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脳梗塞の看護と看護のポイントについて解説します。




1、病態生理

 脳動脈の一部に限局性の閉塞がなんらかの機序により起こると、その血管によって濯流されている部
位が壊死して脳梗塞が起こる。



                    脳梗塞の分類
 1.発生機序
  1)血栓性…比較的大きな脳動脈のアテローム硬化による狭窄、閉塞
  2)梗塞性…血栓が遊離し、塞栓子となり脳動脈を閉塞する。
  3)血行力学性…高血圧のの持続により、血管壁の変性が起こり血管が閉塞する。

 2.臨床分類
  1)アテローム血栓症(atherothrombotic)
  2)心(原生)梗塞症(cardioembolic)
  3)ラクナ(lacunar)

 3.部位による症候
  1)内頸動脈
  2)中大脳動脈
  3)前大脳動脈
  4)椎骨脳低動脈
   a)椎骨動脈
   b)脳低動脈
   C)後大脳動脈
               [米国NIH分類第3班、1990による]


2. 症状

・ 頭痛やめまいなどが前駆症状としてみられることが多い。
・ 楫音障害、失語や失認、片麻痺、しびれ感、知覚障害、意識障害


3. 検査

・ 一般臨床検査
  ・神経学的補助検査
・MRI、CT検査


4. 治療

 急性期脳卒中患者では、出血性(脳出血、くも謨下出血)であれ虚血性(脳血栓、脳梗塞)であれ、
重症例ではバイタルサインの異常を示す場合が多いので救急治療が必要。
 【急性期】

 ①呼吸管理
   1.気道確保(エアウエイ、気管内挿管など)
   2.酸素投与
 ②血管管理
   1.輸液ラインを確保
   2,塩酸ドパミン(イノバン)ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)などの使用
 ③脳浮腫対策
   1.脳浮腫に対しては濃グリセリン(グリセオール)
   2,脳ヘルニア徴候に対しては。 20%D -マンニトール(マンニットール)
 ④けいれん、不穏・興奮状態などの対策
   1.けいれんに対してはジアゼパム(セルシン)
   2.けいれんの重積がみられるときには。フェニトイン(アレビチン)
   3.不穏・興奮状態に対しては、ジアゼパム
 ⑤合併症対策
   1.消化管出血に対しては、予防的にH2受容体拮抗薬ファモチジン(カスター)
   2.肺炎、尿路感染症の合併があれば広域抗菌スペクトルの抗生剤の投与
   3.尿閉・尿失禁に対しては膀胱留置カテーテルを装着
 ⑥病方別治療
  病型が診断できればただちに病型べつの治療を行う
   1.心原性または動脈原性脳梗塞症で、CTで低呼吸域を認めない症例では、血栓溶解薬t - PA
     (グルドパ)
   2.脳血栓症ラクナ梗塞ではオザグレルナトリウム(キサンボン、カタク囗ツト)
   3.アテローム血栓性脳梗塞では選択的抗トロンビン薬アルガト囗バン(ノバスタン、スロンノ
     ン)またはオザグレルナトリウムを投与する
   4.ヘパリンナトリウム

 【慢性期の治療方針】

 脳梗塞慢性期では、脳血流低下や脳酸素消費およびブドウ糖の消費の減少が認められる。また、血小
板凝集能の亢進を示すものも多い。
脳梗塞慢性期の治療は、これらの病態をふまえて、後遺症の軽減および再発の予防を目的として行う。
後遺症としては、頭痛、頭重、めまいなどの自覚症状や自発性の低下、情緒障害、記銘力低下・記憶
力の低下などの精神症候、および失語、楫音障害、パーキンソン様症状、運動麻痺、知覚障害などの  神経症候が認められる。これらの症状に対して能循環代謝改善薬が投与される。

また、再発予防には抗血小板薬、抗凝固薬を用いる。
他方、麻痺による運動機能障害、高次脳機能障害による失語、失行、失認などに対してリハビリテー
ションや言語療法が行われる。
基礎疾患(危険因子)のコントロール:脳梗塞の再発予防には高血圧、糖尿病、高脂血症、心疾患な
どの管理は重要である。

1.高血圧
 高血圧の管理

2。糖尿病
 糖尿病のコントロール、食事療法、運動療法、薬物療法(経口糖尿病薬、インスリン)を実施する。

3.高脂血症
 食事療法や運動療法、薬物療法。



4,心疾患
 抗凝固療法など
 【リハビリテーション】
 急性期:良四位保持、体位変換、他運動
 離床期:起坐訓練、起立訓練、初期歩行訓練
 慢性期:軽い症例一歩行訓練から、重い症例一起坐訓練から


5. 看護のポイント

【急性期】
①症候の増悪をより早く見つけ対処する。
②肺炎、尿路感染症、消化管出血などの合併症を予防する。
③可能であれば、早期からリハビリテーションを行う。
④不安の緩和をはかり、闘病意欲が持てるよう援助する。
【慢性期】
①再発の危険因子を知り再発予防のための具体策を患者、家族へ提供する。
②残された機能を正しく評価し、ADL(日常生活動作)の自立、聞き手交換など、安全に自立し
  た生活を送ることができるよう援助する。
③身体面、精神面での家族の援助、協力が得られるように援助する。

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Author:看護研究科 小日方 さくら
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