大腸がん│看護計画、看護過程、関連図、アセスメントのポイント、ストーマなど解説します! - 看護実習を楽に!学生さんお助けサイト

大腸がん│看護計画、看護過程、関連図、アセスメントのポイント、ストーマなど解説します!

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みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくら(@lemonkango)です。

今回は大腸がんについての看護のポイントや看護計画、看護の重要なポイント等を解説していきたいと思います!

大腸がんって病院勤務されている方や実習では非常に多く疾患をお持ちの方が多く、ストーマ増設されている患者さんもいらっしゃいます。

どのように看護していけば良いのか、看護の重要な点を重点的に解説していきたいと思います!







大腸がんを理解するには大腸の解剖生理を理解しておくと学習しやすい│大腸の全体構造 これだけ覚えておけばOK!






医学書院など看護学校の教科書や【大腸がん 看護】と検索してもあまりにも分かりずらくどこまで覚えておけば分かりず学習方法が迷子になっちゃいますよね汗

国試ではもう少し学習が必要ではありますが、正直言うと、国試以外になると医師ほどの理解はあまり必要ありません。看護に結びつく解剖生理を覚えておけば問題はないと言ってもよいでしょう! 

正直レビューブックの内容を覚えても良いのですが、めちゃくちゃ書き込んでいる看護学生さんいらっしゃいますよね。

実習中に分厚くなったレビューブックを持っていく看護学生さんや講義中にレビューブックに書き込んだりされている看護学生さんもいらっしゃるかと思いますが・・・・。

IMG_8129.jpg

あまり効率的ではないというか・・。人それぞれの覚え方があるかと思います。。。

私なりの看護の学習方法について下記リンクでまとめていますのでぜひ参考にしてください!















下記で大腸の覚えておいて欲しい解剖生理についてまとめています! 

○大腸は盲腸から肛門からの長さ120〜150cmの管腔臓器。

○大腸とは、結腸、直腸の総称。

○結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸から直腸は直腸S状部、上部直腸、下部直腸に区分されます。

○大腸は粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、粘膜下層、漿膜の組織より構成されます。





大腸癌(結腸癌・直腸癌)患者の看護 │大腸がんの疾病分類について


大腸癌には主に2種類があります。特徴を把握していればすぐに覚えられるのでしっかりと暗記しておきましょう!

早期大腸癌


好発部位:S状結腸・直腸  50〜70歳代に多いとされています。

無症状、もしくは便潜血血液検査陽性。
内視鏡検査や直腸造影検査で、隆起型もしくは陥凹型病変を認める



進行性大腸癌


腹痛、腹部膨満感、便秘・下痢、血便、便柱狭小化、排ガス停止、直腸指診で腫瘍触知を認める。
血液検査で貧血、CEA↑、CA19-9↑などを認める。
内視鏡検査で周堤を陰影欠損やapple core sign(全周性の壁不整を伴う狭窄)を認める。
腹部造影CT検査で、肝臓に多発性の低吸収域を認める

好発部位と進行癌の症状
右側大腸癌
左側大腸癌
・横行結腸癌
・上行結腸癌
・盲腸癌
・加工結腸癌
・S状結腸癌
・直腸癌    好発
直管内容が液状で腸管内腔が広いことから、通過障害になりにくく症状が出にくい。
そのため、癌が大きくなってから腹部腫瘍として気づく場合がある。
また、じわじわと出血が続き貧血を指摘されて発見される場合も多い。
腸管内容が固形で肛門に近いことから、便の性状変化(血便、便柱狭小化)や通過障害(便秘)が起こりやすく、比較的早い時期から症状が出やすい。


大腸癌の転移・浸潤


・大腸癌は進行すると周囲の組織や臓器に浸潤したり転移する。
・転移様式には主に血行性・リンパ行性・播種性の3つがある。


・血行性転移:流出する静脈にのって癌が転移する(肝転移・肺転移)
・リンパ行性転移:リンパの流れに沿って転移していく(リンパ節腫大)
・播種性転移:腹壁を破った癌細胞が腹壁にばら撒かれる(腹膜播種巣・腹水)
・浸潤:隣接臓器や周辺組織へ広がっていく(膀胱浸潤では気尿を生じる)


2. 大腸癌の看護 アセスメントの視点




大腸癌は従来欧米諸国に多い疾患とされていたが、近年、我が国での増加傾向は著しい。この原因は、日本の食生活を中心とした生活環境の欧米化に一因があるとされ、疫学的、実験的に動物性脂肪の摂取の増加食物繊維の低下が関与していると言われている。

大腸癌の症状


大まかな大腸癌には下記2種類の症状について解説します。

1.結腸癌

 早期癌の場合には無症状のことも多く、検診の便潜血検査でチェックされ、大腸の精密検査にて発見されるものも多い。右側結腸と左側結腸では腸管内腔の広さ、腸内容、肛門までの距離の違いにより、発見の動機となる症状には違いが見られる。
右側結腸癌は、貧血とか腹部腫瘤触知、左側結腸癌では、血便、便の通過障害、肉眼的血便などで発見されることが多い。

2.直腸・肛門管癌

早期癌の場合には無症状のことも多く、進行癌の場合には血便、さらに進むと便通異常、テネスムス、便柱細小、時には排尿障害を認めることがある。癌が歯状線以下の肛門管に浸潤すると、肛門通を訴えたり、肛門部腫瘤を触知することもある。



ここからワンポイントアドバイス! より詳しく大腸癌の治療についての知識を蓄えたい方に記載しますね!  

大腸癌 治療 


1. 早期癌、進行がん(遠隔転移なし)「Stage 0〜Ⅲ」 

原発巣の切除とリンパ節郭清が基本  

① 内視鏡的治療:ポリペクトミーor 内視鏡的粘膜切除術(EMR) 
② 手術治療:腸管切除+リンパ節郭清(+人工肛門増設) 


2. 遠隔転移がある場合(StageⅣ)  

原発巣や転移巣が切除可能な場合は手術治療を行う。  

① 切除可能な場合:手術治療 
② 切除不能な場合:化学療法・緩和療法・放射線療法 


術式と特徴  

手術は内視鏡手術・開腹手術・腹腔鏡手術 

腹腔鏡手術は腹腔鏡補助下手術と腹腔鏡手術とに分類される。 

腹腔鏡手術が、腸管切除・吻合・再建の手術で腹腔内で行われる。 

腹腔鏡補助下低位前方切除術は、下部直腸の癌に適応される。 

低位前方切除術は、開腹手術でも腹腔鏡手術同様に剥離が進められる。 

ストーマ増設の適応


下部結腸癌(肛門からの距離が4〜5cm以下)
S状結腸癌、直腸癌による通過障害が悪化。
腸閉塞や大腸穿孔による腹膜炎の症状
緊急手術(癌が取れない、朝の吻合が危険)
→癌よりも口側の大腸でストーマ増設
手術で吻合した部位が縫合不全により腹膜炎の発症
再手術で腹膜炎の治療を開始。
→一時的に口側の大腸にストーマ増設。

大腸癌の主な検査内容


・便潜血反応
・ 直腸指診
・ 直腸鏡検査
・ 直腸造影検査
・ 大腸ファイバースコープ検査
・ 血中腫瘍マーカーの測定(CEA、CA19-9)

大腸癌の主な治療項目



癌の治療法として化学療法、放射線療法、免疫療法、温熱療法があるが、手術療法が主体である。
1.結腸癌
右半結腸切除術、左半結腸切除術、横行結腸切除術、S状結腸切除術、リンパ節廓清

2.直腸・肛門管癌
ポリペクトミー、局所切除術、括約筋温存直腸切除術(前方切除術、腹肛門式直腸切除術、腹仙骨式直腸切除術、後方切除術)、直腸切断術リンパ節廓清 骨盤内臓器 全摘術


大腸癌の術式と特徴について


手術は内視鏡手術・開腹手術・腹腔鏡手術
腹腔鏡手術は腹腔鏡補助下手術と腹腔鏡手術とに分類される。
腹腔鏡手術が、腸管切除・吻合・再建の手術で腹腔内で行われる。
腹腔鏡補助下低位前方切除術は、下部直腸の癌に適応される。
低位前方切除術は、開腹手術でも腹腔鏡手術同様に剥離が進められる。


なんで看護師が術式について勉強しなければならないのかというと術式によってはドレーンの位置や開腹したのかなど処置の内容が変わってくるからです!

ストーマ増設の適応


下部結腸癌(肛門からの距離が4〜5cm以下)
S状結腸癌、直腸癌による通過障害が悪化。
腸閉塞や大腸穿孔による腹膜炎の症状
緊急手術(癌が取れない、朝の吻合が危険)
→癌よりも口側の大腸でストーマ増設
手術で吻合した部位が縫合不全により腹膜炎の発症


ストーマの種類にも大まかに「ワンタイプ、ツータイプ」と2種類があります。

画像で紹介します! ちょっと写りが悪いですが・・・。

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これがワンタイプというストマのタイプになります!

大腸癌の術後の経過と管理

MOOREは、手術後の回復過程を4つの段階に分けている。

それによれば、第1相は、障害期で、手術後2~3日続く。(侵襲の大きさにより、この時期は変動する。)

第2相は、変換期で、1~3日続く。これら第1、第2の2つの相は、手術侵襲に続いて起こる異化相であり、その後の同化相とは異なった生体の反応過程を示すと考えられている。

この急性反応期間中は、生体反応が刻一刻と変化するため、注意深い観察と適切な管理が必要である。

第3相は、筋力回復期で、術後7日目頃より始まり2~5週間持続する。この時期は、神経・内分泌・代謝系の機能が手術前の状態にまで回復しており、体蛋白の合成の亢進にともない体力がついてくる。

第4相は、脂肪蓄積期で、手術後1カ月後より始まり2~5カ月間持続する。この時期は、体蛋白の合成は停止し、脂肪の合成が開始され体重が増加する。

1.精神的サポート
消化器系の手術を受けた患者は、これまで食べられなかったことに加え、術後も経口摂取までに長期間を要したり、経口摂取が開始となっても食生活の変化を余儀なくされるため精神的負担は大きくなる。

また、頻便や排尿障害を伴ったり、人工肛門を造設された場合においては、更に精神的負担が大きくなる。不安の内容や程度、表出の仕方などは個人によって異なるため、患者各人の訴えを判断していく事が大切である。

手術を受ける際には、術式や病名、術後合併症の説明を受けたうえで手術に臨むが、時として癌の場合など告知をされていないこともあるため、医師からの説明内容を把握し、言動の統一を図っていくことが重要である。

また、患者にとっての重要他者の存在を把握し、協力を得るとともに、かかる負担の軽減を図る。術後の疼痛や、輸液ルート、ドレーンなどによる拘束感、不眠、機械からの音、環境の急激な変化により精神のバランスを失い不穏状態に陥ることがある。精神の安定を図るために、鎮静剤などの薬剤投与や、生活にリズムをつけ早期離床、ルートの整理など環境の調整を図る必要がある。

2.疼痛の管理
手術後の疼痛は、手術形式、麻酔方法により異なり、個人差も大きい。特に高齢者の場合、疼痛は心肺機能に負担をかけ、血圧の上昇や不整脈を誘発したり、疼痛のため深呼吸を拒否し無気肺や肺炎を起こしたりする。

そのため患者には疼痛を我慢させずに十分な除痛を行う必要がある。

最近では、手術時に硬膜外カテーテルを留置し、術後に持続的に麻酔薬を注入することで疼痛の緩和を図っている。硬膜外カテーテルが留置されている場合は、刺入部からの出血の有無や麻酔薬の残量を確認する。

また、留置中は一過性の排尿障害が起こり得るため膀胱内留置カテーテルの抜去は見合わせることがある。術後合併症の1つである創感染は、術後36~48時間頃から創痛が、再び強くなる。このことから疼痛は、合併症の警告であると言える。





3.呼吸器系の管理


4.循環器係の管理


5.輸液・輸血の管理


6.栄養の管理


7.IVHの管理


8.経口・経管栄養法の管理
経腸栄養方法は経口摂取及び経管摂取に大別されるが、いずれも静脈栄養法に比較して投与経路が生理的であり合併症が少なく、施行・維持管理が容易・安全であるという利点を有している。

しかし、投与された栄養液を完全に消化吸収できる十分な長さの腸管が存在することが必須条件となる。必要な腸管の長さは、成人で最低100~150cm、小児で40~75cmであるが、腸管大量切除のやむなきに至った場合にも腸管粘膜には再生肥大能力があり、時期と共に消化吸収能力は回復する。

9.ドレーンの管理
結腸切除手術後においては吻合部の縫合不全やリークに留意し、ドレーンからの排液の性状(便汁ではないか)の観察が重要である。


10.胃管の管理


11.創部の観察


12.清潔保持


13.術後ベッドの作成


14.早期離床のすすめ


術後合併症

1.肺合併症


2.術後出血


3.術後感染・吻合部縫合不全
大腸内には大量の細菌が存在するため、手術前に可及的に腸管内を清掃して、手術時の術野の汚染を防いでいるが、術後の創感染、縫合不全などの合併症防止に留意が必要である。





4.消化・吸収障害
経腸的に投与された栄養液が完全に消化吸収できる十分な長さの腸管が残存していない場合においては、下痢や未消化便等の排便異常の見られることが多い。腸管粘膜には再生肥大能力があり、時期と共に消化吸収能力は回復する。

排便状況に応じ、止痢剤・整腸剤が投与されるが、必要に応じ、消化される必要がなく、短い腸管より高い吸収効果が期待でき、腸内細菌巣の減少効果がある成分栄養剤が投与される場合もある。

5.イレウス
腸管と腹壁創との癒着、腸管同士の癒着、癒着帯による外からの腸管圧迫などが原因 となってイレウスが起こる。癒着性イレウスの過半数は保存的治療で軽快するが、再発も多い。腸管の循環障害が疑われるとき(発熱、ショック、腹膜刺激症状などを伴  うとき)は、絞扼性イレウスと考えて緊急手術を行う。



6.排尿・性機能障害
直腸癌のリンパ節廓清を行うことにより、骨盤神経叢を中心とする自律神経が損傷され、術後に高度の排尿、性機能障害を起こすので、最近では症例を選んで、下腹神経や骨盤神経叢を温存する自律神経温存手術が行うようになってきている。

上記の内容が大腸癌の概要になります。 下記ではより細かく・・・・。

3.大腸癌の看護のポイントや看護計画について解説していきます。


大腸癌のアセスメントのポイント
食欲不振、体重減少:食事の摂取状況、BMIの変化
悪心・嘔吐:吐物の性状、量・臭気、嘔吐の程度
排便障害:便の性状、残便感の有無
下血:性状・量、全身症状
下痢:性状、量、裏急後重の有無
便秘:腹部膨満感の有無
腫瘍:部位、性質、持続時間、食事との関係、随伴症状
日常生活習慣、背景:既往疾患、家族歴
検査データ:血液検査、便潜血、腹部単純撮影、腹部超音波、腹部CT、大腸造影、内視鏡検査、直腸診、病理学的検査(生検)
一般状態:バイタルサイン、貧血、栄養状態、腹部腫瘍、全身倦怠感、体重減少


術前 大腸癌の看護目標

1. 腹部症状などの苦痛の軽減を図り栄養状態が改善され、体力の消耗が最小限になる。
2. 疾患、手術に対する不安が軽減され手術に向けて精神的準備ができる。
3. 合併症予防を予測し手術に対する身体的準備ができる。
4. 家族の不安が軽減し、患者をサポートする立場に立つことができる。


大腸癌(結腸癌・直腸癌)患者の看護

精神的ケア・手術・治療に対する理解
【必要な検査の説明】
・直腸指診
・超音波検査
・大腸内視鏡
・生検
・注腸造影X線検査

大腸癌(直腸癌・結腸癌)患者の看護
術前ケア
・身体的ケア
【腸管内の清浄化】
大腸内に大量の便が存在すると術野汚染の可能性があるため、腸管内を空虚にする必要がある。
観察ポイント
① 排便障害の有無
② 排便時の出血、下血の有無
③ 自覚症状の有無

ケアのポイント
・狭窄による通過障害がない場合:前日に電解質配合下剤を投与
・狭窄による通過障害がある場合:低残渣食や成分栄養とする
・下血や腹痛などの症状がある場合:症状とそれに伴う苦痛の緩和

禁煙指導
・術後に痰が多くなり、術後の重篤な合併症である肺炎にかかりやすくなるだけでなく、痰を出すための咳が多いと術後の痛みが強くなる。
・喫煙による末梢血管の傷害により、術後の創感染や縫合不全が起こる

口腔内管理
・口腔内の疾患は、術後の肺炎など感染症の原因となる。

感染症予防

術後 大腸癌看護目標

1. 手術からくる苦痛の緩和とともに、術後合併症の予防に努める

2. 排泄様式の変化を受け入れ、対応できる
3. 心身ともに自立し、退院に向けて準備ができる。

術後 大腸癌看護問題
#1術後出血
観察項目(O-P)
1. バイタルチェック、創部の程度、部位
2. ガーゼの汚染状況、性状
3. 胃管からの出血量、性状
4. ドレーンからの排泄量、性状
5. 腹部膨満感、下血、吐血、ショック症状
6. 患者の訴え、表情
7. 血液データ

#2肺合併症
観察項目(O-P)
1. 麻酔覚醒状態・呼吸状態
2. 肺雑音の有無
3. 喀痰喀出状況と性状、量
4. バイタルサイン・in-outバランス
5. 創痛の程度、鎮痛剤の効果
6. 口腔内乾燥の有無
7. 胸部X-P、血液ガス値、WBC等の所見

#3術後イレウス
観察項目(O-P)
1. 嘔気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感の有無と程度
2. 排ガス、排便、腸グル音の有無
3. 腹部X-P所見
4. 発熱、頻脈、呼吸促迫の有無
5. In-out、電解質バランス

#4縫合不全
観察項目(O-P)
1. バイタルサインチェック
2. 腹痛、腹部膨満感、悪心、嘔吐の有無
3. 胃管、ドレーンからの排液量、性状
4. 血液データ
5. 浸出液の量、性状、臭い
6. 創部の状態(発赤、主張、熱感、離開)
7. 術前のリスクの程度との関連性

#5排便障害
観察項目(O-P)
1, 便意の有無、便意を感じてから排便までの時間
2, 排便状況(回数、量、性状)
3, 腹痛、腹部膨満感
4, 肛門部痛、肛門周囲のスキントラブルの有無
5, 脱水症状の有無と程度

#6排尿障害
観察項目(O-P)
1. 尿意の有無、程度
2. 排尿状況(回数、量、性状)
3. 腹部膨満感、残尿感の程度

#7日常生活への不安・家族の不安
観察項目(O-P)
1. 患者の言動、表情
2. セルフケアの自立度
3. 疾病についての患者・家族の認識、離開
4. 家族間の協力体制
5. 家族の状況判断能力
6. 経済的問題の存在


4.ストーマとは 看護ポイントとアセスメントについて


ストーマ(stoma)とは 消化管や泌尿器管に何らからの病変があり、その病変部の切除の結果あるいは病変部の安静を目的に、人工的に増設される排泄孔 ストーマには 消化管ストーマ、尿路ストーマがあります。

ストーマの適応
 
ストーマを増設する理由
適応となる主な疾患
永久的ストーマ
肛門を切除した場合
直腸癌、肛門癌
悪性腫瘍の転移・浸潤や炎症性腸疾患で小腸や大腸を切除した場合
膀胱癌、子宮癌、クローン病、家族性ポリポーシス
肛門機能が低下又は廃絶している場合(便失禁を予防するため)
脊髄損傷
一般的ストーマ(目的達成後に閉鎖する)
腸管切除後に縫合不全が発生した
直腸癌
縫合不全を予防するための安全弁とする
直腸癌
多臓器と瘻孔がある場合
直腸腔瘻、高位閉肛
腸閉塞での腸管の減圧を図る場合
大腸癌、高位閉肛

開口部の数による分類 ストーマ増設術前ケア 身体的・心理的ケア 術前のケア 術前オリエンテーション

① ストーマとは何か

② ストーマケアの概要

③ 日常生活への影響

④ ストーマサイトマーキングについて

ストーマサイトマーキングを行う前の確認事項

① ストーマ増設の必要性があることを医師から説明されている。

② 社会復帰のため、ストーマに対し特別なケアが必要で有ることを理解、納得している。

③ 術式、切除範囲、疾患の進行状況、術後のリスクなどの情報を得ておく。

④ ストーマ増設方などの説明を医師から受け、手術前日にマーキングができるようにする。

⑤ マーギン後、必ず医師にストーマの位置を確認してもらう。
ストーマサイトマーキングの原則(クリーブランド・クリニック)にて行う。
ストーマ増設部位(クリーブランド・クリニックの基準) 臍より低い位置 腹直筋を貫く位置 腹部脂肪層の頂点 皮膚のくぼみ、しわ、瘢痕、上前腸骨棘の近くを避けた位置 本人が見えることができ、セルフケアしやすい位置 術式やストーマの種類に適した位置 放射線治療が予測される場合はその位置を避ける。 

ストーマ造設術直後ケア <目的> ストーマの想起合併症の予防と適切な対処、創感染の予防、セルフケア確立に向けての円滑なスタート、ボディイメージの変化に伴う精神的サポート

ストーマ増設術後の観察点・合併症対策

術直後のストーマケアの目標

① ストーマ周囲の皮膚障害予防

② 手術に起因する合併症の予防と早期発見

③ ストーマの成熟促進

④ 創感染予防

⑤ セルフケア導入の準備

ストーマの合併症

術後の観察項目

ストーマの状態:サイズ、形、位置、色、浮腫の程度、出血の有無、陥凹、粘膜の弾力性 ストーマの皮膚縫合部:縫合糸の脱落や離脱の有無と方向、出血の有無と程度、排膿の有無 ストーマ周囲の皮膚:掻痒感、疼痛、発赤、びらんの有無、色調の変化 排泄物:粘液や血液の有無、排ガスの有無、排便の有無、排泄量と性状 装具の接着状態:皮膚保護剤の溶解度の程度、排泄物の有無、位置 創部・ドレーンの状態:出血、化膿、分泌物 精神状態:患者の訴えや態度、反応 全身状態:発熱、疼痛、腹部状態、検査データ ストーマ管理・ケアのポイント ストーマの色調や性状に注意して観察を行う。

浮腫のあるストーマ粘膜を傷つけないように注意する。

耐久性を考慮した皮膚保護剤の装具を選択する。 ストーマ、創部の観察を行い異常の早期発見に努める。 創の回復を見ながらストーマ自己管理ができるようにセルフケア指導を進める。

患者のり賞に合わせて、実際にトイレでのガス抜き、便の排出指導を開始、看護師の解除のもと装具交換を練習 日常生活に戻れるように、ストーマ装具の交換方法、スキンケア、排泄処理、排便コントロール、入浴方法などを指導する。

術直後に用いる装具選択の基準 ストーマや排泄物の観察が容易なもの。 ストーマを傷つけないもの 皮膚保護作用があり皮膚障害が生じない ストーマの種類や状況に合った適当な大きさで、下部開放型である。

ベルトを必要とせず、装着時に苦痛が少ないもの ストーマ増設患者の退院指導 ストーマに関するトラブルが出現した場合は外来受診する。 ストーマの購入方法、社会保険制度の説明、患者会の紹介を行う 食事は下痢やガス、においの原因になりやすい食品は避ける 退院後のサポート  

退院まで継続した長期的な看護ケアが必要

大腸癌の標準看護計画

    看護計画(術前)

Ⅰ.アセスメントの視点(術前)

全身麻酔で手術が行われるため、全身状態の評価が必要である。高齢者も多いので、既往症や機能の低下には十分注意する。便通異常により食事が十分取れなかったり、腫瘍からの出血で、貧血、低栄養状態をきたしている場合もある。また、術前腸管処置として、食事の制限(低残渣食、禁食)、下剤の投与、抗菌剤(カナマイシンやポリミキシンB)の経口投与されるため、下痢、倦怠感、脱水、電解質異常に注意する必要がある。  精神面では、食事制限によるストレス、下痢による体力消耗への不安も大きい。その場合には、生活行動や精神面への影響を把握することが大切である。

Ⅱ.問題リスト(術前)

♯1.疾患や手術に対する不安
[要因]・疾患そのものへのおそれ
・病気の徴候(腹部膨満、便秘、下痢)
・手術そのものへの不安
・検査や治療に対する情報不足
・入院という慣れない環境
・社会的役割が果たせない
・ストーマ造設によるライフスタイルの変化
・ボディイメージの変化


♯2.便秘や下痢が繰り返される苦痛
[要因]・腫瘍による便の通過障害
・腹痛、悪心、腹部膨満、回数、出血、睡眠障害

♯3.腹部症状及び術前処置からくる全身状態の悪化
[要因]・下痢、下血、代謝障害による低栄養、貧血、脱水状態
・不安やストレスによる食欲不振
・注腸食や下剤による脱水

♯4.手術後の肺合併症の危険性
[要因]・麻酔薬により気道や肺胞が乾燥することによる絨毛運動の低下
・麻酔薬や鎮静剤による胸筋、骨格の運動抑制
・開腹術後の腹圧上昇による横隔膜の運動制限
・創痛による咳嗽や呼吸運動の抑制
・高齢、肥満、喫煙歴、心疾患、呼吸器疾患、神経疾患の合併

♯5.術後感染の危険性
・洗浄化
・手術部位とその周辺の皮膚の不十分な清浄
・低栄養
・糖尿病、肝硬変の合併
・ステロイド、免疫抑制剤使用患者
・高齢、肥満
・ドレーン、チューブ挿入による上行感染

♯6.家族の不安
[要因]・疾患そのものへの怖れ
・患者の予後や経済面への不安
・家庭内の役割の変化(サポートシステムの不足)
・患者と家族間の人間関係(コミュニケーション)

Ⅲ.看護目標(術前)
1. 疾患、手術に対する不安が軽減され手術に向けて精神的準備ができる
2. 腹部症状などの苦痛の軽減を図り栄養状態が改善され、体力の消耗が最小限になる
3. 合併症予防を予測し手術に対する身体的準備ができる
4. 家族の不安が軽減し、患者をサポートする立場に立つことができる

Ⅳ.看護問題(術前)
♯1.疾患や手術に対する不安

[要因]・疾患そのものへのおそれ
・病気の徴候(腹部膨満、便秘、下痢)
・手術そのものへの不安
・検査や治療に対する情報不足
・入院という慣れない環境
・社会的役割が果たせない
・ストーマ造設によるライフスタイルの変化
・ボディイメージの変化

&診断のための検査と手術の必要性がわかり納得できたことを言葉で表現できる
患者の思いや不安を言葉で表現できる
術前・術後の自分の状態がイメージでき、対処方法を言葉で表現できる
$手術前日

O-1.入院への適応状況
2.疾病、術前検査、手術に関する患者の情報量とその理解度
3.表情、言語、態度の表出状況と不安の程度の関係
4.食欲、食事摂取状況
5.身体症状の有無と程度
6.睡眠状況
7.サポートシステムの状況
8.対処行動と対処能力
9.性格

T-1.検査の必要性、方法を分かりやすく説明して協力を得る
2.検査の結果について、医師から十分説明を受けることができるように配慮する
3.術前オリエンテーションを不安なく受けられる様に援助する
4.家族の支援が得られる様必要時参加を求める
5.不安を表出できる様にするため以下のケアをする
1).患者や家族の訴えをよく聴き、受容的態度で接する
2).不安が表出できる様患者や家族との信頼関係をつくる
3).癌に対する不安は、医師から十分説明が受けられる様にする
4).静かで休息のとれる環境をつくる

E-1.患者が術後の状態を具体的にイメージできる様に説明する。特にドレーンやチューブ類が挿入されるため、その重要性を認識できる様に働きかける
2.医師の説明で理解不足の内容があれば追加説明し、納得して手術が受けられる様にする
3.不安な状態を表出してもいいことを伝え、不明なところは質問するよう促す

♯2.便秘や下痢が繰り返される苦痛
[要因]・腫瘍による便の通過障害
・腹痛、悪心、腹部膨満、便回数、出血、睡眠障害

&便性がコントロールされる
$手術前日

O-1.健康時の排便パターン
2.排便状態(回数、性状、量、出血の有無)
3.症状-腹痛、悪心、腹部膨満、睡眠障害等
4.食事内容と摂取量
5.水分摂取量

T-1.通過障害の程度に合わせた食事の提供
2.通過障害の程度が悪い場合、高カロリー輸液を行う
3.下剤、鎮痛薬、鎮痢剤を与薬し、下痢や腹痛等を軽減する。
4.便秘や下痢からくる症状に対して、日常生活に影響しないように注意する。

E-1.便秘や下痢が疾患からくるものと説明する。
2.排便状態を正確に看護婦に伝えることの必要性を説明する

♯3.腹部症状及び術前処置からくる全身状態の悪化
[要因]・下痢、下血、代謝障害による低栄養、貧血、脱水状態
・不安やストレスによる食欲不振
・注腸食や下剤による脱水

&摂取可能な食物が選択でき、経口摂取量が増加する
栄養状態が改善し手術が受けられる
痛み、倦怠感、息切れが改善する
$手術前日

O-1.食事摂取量、水分量と排泄量のバランス
2.食事摂取に関連した嚥下困難、不快感、悪心・嘔吐の有無と程度
3.食欲の状態
4.貧血、栄養状態
5.倦怠感、息切れと日常生活の障害の有無
6.口腔内粘膜の状態、浮腫の有無
7.体重の変化
8.検査データーの結果
9.食べられないことによるストレス

T-1.検査のための前処置で脱水にならないように、検査後の食事、水分摂取ができるように配慮する
患者の嗜好を考慮し、家族の協力を得て、消化のよい嗜好品を持参してもらう
食欲が増進するよう盛り付け、食事の温度を工夫する
消化しやすい食事に変更する
2.通過障害があり経口摂取が不可能な場合以下のケアを行う
高カロリー輸液または輸液管理
3.消化剤、鎮痛剤を与薬し痛み、胃部不快感を軽減する
4.倦怠感、息切れ、動悸がある場合、日常生活で転倒しないよう注意する
5.不安やストレスに起因した食欲不振に対してその原因を取り除くための援助をする

E-1.栄養を改善するために必要な方法について患者と話し合う
2.患者が摂取量を概算できるように指導する
3.高蛋白、高カロリー、鉄分を含んだ食品の必要性を指導する
4.高カロリー輸液の必要性、施行時の注意事項を説明する

♯4.手術後の肺合併症の可能性
[要因]・麻酔薬により気道や肺胞が乾燥することによる絨毛運動の低下
・麻酔薬や鎮静剤による胸筋、骨格の運動抑制
・開腹術後の腹圧上昇による横隔膜の運動制限
・創痛による咳嗽や呼吸運動の抑制
・高齢、肥満、喫煙歴、心疾患、呼吸器疾患、神経疾患の合併

&手術後に肺合併症の起きる可能性の高いことを理解できたと表現する
肺合併症予防のための練習が実施できる
術前トレーニングにより肺機能が改善する
$手術前日

O-1.呼吸状態
2.咳嗽、喀痰の有無と程度
3.呼吸機能検査の結果
4.リスクファクター(高齢、肥満、喫煙歴、心・神経疾患、閉塞性肺疾患の有無と程度)
5.胸部XPの結果、胸郭の変形の程度、ECGの異常
6.動脈血ガス分析の結果
7.手術の受け止め方

T-1.パンフレットを用い合併症予防の練習を行う(深呼吸、咳嗽、痰の出し方等)

E-1.肺合併症のための術前練習の良否が、術後の経過を左右することを説明し、理解を促す
2.禁煙、体重の減量、術前トレーニングの必要性を説明し、理解を得る

♯5.術後感染の危険性
[要因]・不十分な腸管の洗浄化
・手術部位とその周辺の皮膚の不十分な清浄
・低栄養
・糖尿病、肝硬変の合併
・ステロイド、免疫抑制剤使用患者
・高齢、肥満

全身麻酔を受ける患者の標準看護計画♯4参照

♯6.家族の不安
[要因]・疾患そのものへの恐れ
・患者の予後や経済面への不安
・家庭内の役割の変化(サポートシステムの不足)
・患者と家族間の人間関係(コミュニケーション)

&家族ケア、家族サポートを通して患者が支えられる

O-1.家族の表情、言語による表現、態度
2.家族と患者との人間関係
3.家族、患者間の疾病の理解
4.家族間のサポートシステム
5.家族の状況判断能力
6.家族がとらえている患者の性格傾向、コーピング
7.経済的問題の存在

T-1.家族とコミュニケーションをとり、不安や心配事を表出しやすいように受容的態度でかかわる
2.家族の考えと医療者の考えに違いがないか、また患者の考えを尊重してかかわる方法について相談し検討する
3.家庭内で起きている問題の対処ができているか、解決困難な時は相談にのる

E-1.家族が患者の今後についてイメージできるように、術後の状況、入院期間、社会復帰の時期等ついての知識を与える
2.家族に患者のサポートの必要性を説明する

看護計画(術後)

Ⅰ.アセスメントの視点(術後)
腸切除後の早期合併症としては、吻合部出血、縫合不全、イレウスに注意する。手術後の障害としては、排便障害、排尿障害、性機能障害、ストーマ造設においてはQOLの障害などがある。障害の程度によっては、身体的・精神的苦痛が大きくなるため、家族の理解や協力、家族を含めた指導が必要となってくる。
Ⅱ.問題リスト(術後)

#1.術後出血
[要因]・手術操作による消化管出血
・手術操作による腹腔内出血

#2.ショック
・循環血液量減少による循環血液量の低下
・細胞外液の喪失
・術中の体温低下
#3.肺合併症
[要因]・気管内挿管や麻酔剤による分泌物の増加
・疼痛や不安による呼吸抑制
・不十分な咳嗽力による分泌物の貯留

♯4.縫合不全
[要因]・吻合部の血行障害(大腸への血行は乏しい)
・緊張がかかりやすい部位
・腸内細菌等による感染
・消化管内圧の上昇
・低栄養

♯5.術後感染
[要因]・術前処置不十分による消化管内容物の存在
・術中操作による腹腔内感染、死腔形成
・術前処置による創感染
・膀胱留置カテーテによる尿路感染
・多量の抗生物質の投与(菌交代性)

#6.ストーマの異常
[要因]・粘膜皮膚縫合部の離開
・ストーマ周辺皮膚の峰窩織炎
・ストーマの血行障害
・装具による圧迫

#7.腸蠕動の低下
[要因]・麻酔の影響
・術中の腸管操作
・鎮痛剤の使用
・ドレーン留置などによる体動制限
・吻合部の浮腫

#8.術後イレウス
[要因]・腸管同士の癒着
・腸管と腹壁創との癒着
・癒着帯による腸管圧迫

#9.排便障害
[要因]・残存腸管の長さが不十分
・水分吸収能の低下
・直腸の喪失
・吻合部の浮腫

#10.排尿障害
[要因]・直腸癌のリンパ節郭清による下腹神経や骨盤神経叢の損傷

#11.性機能障害
[要因]・直腸癌のリンパ節郭清による下腹神経や骨盤神経叢の損傷
・ストーマ造設による自己概念の障害

#12.ボディイメージの変化
[要因]・排泄様式の変更(人工肛門、失禁)
・性行動の変更
・喪失した機能を代替する手段についての知識

#13.退院後の生活への不安
[要因]・排泄パターンの変化
・セルフケア能力の変化
・経済面、職業の継続または変更
・予後

#14.家族の不安
[要因]・患者の術後経過、予後
・日常生活
・仕事、経済面

Ⅲ.看護目標(術後)

1. 手術からくる苦痛の緩和とともに、術後合併症の予防に努める
2. 排泄様式の変化を受け入れ、対応できる
3. 心身ともに自立し、退院に向けて準備ができる

Ⅳ.看護問題(術後)

#1.術後出血
[要因]・手術操作による消化管出血
・手術操作による腹腔ない出血

&創部、ドレーンからの出血の異常が発見できる
$術後~48時間

O-1.バイタルサインチェック
2.ガーゼの汚染状況、性状
3.胃管からの出血量、性状
4.ドレーンからの排液量、性状
5.腹部膨満、下血、吐血
6.ショック症状
(血圧低下、頻脈、脈の緊張低下、呼吸促迫、尿量減少、チアノーゼ、四肢冷感、意識レベルの低下、眼球結膜の貧血所見)
7.患者の訴え、表情
8.創痛の程度、部位
9.術前の抗凝固剤の使用の有無
10.血液データ(Hb、Ht、血小板、プロトロンビン時間)

T-1.ドレーンの管理を行う(固定、屈曲はないか)
2.安静度を確認し、体位変換はゆっくり行う
3.出血時は医師に報告する
4.出血量が多いときはガーゼカウントを行う
5.出血時は体動を制限する
6.処置時には声かけを行う

E-1.出血時には患者、家族に不安を与えないよう言動に気をつけ、状況を医師より説明してもらう
2.処置時には声かけをし、その都度必要性を理解できるように説明する
3.安静制限のある時は必要性を説明し、体を動かしたい時は看護婦に声をかけるように言う

#2.ショック
[要因]・出血による循環血液量の低下
・術中の体温低下
&安定した循環動態が維持できる
$術後~48時間

O-1.バイタルサイン(血圧低下、頻脈、脈の緊張低下、呼吸促迫、低体温)
2.尿量減少、チアノーゼ、四肢冷感、意識レベルの低下
3.in-outのバランス
4.ECGモニターの観察
5.創部のガーゼ汚染、胃管、ドレーンからの排液量、性状
6.創痛の有無、程度
7.心理面(緊張感、恐怖心)

T-1.バイタルサインの異常時は医師に報告する
3.保温、室温の調整をする
4.緊張感や恐怖心を持たせないように落ち着いた態度で接する

E-1.患者の不安を軽減させるために、状況を理解できるよう説明する

#3.肺合併症
[要因]・気管内挿管や麻酔剤による分泌物の増加
・疼痛や不安による呼吸抑制
・不十分な咳嗽力による分泌物の貯留
・喫煙歴、呼吸器疾患の既往、加齢による呼吸機能の低下

&喀痰喀出が自分ででき、呼吸状態が正常となる
$術後2日~7日まで

O-1.麻酔の覚醒状態
2.呼吸状態(呼吸数、リズム、深さ、胸郭の運動、呼吸困難)
3.肺雑音の有無
4.喀痰喀出状況と性状、量
5.バイタルサイン
6.創痛の程度、鎮痛剤の効果
7.口腔内乾燥の有無
8.in-outバランス
9.胸部X-P、血液ガス値、WBCなどの所見
10.ストレス状態の有無、程度

T-1.酸素吸入を実施する
2.深呼吸を促す
3.吸入、タッピングを行う
4.感染予防にイソジン含嗽を促すことや指示された抗生物質の投与を行う
5.創痛が強く喀痰困難な時は鎮痛剤を使用する
6.喀痰困難時は吸痰の処置をする
7.硬膜外カテーテルに麻薬や局所麻酔剤を使用しているため、呼吸抑制や中枢神経抑制がないか注意して観察する

E-1.深呼吸と喀痰の方法、必要性について説明する
2.体位変換の必要性について説明する

♯4.縫合不全
[要因]・吻合部の血行障害
・緊張がかかりやすい部位
・感染
・消化管内圧の上昇
・低栄養

&創部やドレーンからの異常な排液や、異常な発熱がない
$術後4日以降

O-1.バイタルサインチェック
2.腹痛、腹部膨満感、悪心、嘔吐の有無
3.胃管、ドレーンからの排液量、性状
4.血液データ(WBC、TP、CRP、ALB、Hbなど)
5.浸出液の量、性状、臭い
6.創部の状態(発赤、腫脹、熱感、離開)
7.術前のリスクの程度との関連性(低栄養、DM、動脈硬化、ステロイド・免疫抑制剤の使用)

T-1.胃管、ドレーンを経時的に誘導し、排液があるか確認する
2.ドレーンの逆行性感染予防のため、ドレーンより低い位置に排液容器を設置し、逆流させない
3.創部を清潔に保ち、ガーゼ汚染のひどい時は医師に報告する
4.縫合不全発症時は、医師の指示により経口摂取を中止する
5.異常な排液のドレナージと、必要時皮膚の保護をする
排液によるスキントラブルがある場合は、ハイドロコロイドドレッシングなどで被覆する

E-1.創部の清潔、ドレナージが必要なことを説明する
2.創部に違和感があるときは伝えるように話す
3.絶飲食の必要性と、急激な体動を避けるよう説明する

♯5.術後感染
[要因]・術前処置不十分による消化管内容物の存在
・術中操作による腹腔内感染、死腔形成
・術前処置による創感染
・膀胱留置カテーテルによる尿路感染
・多量の抗生物質の投与(菌交代性)

&感染が早期に発見、治療されて苦痛が軽減する
$術後5日~2週間

O-1.発熱の有無、熱型の把握
2.創部の状態(発赤、腫脹、熱感、圧痛、離開)
3.腹痛、腹部膨満感、排ガス、腸蠕動、圧痛
4.ドレーンからの排液量、性状、臭い
5.ドレーン周囲の皮膚の発赤
6.血液データ(WBC、CRPなど)
7.培養
8.X-P、CT、超音波検査
9.尿の性状、浮遊物の有無

T-1.汚染を拡散させないよう創部や汚物の管理をする
2.創の洗浄やドレナージがされるので処置の介助をする
3.創部や全身を清潔に保つ
4.患者自身や医療従事者の手洗いの励行
5.訴えや苦痛を軽減できるように適宜処置をする
6.指示された薬剤を投与する
7.環境整備
8.汚染寝具の処理方法を家族に指導する
9.膀胱留置カテーテル中は陰部洗浄とイソジンゲル消毒をし、逆行感染を予防する

E-1.創部の不快感や疼痛を我慢せず訴えるように説明する
2.創部の安静やドレナージのため安静度が制限されることを説明する

#6.ストーマの異常
[要因]・粘膜皮膚縫合部の離開
・ストーマ周辺皮膚の峰窩織炎
・ストーマの血行障害
・装具による圧迫

&ストーマからの出血がない
ストーマの浮腫が増強しない
ストーマの色調が赤色を保っている
$術後7日~10日

O-1.ストーマの浮腫の程度
2.ストーマからの出血の有無
3.ストーマの色調
4.ストーマの高さ
5.ストーマ周辺の皮膚の状態
6.皮膚粘膜縫合部の状態(発赤、腫脹、壊死など)
7.ストーマからの排泄物

T-1.ストーマへの圧迫や刺激を避ける
・術直後は術後用パウチを使用し、清潔操作で交換する
・パウチはストーマより2mm程度大きめに穴をあける
・ストーマの上を圧迫しないように衣服を工夫する
・ストーマを強くこすらない

E-1.異常徴候を説明し、その徴候があれば医師、看護婦に報告するよう説明する

#7.腸蠕動の低下
[要因]・麻酔の影響
・術中の腸管操作
・鎮痛剤の使用
・ドレーン留置などによる体動制限
・吻合部の浮腫

&排ガスがあり、腹部膨満感が消失する
$術後2日~7日

O-1.吐気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感、吃逆の有無
2.排ガス、排便、腸グル音の有無
3.腹部X-P所見
4.体動の状況
5.胃管からの排液量、性状

T-1.安静度の範囲内で体位変換、早期離床を積極的に促す
2.温罨法、腹部マッサージにて腸蠕動を促進する
3.必要時、医師の指示により浣腸、座薬、注射を行う
4.離床時のドレーン類の管理

E-1.早期離床の必要性を説明し、予防に努める
2.鎮痛剤の使用と腸蠕動の低下の関係について理解を求める

#8.術後イレウス
[要因]・腸管どうしの癒着
・腸管と腹壁創との癒着
・癒着帯による腸管圧迫

&腸蠕動が促進され症状が軽減される
$術後5日~14日

O-1.吐気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感の有無と程度
2.排ガス、排便、腸グル音の有無
3.腹部X-P所見
4.発熱、頻脈、呼吸促迫の有無
5.Intake-Output、電解質バランス

T-1.安静度や苦痛の程度に合わせて、離床を促す
2.医師により胃管またはイレウス管が挿入されるので、その後の管理(流出状況の観察、吸引、ルート整理)
3.必要時、医師の指示により浣腸、座薬、注射を行う
(ただし、低位前方切除の場合は、手術直後は厳禁)

E-1.イレウス管留置や絶飲食の必要性を説明し、理解を得る

#9.排便障害
[要因]・残存腸管の長さが不十分
・水分吸収能の低下
・直腸の喪失
・吻合部の浮腫

&腸切除後の機能が理解でき、排便困難に対応できる
$退院まで

O-1.便意の有無、便意を感じてから排便までの時間
2.排便状況(回数、量、性状)
3.腹痛、腹部膨満感
4.肛門部痛、肛門周囲のスキントラブルの有無
5.脱水症状の有無と程度(尿量、尿比重、口喝、電解質、頻脈など)

T-1.必要時、医師の指示により止痢剤、整腸剤の投与
2.程度によって、オムツやパットの使用をすすめ、排便後は速やかに交換する
3.肛門周囲の皮膚の清潔(排便後、陰部洗浄やウォッシュレットの使用)
4.スキントラブルの予防(単軟膏やパウダーの使用など)
5.脱水症状の程度によっては、医師の指示により輸液を行う

E-1.腸切除後の機能を説明し、半年~1年後にはある程度症状は落ち着いてくるが、完全に元の排便パターンには戻らないことへの理解を得る
2.排便後は速やかに処理するよう指導する 

#10.排尿障害
[要因]・直腸癌のリンパ節郭清による下腹神経や骨盤神経叢の損傷

&術後の後遺症であることを理解でき、セルフケアができる
$退院まで

O-1.尿意の有無、程度
2.排尿状況(回数、量、性状)
3.腹部膨満感、残尿感の程度

T-1.排尿状況表の記載
2.必要時、間歇的導尿や残尿測定

E-1.排尿障害の起こる原因や、時間が経たないと改善しないことを説明し、理解を得る
2.自己導尿が必要な場合、必要性や手技の説明

#11.性機能障害
[要因]・直腸癌のリンパ節郭清による下腹神経や骨盤神経叢の損傷
・ストーマ造設による自己概念の障害

&術後の後遺症であることを理解でき、パートナーとの話し合いがもてる
$退院まで

O-1.健康時の性生活の状況
2.パートナーとの人間関係
3.精神状態
4.性機能障害に関する発言

T-1.予測される性機能障害についての説明を受け、正しい知識がもてるように医師に協力を求める
2.機能障害の種類によっては専門医の相談を受けることができるように計画する
3.パートナーとの話し合いの機会がもてるように働きかける
4.パウチカバーの使用やパウチの固定の工夫を行う

E-1.恥ずかしがらずに悩みを話すように説明する
2.パートナーとの精神的結びつきの重要性について説明する

#12.ボディイメージの変化
[要因]・排泄様式の変更(人工肛門、失禁)
・性行動の変更
・喪失した機能を代替する手段についての知識

&ボディイメージの変化を受容できる
$退院前

O-1.変化に対する思い、態度
2.セルフケアに対する拒否
3.過去へのこだわりの訴え
4.現実の自己への拒否的発言
5.他者との交流の有無
6.これまでの危機的状況での対処方法とサポートシステムの状況把握

T-1.患者が自然に自分の感情を表現できるような雰囲気を作る
2.正確な情報の提供、共感的態度で接することによる受容の促進に取り組む
3.個人のコーピングにあった援助を実施
4.サポートシステムを活用する
5.低下あるいは喪失した機能を代替する手段についての説明を行う
6.残存機能の活用方法について説明する

E-1.適材の選択、購入方法の相談に応じる
2.各種専門機関や社会資源(保険適応)の活用の指導

#13.退院後の生活への不安
[要因]・排泄パターンの変化
・セルフケア能力の変化
・経済面、職業の継続または変更
・予後

&身体的、精神的に自立し、退院に向けて準備ができる
$退院まで

O-1.患者の言動、表情
2.セルフケアの自立度
3.疾患についての患者の認識
4.家族の協力体制

T-1.患者が質問しやすい雰囲気を作り、気持ちを表出させる
2.家族の協力を依頼する
3.社会復帰に向けた個々の目安について、医師と連絡をとりながら説明する

E-1.定期受診や、服薬の必要性を説明し、理解を得る
2.日常生活における注意点の指導
3.合併症の前駆症状を説明し、異常時には受診行動をとるように指導する

#14.家族の不安
[要因]・患者の術後経過、予後
・日常生活
・仕事、経済面

&家族が不安な気持ちを表出でき、家族サポートを通して患者が支えられる
$退院まで

O-1.家族と患者との人間関係
2.家族と患者の疾病の理解、認識の差
3.家族間の協力体制、家族ダイナミックス
4.家族の状況判断能力
5.家族がとらえている患者の性格やコーピング
6.経済的問題の存在

T-1.家族とコミュニケーションをとり不安や心配事を表出しやすいように接する
2.患者への説明は言動を統一する
3.家庭内で起きている問題の対処ができているか、解決困難な時は相談にのる

E-1.家族が患者の今後をイメージできるように、退院後の日常生活についての知識を与える
2.患者のサポートの必要性を説明する

まとめ






大腸癌の看護計画やアセスメントのポイント、パウチ(ストーマ)についても解説していきました! もっとこういう情報が知りたいなどありましたら、下記スクロールしていただくとコメント欄がありますので、どしどし書き込みのほどをお願いいたします! Twitterやっています! ぜひ、フォロワーしてね❤(ӦvӦ。) お役に立ちましたら是非ブログランキングをクリックしてください!  

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プロフィール

看護研究科 小日方 さくら

Author:看護研究科 小日方 さくら
某看護大学を卒業して大学病院で8年勤務。 その後フリーのライターとして活動しています! 看護学生さんに役立つ情報をいっぱい記載してます! ぜひ見に来てくださいね♡

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