可能性がある
#6 産後の身体的回復の遅れ、育児技術の習得に対する不安がある
#7 家族に褥婦ウェルネス、新生児ウェルネスに対する不安がある
母親役割遅延の長期・短期目標
#1 産後の身体的回復が進まないことにより、日常生活に支障をきたしている
<長期目標>
身体的回復が順調に進み、日常生活に支障をきたさない
<短期目標>
1) 身体的回復に異常がある場合は、早期に介入が受けられ、状態が悪化しない 身体的苦痛を正しく伝えることができる
#2 睡眠不足による疲労がある <長期目標> 良好な睡眠が獲得でき、心身の不快感がない
<短期目標>
1) 睡眠を障害している身体的苦痛、母乳育児の状態、栄進的ストレスを把握し、緩和援助・支援を行う 不快感を適切に表現して、睡眠獲得のための適切な介入が受けられる
#3 身体的疲労や抑うつなどにより、母親役割が果たせない可能性がある
<長期目標>
母親役割が果たせる
<短期目標>
1) 身体的疲労、抑うつの緩和援助を受けられる 身体的・心理的不快感、不安を正しく伝えることができる
#4 授乳を主とする育児が円滑に進まないことで、新生児ウェルネスが低下するリスクがある
<長期目標>
必要エネルギー量が確保され、体重が増加する
<短期目標>
1) エネルギー不足による低血糖、低体温が起こらない 異常を早期発見して、早期介入が受けられる
#5 育児が円滑に進まないことで、母親に自尊感情が低下する可能性がある
<長期目標>
自尊感情が低下しない
<短期目標>
1)自尊感情が低下しないための介入が受けられる
2)感情を正確に伝えることができる
#6 産後の身体的回復の遅れ、育児技術の習得に対する不安がある
<長期目標>
不安が緩和する
<短期目標>
1)不安の内容を明らかにできる
2)不安の内容を正しく伝えることができる
#7 家族に褥婦ウェルネス、新生児ウェルネスに対する不安がある
<長期目標>
不安が緩和し、家族が役割を遂行できる
<短期目標>
1)家族が、褥婦と新生児のウェルネスに対する正しい知識・情報を得る
2)ストレスの内容を表現し、役割サポートを受けられる
3)褥婦の状況を正しく理解する になります!
母親役割獲得遅延の観察項目−援助計画−教育計画
#1 産後の身体的回復が進まないことにより、日常生活に支障をきたしている
O-P 1.分娩時の状態
2.分娩時の損傷
3.子宮復古の状態
4.感染徴候
5.セルフケア補足の観察
6.検査データ(Hb、Ht、WBC、CRP)
T-P 1. 医師の指示通り薬剤を投与する
2. 検査を介助する
3. セルフケア不足を援助する
E-P 1.褥婦が身体的苦痛をつたえられるよう指導する
2.セルフケア不足の内容を伝えられるよう指導する
#2 睡眠不足による疲労がある
O-P 1.睡眠不足の要因を把握する
・ 身体的苦痛の有無
・ 母乳育児の進行状態
・ 産後の不安の内容
2.睡眠の状態
3.睡眠障害による身体的不快感の内容と程度
T-P 1. 須民環境を整える
2. 医師の指示通り睡眠薬を投与する
3. 授乳を介助する
E-P 1.睡眠障害の程度や不快感を褥婦が表現できるように指導する
#3 身体的疲労や抑うつなどにより、母親役割が果たせない可能性がある
O-P 1.身体的疲労の程度
2.精神的ストレス、抑うつの状態
T-P 1.精神的ストレスを表現できる環境を整える
2.母親に寄り添い、ストレスを表現できるようにし、受容する
3.身体的疲労を引き起こす要因を把握し、その介助を行う
E-P 1.ストレスに対する感情を母親が表現できるようにアドバイスする
2.家族に母親の支援者になるようにアドバイスする
3.母親に授乳技術を指導する
#4 授乳を主とする育児が円滑に進まないことで、新生児ウェルネスが低下するリスクがある
O-P 1. 出生時の妊娠週数
2. 出生時の体重
3. 新生児の現在の体重
4. 母乳分泌量
5. 新生児の哺乳力
6. 低血糖に関すること:活気
7. 低体温に関すること:体温、呼吸状態、脈拍、四肢末梢の冷感、チアノーゼ
T-P 1. 母乳、人工乳摂取を援助する
2. 新生児を保温する
3. 環境温度を調整する
4. 授乳介助を行う
E-P 1. 褥婦に授乳技術を指導する
2. 褥婦に新生児の体温を保護する方法を指導する
3. 褥婦に新生児の低血糖、低体温の症状を説明する 褥婦に哺乳量不足の症状を指導する
#5 育児が円滑に進まないことで、母親に自尊感情が低下する可能性がある
O-P 1.育児技術習得不足の内容を把握
2.母親に児に対する感情
T-P 1.母親の気持ちを傾聴する
2.感情を表現しやすいよう環境を整える
E-P 1.育児に対する感情を母親が表現できるようにアドバイスする
2.母親に援助ができるキーパーソンを把握し、褥婦を支援するようにアドバイスする
#6 産後の身体的回復の遅れ、育児技術の習得に対する不安がある
O-P 1.不安の内容を把握する
T-P 1.不安が軽減できるようアドバイスする
2.不安を表現できる環境を整える
E-P 1.不安を母親が表現できるようアドバイスする
2.家族に母親の支援者になるようにアドバイスする
#7 家族に褥婦ウェルネス、新生児ウェルネスに対する不安がある
O-P 1.家族の不安の内容
2.家族が把握している褥婦・新生児ウェルネスに対する情報の内容
3.褥婦の社会的役割を知る
T-P 1.家族の不安の内容を傾聴する
E-P 1.褥婦・新生児の情報を正確に家族に提供する
2.利用できる社会資源の情報を提供する
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コメント
satoko
2020/05/20 00:26 URL 編集返信