慢性 統合失調症患者の看護計画│これで看護過程はバッチリ5選 看護のポイントを押さえましょう! - 看護実習を楽に!学生さんお助けサイト

慢性 統合失調症患者の看護計画│これで看護過程はバッチリ5選 看護のポイントを押さえましょう!

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みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくら(@lemonkango)です。

今回は、精神科実習領域の統合失調症の標準看護計画について解説したいと思います!

実際に精神科実習にこれから行かれる方、ペーパーペイシェントのレポート作成がある方のため、統合失調症 慢性期の標準看護計画の例をアセスメントも含めて説明したいと思います! 精神科実習では特に「個別性」が重要視されます。 

そのため、標準看護計画を作成しても、対象の看護計画になっていない事が多いため、ベースは標準看護から作り、しっかりと個別性を重視したものを挺出できるようにしましょう。
吹き出し イラスト6

精神科ってなんだか怖い人が入院してるってイメージあるし、病院も暗いイメージがあるんだー・・・。











1.統合失調症のアセスメントの視点

統合失調症 画像

療養病棟の実習や急性期病棟でも何度も入退院を繰り返す昔ながらの統合失調症の患者さんでは意欲低下や感情鈍麻等の固定した障害を残されていることが多いです。

その場合の援助としては、患者自身の活動性を高めると共に、対人関係の改善を図り、社会復帰を目標に据えた日常生活の自立への働き掛けが必要である。

ここでポイントとなるのが

「意欲低下」 「感情鈍麻」 「対人関係の改善」 「セルフケアの充足」

となります。

そのため、具体的な計画としては「意欲低下」についてどのような援助が必要になるのか 「感情鈍麻」ではどのような〜 など、個別具体的な援助計画が必要になっていきます。

1つの例として・・・

「意欲低下」の患者さんを受け持った場合
アセスメントのポイントとして、 「何が原因で意欲低下に陥っているのか?」 慢性期だから? 

入院期間が長く施設症だから? 

それとも、薬剤による弊害なのか?

上記の理由についてもアセスメントするポイントとなりますが、それだけでは患者さんの全体像を把握したことにはなりません。

しっかりと何が原因なのかアセスメントしていきましょう。

援助のポイントとして、学生さんが自分も楽しく援助できるポイントとすれば

・作業療法を一緒に行う

・折り紙やトランプ、将棋、麻雀など病棟にある物品を使用し患者さんが興味を引くものを積極的に活用する。

などがあげられます。

実際、遊んでいるように思うかもしれませんが、意欲低下によって何もしたくないと思っている患者さんに何かをやってもらうという1つの行為に導く事がどれだけ大変なのかを実際に体験できるかと思います。

また、患者さんが個別具体的な援助を通して、快の感情を芽生える事は、それがワンステップとなりセルフケアにつながる事があります。

慢性期の患者さんでも幻聴や妄想が表出しており、現実を直視できない場面もあるかもしれません。

少しでも「現実を直視できるようにしていく。」という看護目標も立てられますね!

患者さんが楽しめるような援助計画を考えてみましょう!

2.統合失調症の問題リスト

2.問題リスト


#1.自己概念の障害


   〔要因〕・体質的脆弱性
       ・自我境界の弱さ
       ・低いストレス耐性
       ・脆弱な自己信頼感
       ・未熟な問題解決技術と防衛機制
       ・ストレス
       ・喪失体験

   〔特徴〕・自分自身のケアに関与せず、セルフケアの責任を回避する
       ・社会的な接触を絶ち、引きこもる
       ・仕事の維持が困難
       ・幻覚、妄想


#2.セルフケアの不足

   〔要因〕・無為、自閉傾向
       ・薬の副作用および副作用へのこだわり
       ・身体活動性の低下
       ・セルフマネージメント能力の低下
       ・低いセルフケア能力
       ・サポートシステムの欠如


   〔特徴〕・セルフケアの不足(摂食、保清、更衣、排泄、道具使用、安全保持)
       ・セルフケアに必要なコミュニケーション能力の不足

#3.ノンコンプライアンス

   〔要因〕・自己概念の分裂(混乱した思考、つながらない会話)
       ・非現実的な不安
       ・幻覚、妄想
       ・病気の否認
       ・セルフマネージメント能力の欠如
       ・知識不足
       ・治療の副作用による苦痛の体験
       ・サポートシステムの欠如


   〔特徴〕・病気の否認
       ・服薬の拒否
       ・症状の持続
       ・病状の悪化


#4.社会的相互作用の障害

   〔要因〕・体質的脆弱性
       ・低いストレス耐性
       ・脆弱な自己信頼感
       ・未熟な問題解決技術、防衛機制、生活技能、対人関係能力
       ・自我境界の弱さ
       ・不安
       ・自己概念の分裂(混乱した思考、つながらない会話)
       ・幻覚、妄想


   〔特徴〕・自己概念の分裂
       ・幻覚、妄想
       ・対人関係のストレスを否認する
       ・非現実的な不安
       ・セルフケアの低下
       ・引きこもり
       ・仕事の維持の困難
       ・社会的孤立


#5.家族機能の変調


   〔要因〕 ・患者に関すること
       ・不安
       ・幻覚、妄想
       ・病気の否認
       ・自己概念の分裂
       ・セルフケア能力の不足
       ・セルフマネジメント能力の不足
       ・社会的相互作用の障害
       ・社会的孤立
       ・家族に関すること
       ・患者の世話をすることによって満たそうとする強い依存
       ・誰かに必要とされていなければ自分の価値を認めることができない神経症的不安
       ・病気に対する知識不足
       ・患者の対応への困惑
       ・過保護、自己犠牲的な行動、情緒的な巻き込まれ
       ・患者への批判的な態度、敵意
       ・低い対人関係能力、問題解決能力、欲求不満の耐性、現実検討能力、感情保持能力、表現力、内省力


   〔特徴〕・家族システムが危機に対して建設的に対応しない
       ・家族メンバーの間で相互理解や感情の交流、健康的な相互依存をしない
       ・家族が自分の身体的、情緒的、精神的ニーズを満たそうとしない

3.統合失調症の看護目標   学生が受け持つ間に達成可能な目標を立てましょう!


 1.治療チーム(患者も含められる状態なら一緒に参加)によって作成された計画に従って、退院の準備をする。

 2.患者が薬物療法や他の療法(外来通院、精神保健センター、作業所、自立訓練、グループ療法)を続けるのを援助する。

 3.将来起こりうるストレスや問題に患者を備えられるようにする。

 4.他の施設に移る準備をする。

などがありますが、学生さんが精神科実習に行き、実際に患者さんを受け持つ場合は短期目標がメインとなります。

上記で示した内容は長期目標となりますので、精神科療養病棟での実習を受けられる学生さんは、セルフケア不足や社会的相互作用の障害、妄想、幻聴などに焦点を当てて看護目標や援助計画を立案しましょう。

妄想・幻聴で現実とは違う独自の世界に入っている患者さんは上手く自分の意思を表現できなかったり、入院や入浴などこだわりも強く時間がかかってしまう。 

抗精神病薬の長期投与の副作用などがあります。

長期療養されている患者さんや閉鎖病棟での生活が長い患者さんは、金銭管理も病棟で管理している場合もあります。

受け持ち看護師や病院の考え・方針によって違いは出てきますが、金銭管理が上手く出来ない患者さんには、金銭管理が行える という事も目標になります。 

何が問題となっているのかしっかりとアセスメントしていく必要があります。

4.統合失調症の看護計画

#1.自己概念の障害

看護目標

自分の欲求、不安、満足感を表現できる。

ストレスを体験した時、そのことを表現できる。

観察項目

患者が直面したストレスイベント

問題解決技術 防衛機制 ストレス耐性 不安 幻覚、妄想 引きこもり 集中力 受身性 セルフケア能力 セルフマネージメント能力 サポートシステム

援助計画

患者に積極的な感心を示し否定的な批判は避けて、安全感のもてる環境を提供する。  

患者が他者との間にとろうとしている距離をつかみ、近づき過ぎない。

個別性を重視し、基本的な信頼感を築く患者-看護者関係の形成に努める。  

会話の内容がつながらなくても自由に話を続け、患者が避ける話題を追求しない  

幻覚・妄想に関しては内容に触れない。否定も肯定もせず、患者固有の主張としてまとめ看護婦には感じられないことを伝える。  

患者の体験の言語化、明確化を助け、必要があれば他者との間の橋渡しをする。  

セルフケア能力、セルフマネジメント能力を査定し、必要なケアを実施する。

患者ができることは可能な限りさせ、不必要な世話はしない。  

集団精神療法、作業療法、レクリェーションへの参加を勧める。

参加に際しては集団への送り出しと受け入れを援助して集団への出入りを補助し、他者と一緒の集団の中にいられる体験を支援する。

#2.セルフケアの不足

看護目標

病棟の日課に沿ってセルフケアを実践できる。 日常生活の不安を軽減できる。   

O-1.以下のことを観察しアセスメントする。      
・セルフケア能力
       摂食
       保清
       更衣
       排泄
       道具使用(電話をかける、洗濯機の使用、食料の調達と調理、交通手段の利用薬物管理、金銭管理)
       安全保持
     ・セルフケアに必要なコミュニケーション能力(意思伝達、危機伝達)
     ・セルフマネージメント能力
     ・薬の副作用
     ・無為、自閉傾向
     ・自分で自分を楽しませる能力(テレビを見る、本を読む、音楽を聞く)
     ・サポートシステム


T-1.患者に積極的な関心を示し、否定的な批判を避けて安全感のもてる環境を提供する。
    患者が他者との間にとろうとしている距離をつかみ、近づき過ぎない。

  2.患者のセルフケア能力のアセスメントに基づいて、1日の生活活動計画と援助方法を明確にし、患者と共有する。

     ・生活活動計画は、無理がなく実践可能であること。
     ・計画通り実践ができるように患者を励まし、できたことは評価する。
     ・看護者は根気強く援助し、患者のセルフマネージメント能力を育てるために、生活リズムの枠を与える人としての信頼感を築くように努力する。

  3.現実的な行動能力、表現能力を活性化し、活動性を高める。

     ・患者のできることは可能な限りさせる。不必要な世話はしない。
     ・適切な気分転換活動を日課に取り入れ、積極的に支援する。
     ・集団精神療法、作業療法、レクリェーションへの参加を勧め、表現を促進する。
     ・参加に際しては集団への送り出しと受け入れを援助して、集団への出入りを補助する。

E-1.家族に患者のセルフケア能力と援助方法について指導、患者とも共有する。



統合失調症の関連のある看護計画についても解説を交えてご紹介させていただきます!
 
効果的治療計画管理-個人 看護計画

O -1 認知能力(理解力・年齢・情緒)
 -2 習慣的行動(生活パターン・食生活・嗜好等)
 -3 患者の性格、ストレスの原因や対処行動
 -4 不安の訴え・表情・感情・行動・緊張感・興奮状態
 -5 医師からの説明の内容や反応
 -6 家族の関係やキーパーソンの有無
 -7 仕事の内容や役割(家族・地域・職場・学校)

T -1 患者の意志を尊重しながら信頼関係を確立する
 -2 受容的態度で接し患者や家族の不安、疑問を表出できるように関わる
 -3 フォローアップの為に必要な機関や地域サービスを見出す
 -4 患者および家族の積極的な態度を活発な参加を促す
 -5 退院後の生活に支障をきたさない様に患者や家族と共に実践方法を考える

E -1 指導計画にそって項目別に指導する
 -2 知りたい事、不安な事は何でも質問するよう促す
 -3 家族(パーキーソン)とのコンタクトを図り病状の説明とサポートの必要性を説明する

健康維持の変調 看護計画

O-1 ライフスタイル、1日の過ごし方
-2 喫煙、飲酒習慣の有無、頻度、量
-3 過食やダイエットの有無、体重の増減
-4 健康管理に対する知識、理解度、認知能力
-5 排便状態
-6 皮膚、口腔内、頭皮爪の状態
-7 睡眠時間
-8 ストレスの発散方法、情動の状態

T-1 健康管理について自己管理できない原因をアセスメントし、患者に合った指導方法を考慮する
-2 症状と関連づけてタイミングよく生活指導を行う
-3 支持的態度でかかわり、あるいは励ます

E-1 喫煙、アルコールによる健康への悪影響について説明する
-2 バランスのとれた栄養摂取とカロリーの制限について説明する
-3 運動の利点について説明する
-4 排便を促す方法について説明する   (過度な運動・腹部マッサージ・水分摂取・食事内容)
-5 皮膚、粘膜の生活保護の必要性とその方法について指導する
-6 ストレスの影響について説明しその発散方法について指導する

活動耐性低下 看護計画

O -1 バイタルサインのチェック(安静時、活動時)
 -2 検査データ
 -3 活動中や活動後の自覚症状や他覚症状のの有無
 -4 疾患及び症状についての理解力
 -5 活動に対する意欲、不安感、恐怖
 -6 睡眠状態

T -1 活動性を低下させている原因をアセスメントする。
 -2 運動の頻度、持続時間、運動の強度を徐々に段階的にすすめる。
 -3 ADLが拡大できるように患者と共に計画を立てる。
 -4 活動時のV.S.をみながらすすめる。
 -5 励まし、進歩を認めながらすすめる。
 -6 活動中、後、の状況により活動量や内容の妥当性を評価する。
 -7 活動と活動の間隔をとり、休憩時間を設ける。
 -8 睡眠時間の確保
 -9 苦痛を早期に取り除きケアを進める。

排泄セルフケア不足 看護計画

O-1尿意・便意を伝えられるか。
 -2トイレ・ポータブルトイレでの排泄動作はできるか。
 -3排尿 • 何時間排尿がないか • 飲水量 • 腹満の状態・疼痛の有無 • 尿の性状・量
 -4排便 • 排便回数・最終排便・排便リズム • 食事量・飲水量・運動量 • 腹満の状態・腸の動き・排ガスの有無・吐き気・腹痛の有無 • 向精神薬による副作用の有無

T-1排尿 • トイレに誘導し、排尿を促す。出にくい場合、腹部マッサージを行う。 • 8時間以上排尿がない場合、医師に報告し、道尿の指示を伺う。 • 水分摂取を促す。
 -2排便 • トイレに誘導し、排便を促す。出にくい場合、腹部マッサージを行う。 • 適度な運動・水分摂取を促す。 • 排便がない場合、医師に報告し、下剤・浣腸などの指示を伺う。また、必要があれば、摘便する。

E-1便・尿が出にくい場合は、ナースに報告してくれるよう説明しておく。

睡眠パターン混乱 看護計画

O-1入眠する時間、中途覚醒の有無と覚醒に至るまでの時間、入眠前の睡眠時間
 -2日中の過ごし方(臥床や入眠している事が多いか)
 -3怒りっぽさ、注意力散漫などの精神状態の変化、不安ストレス等
 -4睡眠を妨げている要因の有無と原因(疼痛や掻痒感、騒音や室温など)
 -5精神科薬、睡眠薬の効果
 -6幻聴や妄想の有無幻聴に左右された行動
 -7治療内容、検査データ-

  T-1睡眠グラフを付け、入眠、覚醒に至る時間経過を把握する。
 -2日中臥床している時は、出来るだけ活動するように勧める(規則正しい生活のリズムを整える)
 -3安心して話せる雰囲気作りに努め、不安やストレスの原因になっていないかアセスメントする。
 -4疼痛や咳嗽がある時は指示された薬剤を用い騒音や悪臭がある時は環境の改善を図る。可能なら部屋替えをする。
 -5不眠が続いたり精神状態が落ち着かない時は医師と相談して指示された薬剤を使用する.

E-1規則正しい生活が良い睡眠につながることを説明する。
 -2リラクゼーションや好きな事についての話しをして睡眠が充足する方法をみつけられるようにする。
 -3どうしても眠れない時は頓服薬を内服して入眠する事もできると説明する。

無力 看護計画

O-1表情、言動
 -2日常生活の過ごし方
 -3無力の原因となる因子の観察

T-1患者と一対一の時間を過ごしたり同一のケア提供者を割り当てたり、約束を守る事によって、患者との間に治療関係を確立する。  -2幅広い希望を表現させる。患者の希望の優先順位に耳を傾ける。
 -3質問のための時間を与える
 -4可能であれば患者にケアの計画立案を手伝ってもらう。
 -5達成可能な短期間目標を患者と共に設定する。
 -6やり遂げた事に対して賞賛を与える。
 -7患者がコントロールできる事を明らかにするのを援助する。
 -8主観的な心配や恐怖を受け入れる。

家族機能障害-アルコール症 看護計画

O-1 表情
 -2 言動
 -3 一日の過し方、夜間の睡眠状態
 -4 食欲の有無
 -5 バイタルサイン
 -6 検査データー
 -7 家族との関わり

T-1 患者の訴えに傾聴する
 -2 患者が自分の気持ちを素直に出せる環境を作る
 -3 病棟行事やリハビリなどで、気分転換を図る
 -4 服薬確認
 -5 家族が疎遠にならない様、面会等依頼する

E-1 アルコール依存症の集団精神療法や断酒会への参加を促す

非効果的個人コーピング 看護計画

O-1患者の性格ストレスの原因や対処行動
 -2食欲、睡眠状況
 -3治療、検査への協力の有無
 -4不安の訴え表情、行動、緊張感、興奮状態
 -5コミュニケーションの方法
 -6痛み、苦痛の内容の程度、不安の有無
 -7疾患や治療の認識の程度、理解度
 -8今までのストレスの対処方法
 -9家族関係

T-1より良い人間関係を保ち支持的態度で接し傾聴する。
 -2ストレッサーを明確にしできるだけ除去する。
 -3医師からの説明をどのように理解しているのか把握する。
 -4安静を保てるよう環境を整える
 -5不眠時は、指示により睡眠剤を与薬する。
 -6興奮時は、事故や危険防止に努める。
 -7自尊感情が高まるように対応する。
 -8今までのストレスの対処方法を聞き、今その方法が使えるか話し合う。
 -9訴えをよく聞く
 -10気分転換を図る。
 -11同じ悩みをもつPtとの交流の場を持つ。

E-1家族とのコンタクトを図り、病状の説明と情報的サポートの必要性を説明する。
 -2知りたいこと、不安なことは、何でも質問するよう促す。

5.精神看護の特殊性と精神看護とは何か

ここでは、精神看護の特殊性と精神看護とは何かについて一例の文章を示したいと思います!

精神医療の特殊性として5つの入院形態があり本人の同意で入院する任意入院以外の入院形態では本人の同意なし・希望しない(本人が拒否している)入院となる。

精神保健福祉法に基づき患者さんの権利を制限し患者さんの心身の安全を図れる・治療が行われるよう閉鎖病棟、保護室への収容、身体拘束が行われる事が特徴的としてあげられる。

また、精神運動性興奮がある患者さんでは本人の同意が得られない場合にあっても患者さんの心身の安全のため保護室収容・身体拘束・抗精神病薬の注射などの治療が行われる。

その患者さんの同意なしに治療を行われる精神医療の特殊性と患者さんの権利を擁護(権利擁護・代弁機能)をするため、個人としての患者を尊重する、意思や希望を尊重する、好みや趣向を取り入れる、その人らしく保てるよう援助する、情報を提供する、諸権利について説明する、患者の意向を汲み取る、患者の意向を代弁するなど看護の役割として重要であると考えます。

また、他科と比べ入院期間が長期化しやすい、長期入院により患者さんの社会性が損なわれること、長期入院により家族が高齢化により自宅への退院が困難、家族の受け入れ状況が悪い(患者さんが入院する前、家族間のトラブル、借金などがあり患者さんを自宅へ退院してほしくないなど)、患者本人の問題(金銭的問題(借金がある)、退院場所がない など)、原因がはっきりと解明されておらず根治治療が確立されていないことから対症療法が主にあること、症状が慢性化を辿りやすい、いつ症状が増悪するか分からないこと、など患者さんが取り巻く外的・内的環境が厳しい中で治療や退院支援を行なっていくことも精神医療の特殊性としてあげられるものと考えます。 患者さんを取り巻く環境が厳しい中で看護の役割として少しでも症状が落ち着くようコミュニケーションや精神看護技術を用いてセルフケア能力の維持・向上、集団・社会との関わりを保てるよう支援していく事が重要であると考えます。

精神障害者の方の事件・事故、精神科病院の事件、医師の指定医不正取得などニュースが頻発している。

また、元々精神病の偏見や差別が社会に渦巻いている中で、国の施策として精神科病院で長期療養されている患者さんを社会復帰させようと施策が取られている。

社会復帰には地域の協力体制やバックアップ体制が充実している事が前提である。

精神病・精神障害者の方のイメージが悪化していると更に受け入れ状況が厳しくなることが懸念される。

看護の役割として偏見や差別が少なくなり精神障害者の方が社会で生活できるようイメージの向上など支援していくことが重要であると考えます。                       

上記で記述した精神医療の特殊性は患者さんにとって決して好ましい環境下ではないが、看護の役割として少しでも患者さんが健常者と同じように社会生活を過ごせるよう、患者さんにとってより良い看護とは何かと常に問いかけながら患者さんに援助を行なっていくことが大切だと思います。
おすすめリンク


ナーシング・キャンパスさんから精神疾患の患者さんのコミュニケーションについて詳しく解説されています! お値段もお手頃なので、実習に行かれる前にぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

ちょっと古いナーシングキャンパス2015年11月号になります。 ちょこっと書かれているのが、【実践!精神疾患の患者さんとのコミュニケーション】がわかりやすく書かれています。


Nursing Canvas(ナーシングキャンバス) 2015年 11 月号 [雑誌]




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6.看護学生が考える精神科特有の保護室<隔離室>の看護とは何か

精神科医療の保護室の必要性について学生なりの視点を交えて解説したいと思います!

精神保健福祉法に基づく隔離の目的として刺激を遮断して静穏で保護的な環境を提供することにより症状を緩和する、他害の危険を回避すること、自殺あるいは自傷の危険を回避すること、他の患者との人間関係が著しく損なわれないように保護すること、自傷他害に至るほど攻撃性は強くないが興奮性が顕著である患者を保護すること、身体合併症を有する患者の検査および治療を遂行することである。    

精神看護における保護室の必要性では上記の目的に沿い患者さんの生命・安全を確保するためであると考える。

また精神運動性興奮のある患者さんからの暴力行為などに対しスタッフの安全を確保する観点から必要なものであると考える。

保護室の課題として物理的環境を人権と倫理的医療という側面から治療と人間の尊厳の課題がある。 課題として

①患者及び他者の生命を守り安全に医療を提供する=保護室収容時の患者・スタッフへの事故

②自然の恩恵が受けられず人の精神に不快な環境を刺激し安楽が妨げられる療養環境

③人間の尊厳に関する問題とQOLの低下があげられる。

保護室の療養環境が精神疾患や精神疾患で身体的な病気がある場合に施錠された部屋に何日も拘束され、しかも日常生活の場にトイレがある、あるいは監視モニターで行動の一部始終が観察されている環境は患者さんの精神にどのような影響を与えるのか。

また、精神障害者の特性から考えると判断力や理解力が低下していると考えられ、自身で基本的人権を主張することや表現することは困難であると考える。

保護室は、精神障害者医療における患者の生存権を優先としつつも人間の尊厳の問題を克服する構造上の整備と行動制限の最小化の努力をし治療と人間の尊厳のバランスが組み込まれた療養環境であるように整備していくことが課題であると考えます。

隔離されている患者さんへの看護師の役割として、患者さんの生存権、心身ともの健康を守りつつ患者さんの尊厳を尊重されるよう関わりセルフケア、行動制限について患者さんに合わせて範囲の拡大を促していく事が重要であると考えます。

今回の実習では保護室の構造について見学させて頂きました。

精神医療の旧体制(患者を闇雲に隔離して置くだけで良い)の考えから患者さんの人権の尊重を重きに置き少しでも環境良く過ごせるよう様々な配慮が成されている事を見学することができました。

その中で一番印象的だったことは他病室から離れて保護室エリアが完備されており、またスタッフステーションからスタッフがすぐに駆け付けられるよう配備されている事が印象的でありました。

患者さんの安全・落ち着いて過ごせるよう療養環境の整備、セルフケアの維持、構造、行動制限最小化など多岐に渡り看護師の役割について学ぶことができました。この学びを今後共活かせるようにしていきたいと思います。


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Author:看護研究科 小日方 さくら
某看護大学を卒業して大学病院で8年勤務。 その後フリーのライターとして活動しています! 看護学生さんに役立つ情報をいっぱい記載してます! ぜひ見に来てくださいね♡

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