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みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくら(
@lemonkango)です。
母性看護学では他の実習とは違い問題思考型のアセスメントではなく、ウェルネスの視点からアセスメントしていく必要があります。
そのため、今まで実習で行ってきた問題思考型のアセスメントとウェルネスの視点でのアセスメントで実習記録の書き方の戸惑いがあるかと思います。
今回は【母性看護実習で実際の記録の書き方 母性看護実習のアセスメントの仕方】について事例を用いて解説していきたいと思います!
1.母性実習 事例紹介!
〈妊娠期〉
Aさん 35歳 (夫36歳) 初産婦、初妊娠
妊婦健診所見
非妊時体重 46.0㎏ 身長 148cm (BMI=21)
初診日
○○年2月11日 経膣超音波検査法GS確認
最終月経 ○○年12月31日 (28日周期、順調)
出産予定日 ○○年 9月24日 (ネーゲル概算法12月−3=9月、31日−7=24日)
妊娠週数 7週 0日
つわりのせいか、食事の支度をしていると匂いで時々、吐き気があるが、嘔吐はしない。食べられる時は食べています。
S)早く子どもが欲しいと思っていたので嬉しい
血圧=108/66mmHg 体重45.5㎏ Hb12.1g/dl Ht34.7% 尿蛋白(2+)尿糖(−)
職業 一般事務(1日6時間 9時〜16時勤務 パート)
○○年3月4日 妊娠週数 9週 0日
超音波検査法 胎児心拍数確認 CRL20mm 尿蛋白(−)尿糖(−)
血圧=102/60mmHg 体重 45.5㎏ 腹囲70cm
S)トイレに行く回数が増えました(7〜8回/日)
S)はいベアンが妊娠前は毎日あったので最近は2回に1回くらいです。
つわりはあるけど少しずつ食べています。仕事中はあまり感じないのですが、夕食の支度がつらい。主人は無理して作らなくても良いと言ってくれている。
○○年 3月18日 妊娠週数 11週0日
S)つわりはだいぶ治ました。仕事も普段通り出来ています。
○○年6月3日 妊娠週数 22週 0日
助産師外来(アナムネ) 受診
乳房Ⅱaタイプ 子宮底長19.0cm 初乳分泌なし
S)病院は実家に近く、友人もたくさん出産し、母乳育児に力を入れてくれているから良いと勧められた。
歳をとってからの初めての出産で、不安がいっぱいです。何が不安かわかりません。
早く子どもが欲しいと思っていたので、結婚半年でできたので、周りもすごく喜んでくれた。
出来ればフリースタイル分娩で主人も立ち会いたいと言ってくれました。
骨盤位
S)なんとなく赤ちゃんが動くのが分かりました。
この間母親学級の前期を受けました。
○○年8月12日 妊娠週数 32週 0日
助産師外来 母親学級後期 母乳育児学級済み
S)足のむくみが強くなってきたような気がします。出来るだけ足を高くして寝ます。
前回の受診時急に体重が増えてしまい、栄養指導を受けました。
つわりが治まり急に食欲が出てきてしまい、食べ過ぎたようです。塩分には気をつけようと思います。
母親が私を産むとき血圧が高くなって大変だったと言ってました。
入院の準備や出産後のものはだいたい準備できました。
NST所見
胎児心拍数基線 140bpm 一過性頻脈あり 胎児心拍数基線細変動あり 腹緊なし 胎動あり
○○年 9月23日 妊娠週数38週0日
NST所見
胎児心拍数基線120〜150bpm 一過性頻脈あり 胎児心拍数基線細変動あり 軽い腹緊2回あり 胎動あり
内診所見
ビショップスコア 点 子宮口開大度1cm 頸管展退度40%児頭の位置−1 頸部の硬度:中 子宮口の位置:後方 産徴なし
S)なんとなく胃がすっきりした感じがします。赤ちゃんも大人しくなった気がします。
トイレの回数も昨日の夜中に2時間おきくらいに行きました。おりものも多くなってきました。恥骨の所も痛くて・・。
だいたい母性実習では上記の内容を実習初日に情報収集する形になります。
それではこの上記の情報からどのようにアセスメントしていくのかを解説していきたいと思います!
2.母性看護実習 アセスメントの仕方とアセスメントの書き方 実習記録の書き方について
母性看護実習 情報
O)Aさん 35歳 (夫36歳) 初産婦、初妊娠
職業 一般事務(1日6時間 9時〜16時勤務 パート)
O)妊婦健診所見
非妊時体重 46.0㎏ 身長 148cm (BMI=21)
初診日
○○年2月11日
経膣超音波検査法GS確認
最終月経
○○年12月31日 (28日周期、順調)
出産予定日
○○年 9月24日
(ネーゲル概算法12月−3=9月、31日−7=24日)
妊娠週数 7週 0日
S)つわりのせいか、食事の支度をしていると匂いで時々、吐き気があるが、嘔吐はしない。食べられる時は食べています。
S)早く子どもが欲しいと思っていたので嬉しい
O)血圧=108/66mmHg
体重45.5㎏
Hb12.1g/dl
Ht34.7%
尿蛋白(2+)尿糖(−)
○○年3月4日
妊娠週数 9週 0日
超音波検査法 胎児心拍数確認 CRL20mm
尿蛋白(−)尿糖(−)
血圧=102/60mmHg
体重 45.5㎏
腹囲70cm
S)トイレに行く回数が増えました(7〜8回/日)
S)排便が妊娠前は毎日あったので最近は2回に1回くらいです。
つわりはあるけど少しずつ食べています。
S)仕事中はあまり感じないのですが、夕食の支度がつらい。主人は無理して作らなくても良いと言ってくれている。
○○年 3月18日
妊娠週数 11週0日
S)つわりはだいぶ治ました。仕事も普段通り出来ています。
6月3日に母子健康手帳が交付
母性看護実習 アセスメントの例
妊娠初期(4w〜15wまでのアセスメントを行う)
Aさんは35歳の高齢初産婦であり、加齢とともに全身性疾患の有病率が高くなるため、妊娠中の妊娠高血圧症候群、FGR、早産、妊娠糖尿病の産科異常を合併するリスクがある。また、実母ではAさんを出産する際、高血圧傾向であったことから遺伝的に関与し妊娠高血圧症候群リスクがある。一般事務(1日6時間 9~16時勤務 パート)の勤労妊婦であるため、高齢妊婦というリスクと合わせて切迫流・早産や妊娠高血圧症候群が生じている。
35歳の高齢妊娠による機能的、膣管の熟化不全により軟産道強靭リスクがある。軟産道の伸展性の不足や狭窄は分娩の進行を妨げ、遷延分娩になるリスクが生じる。
身長148cm、非妊娠時46.0㎏BMI21で標準的な体格である。妊娠期の体重増加は胎児や付属物の発育およびこれによる子宮の増大以外に、乳房の増大、母体の循環血液量や体液量の増加、皮下脂肪の貯蔵が増えることが関与している。妊娠期の推奨体重増加量ではBMI18.5〜25.0未満では7〜12㎏、妊娠中期から末期における1週間当たりの推奨体重増加量は0.〜0.5㎏/週である。Aさんは妊娠末期までに非妊娠時(46.0㎏)より妊娠末期(38週0日で55.5㎏)+9.5㎏増であった。Aさんは妊娠初期・中期・末期ともに順調に体重増加している。
トイレ回数が増えている状態である。これは骨盤内で子宮が増大し近接する膀胱を圧迫したり、循環血漿量や糸球体濾過量の増加によって頻尿となる。妊娠中期になると子宮が骨盤外に出るため頻尿はいったん落ち着くが、妊娠末期になると児頭の下降により再び頻尿になる。
頻尿は睡眠を中断するため睡眠不足になったり、就労妊婦では仕事の中断や集中力の低下に繋がることもある。頻尿の程度や尿量、頻尿に伴う不快症状、水分摂取状況を情報収集していく必要がある。また、尿意を感じたら我慢しないことや夜間頻尿の場合は睡眠前の水分摂取を控えるなどのセルフケアを行っているか情報収集する必要がある。
現在の血圧は正常範囲内であり、初期では血圧の変動はほとんどないため、血圧の異常はないと推測する。妊娠週数7週目の尿蛋白(2+)を示している。妊娠初期の尿蛋白プラスは妊娠以外の生理的な原因、もしくは以前から腎機能に異常を抱えている可能性がある。妊娠初期は骨盤内で増大する子宮の圧排により妊娠後期には胎児頭部の骨盤内への侵入により圧排により排尿を訴えることが多い。プロゲステロンによる平滑筋の緊張低下と子宮による圧排から、尿管は拡張する。尿管での尿滞留に加え、膀胱から尿管への逆流もおこりやすいことから、上行感染による腎盂腎炎の原因となる。
妊娠中は、母体や胎盤から分泌されるホルモンによりあるいは腎血流量増加により腎機能が変化する。RPFは妊娠初期から中期にかけて25〜50%増加するが、妊娠末期から分娩時にかけて非妊時のレベル近くまで低下する。一方、GFRは妊娠初期から約50%増加し、分娩まで比較的高値のまま保たれる。妊娠中はしばしば尿糖が陽性になることがあるが、これは糸球体濾過値上昇のために再吸収が追いつかなくなり、尿中に排出されやすくなるためである。また、妊娠週数9週目では尿蛋白(−)、浮腫もなく、経過は順調に経過している。
下腹痛や性器出血はなく、現時点では流産の徴候はみられていない。胎児は心拍動が認められ、超音波検査からCRL20mmと週数に見合った発育が確認されている。
7週目頃より吐き気が出現、吐き気などは週数から考えて妊娠中のマイナートラブルの1つのつわり症状であると考える。吐き気があるが、嘔吐しなく、食べれる時に食べている。しかし、つわり症状により苦痛の訴えが聴かれ、体重も非妊娠時より0.5㎏減少した。まだ妊娠7週目であり、仕事などのストレスなどから今後悪化する可能性がある。平成27年 3月18日 妊娠週数 11週目ではつわり症状は消失し、私生活に影響が緩和されている。
Ht値の低値の原因として胎児の発育ならびに代謝の亢進により、母体の循環血液量が増加する。全血液量としても20〜30%の増加を認めるが、とくに血漿量は妊娠初期から増加がみられ32週ごろに高値を示し、非妊時より約40〜50%の増加となる。その結果、赤血球量や血液中のタンパク質濃度は相対的に低くなり血液の粘性が低下する。子宮に血液量が増加、骨髄での血液産生が間に合わず、Ht値が低値を示しているものと推測する。Ht値の低値により貧血(水血症)が生じる恐れがある。現時点での貧血の訴えは聴取できていない。今後、貧血(水血症)の徴候が出現する恐れがある、日常生活に影響が表出するリスクがあるため経過を観察していく必要がある。
結婚半年の望んだ妊娠であり、6月3日に母子健康手帳が交付されている。早く子どもが欲しいと発言もあり、母親役割過程も順調に進み始めていると考えられる。しかし、自宅での疲労感が生じており、仕事では緊張感などから疲労は軽減されているが、家事・仕事の両立から精神的負担が生じる恐れがある。夫婦とも家事の事を話し合いがなされており、夫より妻に夕食を無理して作らなくて良いと言われている。仕事・家庭での負担から母児ともに負担にならないようしていく必要がある。また、その他、妊娠に対するセルフケア能力は現時点ではわかっていないが、高齢妊婦かつ仕事を持つ妊婦であることから、起こりやすい異常(流・早産、妊娠高血圧症候群など)の徴候と、その予防的対処ならびに異常時の対処について説明していく必要がある。
便通に変化が生じている。原因として、妊娠すると黄体ホルモンの分泌が亢進、大腸の蠕動運動を抑制が生じている、胎児が発育していく過程において、子宮が腸を圧迫して便通を悪化させている事が推測される。また、つわりの時期に食欲が低下し食事量が少なくなり、排便回数が減少する要因である。また、妊娠中は妊娠前より運動量が減りやすいのも原因として考えられる。
乳房の形状や乳頭の状況について妊娠期に情報はないが、乳房ケアは新生児に授乳する際、しっかりと行えるために必要である。おって情報収集していく必要がある。
母性看護実習 情報
○○年6月3日
妊娠週数 23週 0日
助産師外来(アナムネ) 受診
O)乳房Ⅱaタイプ (陥没なし)
初乳分泌なし
子宮底長19.0cm
骨盤位
S)病院は実家に近く、友人もたくさん出産し、母乳育児に力を入れてくれているから良いと勧められた。
S)歳をとってからの初めての出産で、不安がいっぱいです。何が不安かわかりません。
S)早く子どもが欲しいと思っていたので、結婚半年でできたので、周りもすごく喜んでくれた。
S)出来ればフリースタイル分娩で主人も立ち会いたいと言ってくれました。
S)なんとなく赤ちゃんが動くのが分かりました。
この間母親学級の前期を受けました。
母性看護実習 アセスメントの例
妊娠中期(16w~27wのアセスメントを行う)
約半数の胎児が骨盤位になると言われている。子宮内の隙間があるため、羊水に浮いている胎児は動いているため発育が進むに連れ、子宮内の隙間が小さくなり、妊娠30週までには自然と頭位になることがほとんどのため、経過を観察していく必要がある。
乳房Ⅱaタイプである。乳房タイプはⅠ、Ⅱa、Ⅱb、Ⅲ型に分類される。乳腺組織はⅢ、Ⅱb、Ⅱa、Ⅰの順に発育している事を示し、乳汁分泌量もこれに相応すると言われている。乳房の発育は順調である。児への影響として、乳房の発育状態から授乳できる状態である。
基本的には妊娠期に生理的変化や母乳哺育の利点・欠点を説明し、それをふまえて母乳育児を行うかを検討するが、Aさんは母乳育児希望である。完全母乳の利点・欠点を説明していく必要がある。乳房のケアについて情報がないが、乳房の支持、乳頭の清潔、乳房・乳頭マッサージを妊娠16週頃から開始することを説明していく必要がある。
超音波検査結果や子宮底長などから週数相当(※前原澄子編集:母性Ⅰ新看護観察のキーポイントシリーズp66.)であることから、胎児は順調に発育していると考えられる。体重も46.5㎏と非妊娠時から0.5kg増加している。20wより浮腫が表出しており、浮腫はマイナートラブルであり、エストロゲン、アルデステロンによる水分貯留および、仕事を行っている中で循環不全が疲労から生じていると考えられる。現在、血圧は正常範囲内である。尿蛋白は20wより±を示しており、これは妊娠により胎児への血流を濾過するため、腎臓に負荷がかかり、腎機能が低下、結果、尿にタンパク質が混じりやすい状況になっていると考えられる。体重も増加し、高齢妊婦であることから妊娠高血圧症候群に対する注意が必要である。食事内容と活動状況を合わせて詳しく情報収集し、妊娠高血圧症候群予防に関してAさんが実行可能な方法を検討していく必要がある。
また、すでに胎動を感じている。胎児の動きの個性をとらえ、さらに胎児への愛着が高まり、妊婦としての生活を楽しめるよう援助することも母親役割獲得を促進させる。夫も出産に立ち会いたいという希望がある。胎児に感心を寄せていることから、この時期に夫の胎児愛着を促すため、Aさんから胎動を夫にも確認してもらう等、働きかけるよう援助する必要がある。
初産婦、高齢出産において、不明瞭な不安感が表出している。情報を提供し、正しい、セルフケアを行えるよう促していく必要がある。
入院・立会い出産に関してはイメージ化を進めているようだが、今後も情報を提供し、夫婦の話し合いを促し、夫婦のバーンプランを考えることをすすめていく必要がある。それにより夫婦の父親役割獲得を促す効果も期待される。
以上より、妊娠高血圧症候群の予防について、特に食事摂取と活動と休息のバランスについて指導が必要である。また、親役割獲得を促し、出産準備・出産後の生活準備を具体的に進めていけるような援助が必要である。
母性看護実習 情報
○○年8月12日
妊娠週数 32週 0日
O)助産師外来 母親学級後期 母乳育児学級済み
子宮底・腹囲(32・86)
血圧110/52
体重 52.0kg
尿蛋白・尿糖(±・−)
浮腫(+)
頭位
BPD 80mm
FL60mm
EFBW 1820g
S)足のむくみが強くなってきたような気がします。出来るだけ足を高くして寝ます。
S)前回の受診時急に体重が増えてしまい、栄養指導を受けました。
S)つわりが治まり急に食欲が出てきてしまい、食べ過ぎたようです。塩分には気をつけようと思います。
S)母親が私を産むとき血圧が高くなって大変だったと言ってました。
S)入院の準備や出産後のものはだいたい準備できました。
O)NST所見
胎児心拍数基線 140bpm 一過性頻脈あり 胎児心拍数基線細変動あり 腹緊なし 胎動あり
○○年 9月23日
妊娠週数38週0日
子宮底・腹囲(34・94)
血圧128/70mmHg
体重 55.5kg
尿蛋白・尿糖(+・−)
浮腫(±)
頭位 第1胎向
BPD 94cm
FL 68mm
EFBW 2860g
Hb10.4g/dl
Ht 31.8%
NST所見
胎児心拍数基線120〜150bpm 一過性頻脈あり 胎児心拍数基線細変動あり 軽い腹緊2回あり 胎動あり
内診所見
ビショップスコア 5点 子宮口開大度1cm =1点
頸管展退度40% =1点
児頭の位置−1 =2点
頸部の硬度:中 =1点
子宮口の位置:後方 =0点
産徴なし
S)なんとなく胃がすっきりした感じがします。赤ちゃんも大人しくなった気がします。
トイレの回数も昨日の夜中に2時間おきくらいに行きました。おりものも多くなってきました。恥骨の所も痛くて・・。
母性看護実習 アセスメントの例
妊娠後期(28w~39wのアセスメントを行う)
血圧は正常範囲内ながら上昇している。尿蛋白は(+)である。体重も非妊娠時46.0㎏から30wに51.0㎏と5㎏増加し36wですでに8㎏増加している。循環器系に負担がかかりやすく、妊娠高血圧症候群の危険性は高まっており、今後の経過に注意が必要である。
胎児推定体重胎児発育曲線においては正常範囲内であるが、妊娠高血圧症候群へ移行するようであれば胎児発育不全の可能性が高まることから、今後の発育状況に注意を要する。32wで体重の増加を指摘され、栄養指導が実施されている。また、実母より、本人を出産する際、血圧が高くなって大変だったと伝えられている様子。妊娠高血圧症候群に移行させないため、活動量と食事摂取量の調整を行っていく必要がある。
また、妊娠高血圧症候群の危険性や予防の重要性について説明し、セルフケアが効果的にできるよう、自己効力感を高めながら、より適切で実行可能な食生活を一緒に検討していく必要がある。
血圧上昇があり、休息も必要であるが、体重の増加および下肢の浮腫が認められることから、下肢のストレッチで循環を促す必要がある。また、36wの血液検査でHb(10.4g/dl)Ht(31.0%)が認められている。Hb10.4g/dlとそれほど低くはなく、自覚症状も伴っていない。今後、分娩と出産後に向けて身体状況を整える意味で、貧血を改善するための食事指導が必要である。
NST所見より胎児心拍数基線の正常範囲120~160bpmであり正常範囲内であると推測する。一過性頻脈では、胎児心拍数が一時的に1分間に15以上増加するものをいう。子宮収縮・胎動・触診・音重鎮などと関連して発生するが、これは胎児が健康で反応性がよく保たれている事を示している。以上のことから胎児発育は順調であると推測する。
妊娠20週頃から子宮が収縮すると腹緊が生じる。妊娠31〜32週にピークがあり、33~37週頃はあまり張らなくなりその後38週頃から再び強く張り始める。腹緊が頻繁に生じる場合、切迫早産の可能性がある。腹緊が生じても破水や出血がなく、子宮口が閉じているようなら早産の引き金とまる子宮収縮ではない。また、ビショップスコア5点であり、現時点では頸管未熟である。
帯下が増加している。エストロゲンが分泌されることで、子宮頚管腺からの分泌物が増加して排泄される。帯下は新生児が産道をスムーズに降りてくる潤滑油の役割を果たしている。帯下の性状を情報収集し、異常の早期発見を行う必要がある。また、胃の不快感が消失したとのことで、これは、胎児が胃を圧迫して生じているものである。出産予定より早く出産の可能性があると推測する。
以上よりつわり症状の悪化の可能性がある。順調な妊娠経過に伴い、夫婦で出産・育児準備について話し合って準備を進めていく必要がある。高齢・勤労妊婦であることから、今後も順調な妊娠経過をたどるためにセルフケア能力を高める必要がある。
3.妊娠期の看護上の問題の例
#1
高齢出産で軟産道による遷延分娩リスク、PIHリスク、PIHの遺伝的背景、つわりがあるが妊娠経過は順調である。
#2
PIHにより胎児発育不全のリスクはあるも胎児の発育・発達は順調で健康である。
#3
望んだ妊娠であるが、高齢出産に伴って不安の表出リスクがあるも心理状態は安定している。
#4
前期・後期の母親学級を受講しており母親としての役割行動が進んでいる。
#5
父親との出産について話し合いが成されており新しい家族を迎えるための役割調整が進みつつある。
#6
妊娠・子育てのための生活環境が整っている。
4.まとめ
今回は母性看護実習ではじめにアセスメントしなければならない妊娠期のアセスメントについての例ー書き方について例をご紹介しました!
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