精神看護学 精神保健福祉法 どのように看護と結びつけるのか  

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    By看護研究科 小日向 さくら

    みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくらです(@lemonkango)です。

    精神科実習では、主に開放病棟、閉鎖病棟と別れており、他の科とは違う「行動制限」という言わば、人権の制限を行う事が認められている特殊な科となります。

    人権の制限が係る問題や倫理的配慮、法的根拠と看護との結びつきを頭に入れ実習に挑めるようにしましょう。 法的根拠なくしては精神科看護・医療を行えないですし、実習元でも精神科特有の法的根拠に基づく看護の実践は幅広く行われているので、指導者や受け持ち看護師から質問されても答えられる、質問できるようにしておくと評価があがります!
    吹き出し イラスト6

    精神看護学 精神保健福祉法 どのように看護と結びつけるのかについて紹介します!

    1.精神保健福祉法ってそもそもなんだろう?

    ここでは精神保健法と看護の関わりにおいて重要な箇所を抜粋して説明したいと思います。

    絶対に覚えておかなければならない内容は 「入院形態」となります。

    ☆任意入院

    ☆医療保護入院

    ☆措置入院

    ☆緊急措置入院

    ☆応急入院

    以上の5つの入院形態しかありません。

    この5つをしっかりと頭にいれましょう。 この5つの入院形態では書面による告知などで人権配慮規定を適用されるます。 例えば、「医療保護入院に係る同意書」などになります。 しっかりと本人の著明と医師の著明があります。 

    そして、一番特徴的といえるのが、弁護士や手紙などについて行動制限は絶対にかからないと記載されている点になります。 精神保健福祉法で学生さんが絶対に覚えておく点は以上になります。 看護学生さんが国試や実習で求められる精神保健福祉法の内容は入院形態ぐらいですので安心してくださいね! それでは、入院形態について詳しく解説したいと思います。


    精神科実習は他の領域別実習と比べて、セルフケアレベルが高く保たれており、受け持った患者さんに何を看護していけば良いか迷う事があると思います。 学生さんがそう思ってしまう原因として、目で見える疾患ではないので何が疾患によって障害されているのか分からない点が上げられます。

    そのため、精神科実習では何を焦点を当てて看護していけば良いのか非常にわかりづらいものとなります。 ですので、事前に精神科実習とは何か? 目標は? 目的は? 何を見なければいけないのか・・・・など含めて学習を深めて行く必要があります。

    2.入院形態について

    任意入院(原則的な入院形態) 任意入院の手続きとしては、精神病院の管理者は入院に際し患者に「入院に際してのお知らせ」(退院請求や都道府県への連絡先、病状によっての行動制限などを記載した書面)を交付して説明を行わなければならない。

    また、「任意入院同意書」を入手しなければならない。

    患者本人の同意に基づく任意入院であること。

    手紙やはがき等の受発信の自由(ただし危険物などの同封の疑いのある時は別)

    ③ 人権擁護の行政機関の職員、弁護士との連絡・面会は自由

    原則として開放処遇、治療上必要な場合には開放制限もありうること。

    任意入院の退院は自由、しかし指定医の診察で入院継続もありうる。

    ⑥ 入院や処遇に納得がいかない場合は、保護者または都道府県知事(連絡先明記)に退院や処遇改善を請求できること。

    任意入院患者の処遇 任意入院は、自らの同意による入院であるので開放病棟での処遇や、閉鎖病棟においても本人の申請により病棟外への出入りを可能にするなど、開放的な環境での処遇が原則となる。  

    ただし、自殺行為・自傷行為の可能性があるため、入院治療の継続・確保が困難で、かつ、病状経過・予後に著しく悪影響を及ぼすような病状変化があれば開放処遇の制限が必要となる。

    その場合には「開放処遇の制限を行うに当たってのお知らせ」(その理由を告知する書面)を交付して、一定期間の行動を制限して閉鎖処遇とすることができる。 そのあと、病状が安定すれば閉鎖処遇は解除され開放処遇となる。  

    任意入院患者に対する退院制限
       

    任意入院患者は退院も本人の意思に基づくことが原則であり、退院請求があったときにはその者を退院させなければならない。 しかし、患者から退院請求があった場合でも、精神保健指定医が患者の医療及び保護のために入院継続の必要性があると判断したときは、精神科病院の管理者は「入院継続に際してのお知らせ」で告知し、任意入院患者が退院の意思が明らかにした時点から72時間以内に限り退院制限を行うことができる。

    この72時間以内に、継続して入院治療する必要性を患者に説明し納得を行うことや、医療保護入院へ移行するため家族などから同意を得ること、退院について家族などとの連絡調整に充てることになる。



      まとめ

    ☆任意入院の患者さんは原則として開放観察

    ☆患者さんが退院したいと言ったら真っ先に指導者さんに報告しましょう。

    ☆退院請求をしたからといって退院できるわけではないです。

    というここまでが任意入院の基本事項となります。 看護として任意入院患者さんはどのように接すれば良いのか 基本的に任意入院患者さんは自発的に病院に来院し入院されています。 自発的に入院を希望されたということは、病識があり、しっかりと自分の意思で病気を治そうと思っている事と繋がります。

    措置入院(第29条) 措置入院は「自傷他害の恐れの有無」がポイントとなる。 例えば、警察官などが入院させなければ自傷他害の恐れがある精神障害者を発見した場合は、保健所長を経由して都道府県知事(指定都市の市長)へ通報することになる。  

    自傷他害の恐れのある精神障害者に対する医療との保護のための通報・申請は以下の通りである。  通報義務    

    29条通報
    ・警察官(警察官職務執行法により保護したとき)

    ・検察官(被疑者を精神障害の疑いで不起訴処分などにしたとき)

    ・保護観察所長。矯正施設長(拘置所、刑務所、少年院など)

    緊急措置入院(第29条の2)  

    道府県知事は自傷他害の恐れのある精神障害者が入院治療を急速に要する場合、措置入院の条件を満たさなくても、知事などの指定する指定医1名の診察の結果に基づいて72時間に限って緊急措置入院をさせることができる。  措置入院費 措置入院と緊急入院措置に該当した患者の医療費は、まず医療保険制度を適用し、残りの部分については公費で負担する。  ただし、都道府県知事は精神障害者または、その扶養義務者が入院に要する費用を負担することが可能と認められた時は、その費用の全部又は一部を徴収することができる。  

    医療保護入院(第33条) 

    医療保護入院は、自傷他害の恐れはないが、医療及び保護が必要な患者の入院を、患者本人の入院の同意が得られないため、家族などのうちいずれかの者の同意に基づいて行う入院形態である。   この入院形態は患者本人の同意に基づかない入院であるため、その入院の必要性の判断は精神保健指定医の診察結果に基づくことが必須の要件となる。

    3.看護学生が遭遇する行動制限 基本

    電話及び面会が患者の病状悪化や治療効果に悪影響をおよぼすと医師が判断した場合は、患者の医療又は保護に欠くことのできない限度での行動制限を行う事がある。 この場合は、診療録に制限した理由を記載し、かつ、制限した理由などを患者及びその家族などその他の関係者に知らせる事が必要である。

    信書   信書に関しては、家族などその他の関係者からの郵便物が患者の病状や治療効果に悪影響を及ぼす場合である。そのため、あらかじめ家族等と十分に連絡を取り郵便物等を差し控えさせ、あるいは主治医宛てに発信させ患者の病状に応じて主治医が患者に連絡する等の方法に努める事が求められる。

    面会   面会は、入院患者の病状に応じ、出来るだけ早期に面会の機会を得る事が望ましく、入院直後一定期間一律に面会を禁止する措置を取る事が出来ない。 また、病院職員の立会なく入院患者が単独で面会することが原則であるが、患者若しくは面会者が希望した場合や、医療若しくは保護が必要な時は、病院の職員が立ち会う事が可能である。

    行う事ができない行動制限 信書の発受の制限 刃物、薬物等の異物が同封されていると判断される患者宛ての郵便物等の場合 患者自身が開封し、異物を取り出した後に渡す。

    診療録に当該措置を取った旨を記載 電話及び面会の制限 公衆電話等は、自由に24時間利用できる場所に設置 閉鎖病棟内にも設置 都道府県精神保健福祉主管部局、地方法務局人権擁護主管部局等の電話番号を電話機の側に提示  通信及び面会に行動制限が可能となる例外がある一方、厚生省公示第128号では、患者が手紙を出すこと及び受け取ることに対する制限や、患者と都道府県及び地方法務局等の職員や弁護士との電話及び面会の制限は、いかなる場合でも行う事ができないと定めている。  

    隔離  

    精神保健指定医が必要と認める場合でないと行う事ができない行動制限。  

    内側から患者本人の意思によっては出ることが出来ない部屋の中へ一人だけ入室させることにより当該患者を他の患者から遮断する行動の制限をいい、12時間を超えるものに限る。

    身体拘束  

    身体拘束は、患者の生命の保護及び重大な身体損傷を防ぐためやむを得ず行う行動の制限であり、医療又は保護を図る上で代替方法がない場合にのみ行う事ができる。制裁や懲罰あるいは見せしめのために行う事はできない。 対象患者 ①自殺企図又は自傷行為が著しく切迫している場合 ②多動・不穏が顕著である場合 ③そのまま放置すれば患者の生命にまで危険が及ぶ恐れがある場合 ④身体拘束に当たって遵守すべき事項 ※また、身体拘束が肺血栓塞栓症につながらないよう対応する事が必要
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