記載日:2017/07/19
更新日;2018/04/30
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大日方さくら
こんにちわ! 看護研究科の大日方 さくらです!今回は、躁鬱病 現在は、双極性障害と病名が変わっています。 双極性障害について解説したいと思います!
1.双極性障害とは
気分(感情)の障害を主徴とする。
気分が高揚し意欲の発動性が亢進する躁状態と、反対に気分が沈滞・低下し意欲の発動性が抑制されるうつ状態がある。病型には躁病相、うつ病相の一方だけを持つ単極型と両方を持つ双極型がある。発病には生物学的要因(遺伝因子)や心理的要因(性格)、社会的要因(就職や結婚など)が関与しているといわれている。これらの要因が交互に関連しながら発症に至っている。うつ状態は、脳器質性疾患やその他の身体疾患から生じる精神障害、薬物使用から生じる精神障害、内因性うつ病、神経性うつ病などでみられる。精神症状が不明瞭で、身体症状が主となる仮面うつ病もある。

2.双極性障害のアセスメントの視点
統合失調症と並んで代表的な内因精神の1つです。 現在の精神科医療では、純粋は統合失調症の患者さんよりも、気分障害を呈して入院されてくる方の方が圧倒的に多くなっている現状があります。
統合失調症は人格(性格)にまで影響を及ぼします。
しかし、双極性障害は増悪・寛解を繰り返しても人格・性格の変化や障害が生じにくい事が特徴の1つとしてあげられます。
双極性障害の発病には、生物学的要因や心理的要因、社会的要因が関与しているのであるから、これらの要因を多角的に把握していくことがアセスメントのポイントとなります。
より具体的に説明すると、
生物的要因
遺伝性:家族に精神疾患罹患した方がいらっしゃるのか
生育歴:出生から成人期までの各発達段階で何か問題はなかったのか
心理的要因:仕事・家庭などにおいて、何かストレッサー要因となる出来事があったか
社会的要因:仕事・家庭などの要因の有無
について、医師の所見や家族からのアナムネ聴取などで何かしら人生の分岐点があったものをアセスメントし疾患と関連付けられるようにします。
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3.双極性障害の症状
双極性障害の症状を一言で言い表すのなら、「感情の障害」となります。
双極性障害の症状を学ぶ上で、躁状態なのか、うつ状態なのかで症状が変化することもこの疾患の特徴的な症状となります。
躁状態の症状
睡眠障害(不眠、早朝覚醒)
食欲亢進、体重減少
性欲亢進、嗄声、疲労感の欠如
気分爽快
行為心迫
喜悦、充実感、楽天的、自信過剰、無遠慮、干渉的、多弁、多動、精神運動興奮、易刺激性、易怒性、攻撃性、尊大、自己中心的、色情的脱線行為、うぬぼれ、誇大妄想
うつ状態の症状
睡眠障害(入眠障害、途中覚醒、早朝覚醒、睡眠過剰)食欲不振、体重減少性欲減退、便秘、口渇、疲労・倦怠感、頭重感
抑うつ気分
精神運動抑制
思考抑制
悲哀、寂寥感、絶望感、劣等感、離人症、嫌人症、絨黙、当惑、昏迷、不安、焦燥、苦悶、自責感、希死念慮、自殺企図、罪業・貧困・心気妄想、日内変動

4.双極性障害の一般的な検査項目
①血液検査 : 血算、生化学
特に双極性障害の患者さんではリチウムやバルブロ酸ナトリウムが処方されている場合があります。
この薬剤は極めて、血中濃度が狭いことで有名な薬剤です。 そのため、血中濃度の検査を行う場合があります。
②甲状腺機能検査
双極性障害が甲状腺機能亢進・低下症が起因していないか、身体疾患の鑑別のために行う場合が多いです。
また、抗精神病薬を長期服用されている患者さんでは薬剤の副作用の1つに甲状腺の機能に異常を来すものもあります。
③CT・MRI
画像検査も身体外傷性から起因しているのかについて検査する場合があります。
④心電図
向精神薬は、不整脈や異常波形の原因となることがあります。
抗精神病薬は特に、抗コリン作用、錐体外路障害が生じるリスクが潜在しています。 突然、突然死される患者さんも中にはいらっしゃるので、しっかりと循環について検査を行います。
⑤心理検査
人格検査
双極性障害は感情の不安定さがメインとなる疾患であるため、人格検査によって分かることがあります。
ロールシャッハテスト
テストの回答の仕方や回答の内容のなかに感情の不安定さ、抑うつ状態、衝動性などの双極性障害の特徴を見ることが出来ます。
バウムテスト
用紙に自由に樹木画を描きますが、その樹木は自己像を表していると言われています。その描き方や描いた樹木の様子から躁状態やうつ状態の特徴を見てとることが出来ます。
⑥SPECT
光トポグラフィー検査は移動可能な小型装置を用い,明るい部屋で座ったまま検査ができるため,精神疾患における脳機能評価に向いている。同検査を応用することで大うつ病性障害,双極性障害(躁うつ病),統合失調症のいずれの可能性が高いかが約7~8割の正確さで示めされる。あなたの健康百科
SPECTの検査が大学病院で開始されていますが、ごく一部に留まっているのが現状です。さらに、保険適応外ですので、MRIの自己負担額より相当高額な費用が個人に請求されることになります。
地方の民間病院などでは一般的に行われていないのが現状です。

5.双極性障害の標準看護看護計画
Ⅰ.アセスメントの視点(躁状態)
躁状態の特徴は精神的活動性及び身体的活動性の亢進である。気分や行動の混乱のレベルを見極め、それが身体的機能や日常生活に及ぼす影響について観察することが大切である。その障害のレベルに応じた対応が必要となる。刺激を避け、トラブルを起こさないよう注意し、安全と休息を確保する必要がある。
Ⅱ.問題リスト(躁状態)
#1.多弁、多動による他患者とのトラブル
[要因]・落ち着きのなさ
・気分高揚、興奮状態、易刺激性
・他患者への過干渉
・誇大妄想や敵対行動
・粗雑な行動
・観念や話題の脱線
#2.活動性亢進による夜間不眠
[要因]・睡眠欲求の減少
・落ち着きのなさ
・気分高揚、興奮状態
・疲労感の減弱・欠如
・際限のない活力
#3.注意散漫による食行動の乱れ
[要因]・食欲亢進
・食欲コントロール能力の低下
・消費エネルギーの増大
#4.身辺整理能力の低下
[要因]・粗雑な行動
・落ち着きのなさ
・集中力の低下
#5.多買傾向
[要因]・金銭感覚、経済観念の欠如
・気分高揚、観念奔逸
・浪費
#6.誇大性による服薬行動の乱れ
[要因]・副作用による苦痛の有無
・薬の必要性の理解の欠如
・病識の欠如
・楽観主義
・際限のない自信
・妄想による内服への不信感
#7.不穏状態による自傷、他害、器物破損
[要因]・他患者への過干渉
・集中力低下、注意散漫
・気分高揚、興奮状態、易刺激性
・思考の促迫化
・誇大妄想や敵対行動
#8.今後への不安
[要因]・生育歴、家庭環境によるもの
・自己の役割の喪失
・現実を直視することの不安
・興奮状態である自己の振り返りへの不安
#9.気分の高揚による無断離院
[要因]・病識の欠如
・環境への易刺激性、気分高揚
・入院の必要性の理解の欠如
・妄想による入院への不信感
・活動性亢進
Ⅲ.看護目標(躁状態)
1. 睡眠・休息・活動のバランスがとれ、他患者とトラブルを起こすことなく落ち着いて安全に入院生活が過ごせる
2. 必要な日常生活を自分で整えることができる
3. 適切な栄養と水分の摂取を回復し、それを維持できる
4. 病識をもち内服の必要性を理解できる
Ⅳ.看護問題(躁状態)
#1.多弁、多動による他患者とのトラブル
[要因]・落ち着きのなさ
・気分高揚、興奮状態、易刺激性
・他患者への過干渉
・誇大妄想や敵対行動
・粗雑な行動
・観念や話題の脱線
&他患者とトラブルを起こすことなく、落ち着いて入院生活を送ることができる
$1~2週間
O-1.病棟での日常生活の様子
2.他患者に対する言動
3.看護者に対する言動
4.言動の内容
5.患者自身の抑制力の程度
T-1.他患者に対し悪影響を及ぼす恐れのない場合は無理に行動を止めず見守るのみとし、悪影響のある場合は患者と話し合い活動範囲を決めていく
2.他患者とトラブルを起こしそうな状況になれば、看護者が関係の調整を図る
3.些細なことにも反応し興奮しやすいので言葉使いや態度に注意し、むやみに刺激しない
4.次々と要求を出したり訴えたりしてきても、看護者全員が統一した態度をとり患者に振り回されないようにする
5.無理な自己主張であっても、余裕をもって受け流すような対応をする
6.患者と約束したことは必ず守り優先して行い、待つ時間を短時間にする
7.レクリエーションのリーダーシップをとらせるなど、患者のエネルギーをプラスの方向に発散させる場をつくる
8.患者を理論的に説得することは、あまり意味のないことを知ったうえで接する
9.状況に応じ個室に移し静かな環境をつくる
10. 日課、処置、検査などは簡潔に説明し、必要であれば医師から説明してもらう
11. 不安、怒り、恐れなどの感情を言葉で表現するように手助けし、早期にストレスや緊張を緩和する方法を捜す
12. 患者に何が期待されているのかを伝え、患者と共に到達目標を決めていく
13. 面会・電話・手紙や他者との関わりは医師の指示のもと制限する
#2.活動性亢進による夜間不眠
[要因]・睡眠欲求の減少
・落ち着きのなさ
・気分高揚、興奮状態
・疲労感の減弱・欠如
・際限のない活力
&休息が得られ他患者に悪影響を及ぼさない
$入院後1~2週間
O-1.夜間の睡眠状態
2.夜間不眠時の様子
3.日中の活動状況
T-1.覚醒していても無理に眠ることをすすめず様子をみる
2.眠らずに洗濯したり徘徊したりしても、直ちにその行動をとがめたり止めさせず、他患者に悪影響を及ぼす場合には医師の指示のもとに対処する
3.患者の自尊心を傷つけないように注意し、指示された睡眠剤を同意が得られるように与薬する
4.睡眠不足からくる身体衰弱に注意する
5.休息、昼寝、安静の時間を日中に設ける
6.就寝時には明かりを暗くするなど入眠しやすいように静かな環境をつくる
#3.注意散漫による食行動の乱れ
[要因]・食欲亢進
・食欲コントロール能力の低下
・消費エネルギーの増大
&適量の食事が摂れる
$1~2週間
O-1.食事摂取量、所用時間、回数
2.食事中の様子:自室への持ち帰りの有無
3.間食の有無、程度
4.他患者との食物の授受の有無
5.体重の増減
6.間食の手持ちの量
T-1.落ち着いて食事が摂れない場合には、患者を刺激しないように側に付き添ったり、必要であれば介助する、
また刺激を避けるため自室で摂取させたり、時間を遅らせたりする
2.あれこれと食物を集めるが、見掛けの割には食事量が少ないことがあるので注意して食事量をみていく
3.間食やタバコの量が過度に増加した場合には注意し、必要時制限する
4.患者の抑制力が弱い場合には間食などを看護者が管理し、食事量や体重増加をみながら適量を渡す
E-1.限度を守り適量を摂取するよう説明する
#4.身辺整理能力の低下
[要因]・粗雑な行動
・落ち着きのなさ
・集中力の低下
&他患者と自分の所持品の区別ができ身辺を整えることができる
$2~3週間
O-1.身辺の整理状況
2.自分の所持品がきちんとそろっているか
3.他人の物を持っていないか
4.自分のベッド周囲以外の場所に所持品を乱雑に広げていたり、放置していたりしていないか
5.患者間での物品の貸し借りの有無
T-1.乱雑になっていても直ちに整理することを強要せず、患者と共に片付ける
2.環境整備時などを利用し定期的に整理する
3.病棟の物品、他患者の所持品を取り込んでいる場合にはそれとなく注意し、強く叱るような態度をとらない
4.乱雑になっていても、患者にとって何らかの意味づけがあるので、状況を把握したうえで注意し、むやみに乱雑と決めつけない
#5.多買傾向
[要因]・金銭感覚、経済観念の欠如
・気分高揚、観念奔逸
・浪費
&過度な浪費をしない
$退院まで
O-1.売店車での購入状況
2.通信販売やテレビショッピングに申し込んだりしていないか
3.他患者から物を買ったりもらったりしていないか
4.家族に対し、物を買ってくることを強要していないか
5.他患者やその家族に買い物を依頼していないか
T-1.売店車での買い物時には付き添い、多量に買おうとする場合には注意し、必要なものだけにするように声掛ける
2.1回の買い物の金額を決めておくよう患者と話し合う
3.高価な物を買おうとする場合は患者と話し合い、本当に必要な物か考えてもらい、患者が納得できない場合には、家族から
買えないことを伝えてもらう
4.患者の自制力が弱く抑制できない場合には金銭を看護者管理とする
#6.誇大性による服薬行動の乱れ
[要因]・副作用による苦痛の有無
・薬の必要性の理解の欠如
・病識の欠如
・楽観主義
・際限のない自信
・妄想による内服への不信感
&服薬の必要性を理解し確実に服薬できる
$退院まで
O-1.拒薬の原因を知る
1)服薬時の態度や服薬に関する患者の訴え
2)妄想体験の有無、程度
3)病識の有無
4)患者や家族の薬に対する考え方
5)医師との治療関係:服薬変更の説明の有無
6)医師、看護者との信頼関係
7)副作用の有無:アカシジア、尿閉、口渇、眼球上転発作、便秘など
T-1.服薬の説明と介助をする
1)根気強く服薬の必要性を説明する:時間をかけて何度も説明する、あるいは時間をおいて再度勧める、他の看護婦に代わったり医師を同行して内服を勧める
2)患者に合った介助をし患者のプライドを傷つけないようにする:口の中へ入れてあげたり、手渡しをする
3)上記を行い、それでも拒薬した場合は医師に報告し指示を受ける
4)患者の病気の苦しさを認めたうえで、今は苦痛を除去するために薬の力が必要であると説明する
5)拒薬の原因を探り薬を飲むことが危険ではないことを話す
6)薬の副作用の説明をする
2.服薬の確認を行う
1)必ず、看護者の前で内服させる
2)隠し持ったりするため服薬後の行動に注意し、ごみ箱や洗面所などを点検する
3)舌の下に隠したり、コップの中に吐き出したりするため内服後口腔内の確認、または含嗽や歯磨きなどで吐いていないか確認する
3.主治医との言語の統一を図る:加薬時、減量時、変更時
1)錠剤、散剤、液剤、注射など患者の状態に応じ、患者に合ったものに変更できるよう医師と話し合う
2)患者が受け入れやすいように、同作用でも種類の異なった薬を使用したり、錠剤の数を減らしたりする
4.副作用による苦痛を受容し早くに発見し対応する
1)副作用出現時は早期に医師に報告し指示を受ける
5.看護者との信頼関係を築き、原則として力づくでの与薬は避ける
服薬に対する不満を持っていても、「この人の言うことなら」という信頼関係を築き、できる限り力づくでの与薬を避けるようにする
6.医師の指示により薬物血中濃度測定する
E-1.主治医の協力を得、患者に合った服薬の必要性を説明する:時間と手間をかけ、そのつど繰り返し説明する
2.副作用を説明し内服を促す。副作用が出現しても必ず良くなることを説明する
3.薬物療法に対する理解の低い家族に対しては入院時、面会時、外泊時、退院時などの機会を利用して説明する
4.退院後の自己管理につながる方法を意識して指導し、入院中より自己管理を開始する
#7.興奮、不穏行動による自傷、他害、器物破損
[要因]・他患者への過干渉
・集中力低下、注意散漫
・気分高揚、興奮状態、易刺激性
・思考の促迫化
・誇大妄想や敵対行動
&興奮、不穏状態がおさまり危険な行動をとらない
$3~4週間
O-1.病棟での日常の様子
2.他患者に対する言動
3.訴えの内容と行動
4.興奮の原因を把握する
5.外傷、身体的異常の有無
T-1.普段から信頼関係を保ち、話し掛けやすい雰囲気をつくっておく
2.訴えをよく聞き、みだりに患者と議論したり感情的態度で接しない
3.看護者は興奮に巻き込まれないよう、落ち着いた態度で根気よく接する
4.服従させる目的でみだりに力を用いないよう努める
5.説得の効果がある時は説得を試み、それでもだめな場合は医師より説得してもらう
6.周囲および患者自身に危険が及ばないように配慮する
7.必要に応じ医師の指示にて隔離室入室または部屋を転室し観察を密にし、静かな環境を提供する
8.必要に応じ医師の指示にて処置(与薬、注射)を行い鎮静を図る
9.疲労が激しいので状態に応じて水分と食物の摂取を促す
10. 看護者は複数で対応し、単独での対応は避ける
11. 感情の言語的表現を助け、はけ口の場を与える
#8.今後の不安
[要因]・生育歴、家庭環境によるもの
・自己の役割の喪失
・現実を直視することの不安
・興奮状態である自己の振り返りへの不安
&今後の生活に自信を持つことができる
$退院まで
O-1.訴えの内容の把握
2.家族などの面会状況の把握
3.不安の内容
4.社会背景
T-1.退院後の生活についてゆっくりと時間をかけ話し合う
2.不安の原因が明らかな場合は、具体的な解決策を提案する
E-1.家族指導を行う
1)日常生活での注意点
2)学校
3)就職
4)内服の必要性
#9.気分高揚による無断離院
[要因]・病識の欠如
・環境への易刺激性、気分高揚
・入院の必要性の理解の欠如
・妄想による入院への不信感
・活動性亢進
&離院することなく入院生活が安全に過ごせる
$外泊可能となるまで
O-1.外泊、退院要求が強くないか
2.訴えてくる内容
3.訴えの頻度
4.頻回に自宅へ電話をかけて外出、外泊、退院を希望していないか
T-1.閉鎖病棟の場合
1)閉鎖ドアの開閉には十分注意し、きちんと施錠されたことを必ず確認する
2)院内散歩は主治医の許可が出ていることを確認したうえで行う
3)院内散歩の許可が出ていてもその日の患者の状況を把握したうえで、離院の危険性がある場合は中止する
4)他科受診、検査など緊急性のない場合は延期し、むやみに病棟から出さない
2.開放病棟の場合
1)離院の可能性がある患者の場合は、頻回に訪室し所在を確認していく
2)病状によっては主治医と相談のうえ閉鎖病棟への転室も考慮する
3.離院を発見したら、直ちに「事故発生時に伴う対処の手順」に従って報告、捜索する
E-1.開放病棟の患者には散歩などで病棟外へ出る場合はNs室に行き先、所要時間を必ず告げるよう説明し無断では行かないよう声掛ける
2.帰室時にはNs室に行き、帰室したことを必ず告げるよう説明する
Ⅰ.アセスメントの視点(うつ状態)
抑うつ状態では気分や思考、言動あるいは身体面に特徴のある変化がみられる。まずそれらの程度を把握することが必要である。抑うつ状態が強い時期は、自発的に行動することが困難となり身の回りに関する日常生活行動さえできなくなり、全面的な介助が必要になる。また身体症状も出現するので、その観察も十分に行う。さらに焦燥感や絶望感、自己否定感情のため自殺を考えたり、実行する危険性があるので十分注意する。
Ⅱ.問題リスト(うつ状態)
#1.感情障害による抑うつ気分
[要因]・休息、睡眠、活動バランスの障害
・ひきこもりと精神運動制止
・低い自己評価
・抑うつの感情
・感情表現能力の低下
#2.食欲低下による食事摂取量の減少
[要因]・睡眠障害
・活動性の低下
・ホメオスターシスの障害
・抑うつの感情
・栄養状態の変調(身体要求量以下)
#3.拒食による栄養失調状態
[要因]・罪責感
・抑うつの感情
・不安
・妄想
・自殺行動
・ひきこもり
・看護者、他患者への不満、反抗
・昏迷
・希死念慮
#4.睡眠障害による不眠、特に早朝覚醒
[要因]・環境の変化
・活動量の低下
・不安、焦燥感
#5.自発性低下による清潔行為の不足
[要因]・抑うつの感情
・意欲の低下
・身だしなみへの無関心さ
・活動性の低下
#6.排泄困難
[要因]・無関心または過敏な反応
・運動量の低下
・食事量の低下
・活動性の低下
・昏迷
・意欲の低下
#7.意欲低下による臥床傾向
[要因]・自発性の欠如
・意欲の欠如
・ひきこもり
・昏迷
#8.興味、関心の低下による対人関係の障害
[要因]・活動性の低下
・思考障害
・精神活動の遅延
・会話の減少
・疲労感
・社会からのひきこもり、内向性、自信喪失
・興味の欠如
#9.心気的訴えが多い
[要因]・情動的問題の否認
・感情の認識と表現の障害
・身体機能へのこだわり
・病気への恐れやこだわり
・薬物や治療への依存
#10.思考障害による妄想(罪業、心気、貧困)
[要因]・抑うつ状態
・喪失体験
・人間関係上の問題、性格、生活環境
・肯定的フィードバックの欠如
・思考障害
#11.抗うつ剤による副作用
[要因]・抗うつ剤の種類、量、長期投与
・薬に対する感受性
・年齢
#12.希死念慮
[要因]・抑うつ状態
・罪責感、自責感、絶望感
・心的外傷(喪失、災害、虐待)
・社会的孤立
・低い感情保持能力、表現力
・自己概念の否定的変化
・自己破壊性の内向傾向
・衝動のコントロールの弱さ
・未熟な現実検討能力、問題解決技術、防衛機制
#13.外泊中の衝動行為
[要因]・環境変化による不安
・家族関係の不和
・サポートシステムの欠如
・家庭での役割の喪失と孤独感
・薬物、危険物管理の不十分
・今後の不安
#14.疾患に対する不安、焦燥感
[要因]・再入院
・症状の遷延、入院の長期化
・症状、治療方針に対する説明不足、または理解不足
・薬物療法による副作用の出現
・抑うつの感情
Ⅲ.看護目標(うつ状態)
1. 自殺企図を起こさない
2. 適切な栄養の摂取、衛生維持、排泄、休息、活動が整う
3. 状態の悪化を予防し改善を図る
Ⅳ.看護問題(うつ状態)
#1.感情障害による抑うつ気分
[要因]・休息、睡眠、活動バランスの障害
・ひきこもりと精神運動制止
・低い自己評価
・抑うつの感情
・感情表現能力の低下
&治療が順調に経過し抑うつ気分が改善する
感情を表出することができる
$1~3ヶ月
O-1.抑うつ気分の程度
2.患者の態度、表情、会話、服装、行動
3.気分の日内変動
4.睡眠状況
T-1.できる限り休息がとれるよう環境を整える
2.励ましの言葉掛けをしない
3.服薬の確認
4.治療終了まで人生にかかわる重大問題について、その決定をすべて延期させる
5.精神療法的かかわりをする
1)病気は治療によって必ず治癒することを保証する
2)今の状態は病気による苦しみである
3)完全に良くなるまでには2~3ヶ月単位の時間が必要である
4)必ず治る病気なので命を断つなどということは考えないことを説明する
5)治療中、病状には一進一退のあることを繰り返し説明する
6.患者との良い人間関係を築き、患者自らが悩みを訴えられるよう関わる
7.受容的な態度で関わり安心感を与える
E-1.服薬の重要性と服薬によって生じる自律神経の随伴症状をあらかじめ説明し、心配のないことを説明する
2.自力で何とか治ろうと焦ると病状はよけい悪化してくるので、できる限り休息をとることが必要だと説明する
#2.食欲低下による食事摂取量の減少
[要因]・睡眠障害
・活動性の低下
・ホメオスターシスの障害
・抑うつの感情
・栄養状態の変調(身体要求量以下)
&適切な食事量が維持できる
$1~3ヶ月
O-1.食事摂取量、水分摂取量
2.間食の有無、程度
3.体重
4.検査データ
5.食事をとらない理由
6.食事中の様子、味覚の変化
T-1.患者の負担にならない程度に付き添い介助する
2.患者の嗜好に合わせ食事形態を変更、工夫する
3.好む場所で食べられるよう配慮する
4.食べることを決して無理強いしない
5.時間をおいてから食べてみるよう勧める
6.頑固な拒食の場合には、主治医に報告し経管栄養、補液などを考慮する
E-1.病院食が食べられなくても、他に好むものを食べるよう説明する
2.家族に差し入れなどを依頼する
#3.拒食による栄養失調状態
[要因]・罪責感
・抑うつの感情
・不安
・妄想
・自殺行動
・ひきこもり
・看護者、他患者への不満・反抗
・昏迷
・希死念慮
&生命維持に必要な栄養補給ができる
$1~2週間
O-1.食事量、間食、食事パターン、好き嫌い、食習慣の変化、水分摂取量
2.全身状態、顔色、皮膚色、体重の増減
3.脱水症状の有無(尿量、皮膚の状態)
4.身体疾患や排便との関連
5.血液データ(電解質、TP、Alb)
6.消化器症状
7.生活リズム
8.歯の状態
9.バイタルサイン
T-1.食事など身体的援助と声掛けにより信頼関係を深める
2.状態に応じ配膳や誘導など食事介助を行う、または付き添う
3.食事の種類を考慮し必要に応じて家族の協力を得る
4.全身状態及び症状に合わせ、経管栄養、DIV、IVHによる栄養補給を考える
5.体重測定を行う、また必要時医師の指示にて施行する
6.フルーツジュースや繊維質の多い食物摂取を勧める
7.排泄状況(便の色、硬さ、回数、尿量、回数)を記録する
8.食事時間以外でも摂取できるよう飲食物を手の届くところに用意しておく
9.食物、飲み物を分割して与える
10. できるだけコーヒーは避け、栄養価とカロリーの高いものを勧める
11. 食べないと衰弱するとか死ぬかもしれないと言ったり、注射をすると脅かさない
12. 食べたときはポジティブフィードバックをする
E-1.食事の必要性を説明する。また家族の協力や理解が得られるよう家族にも説明する
2.食事摂取が不可能な時は好みのもの、食べやすいもの、栄養価の高いものなど具体的に例を挙げ患者や家族に説明し協力を得る
3.患者に水分出納のチェックの必要性を十分指導する
#4.睡眠障害による不眠、特に早朝覚醒
[要因]・環境の変化
・活動量の低下
・不安、焦燥感
&睡眠時間が確保される
$1ヶ月
O-1.睡眠パターン(入眠困難、中途覚醒、睡眠時間、熟睡感など)
2.健康時の睡眠パターンと睡眠を助ける習慣
3.嗜好品(コーヒー、タバコ)の種類と嗜好品の頻度
4.不眠の環境因子(物音、他患者のいびきなど)
5.悪夢
6.日中の睡眠状況
7.倦怠感
8.不安
9.活動状況
10. 気分の変調
11. 眠剤とその効果
12. 睡眠に対し神経質になりすぎていないか
T-1.改善可能な不眠の環境因子は、早急に解決をはかる
2.患者に積極的な関心を示し、安心感のもてる環境を提供する
3.日中の睡眠が多すぎる場合は日中の睡眠を少し控えてもらう。できるだけ臥床せず、起きて坐位で過ごす時間を徐々に延長する
4.患者と一緒に日課表を作成し、活動と休息のリズムをつくる
5.眠剤を活用して不眠を改善する方法の模索を援助する
6.悪夢を見た場合、できればそのことを話すように促し、それがどんなに本当のように思えても夢であることを保証する
7.不眠を訴えてきた時は、再入眠を損なわない程度に話を傾聴する
E-1.嗜好品(コーヒー、タバコ)の使用は睡眠の妨げになることを説明し、できるだけ自分でコントロールするよう指導する
2.不眠を改善するためには、意識的に日中活動する必要があることを説明する
3.就寝時間まではベッドに臥床せず、入眠をスムーズにする方法(音楽を聴く、本を読む、温かいミルクを飲む、軽いストレッチ体操をするなど)を看護者と共に考え、実践してみることを支持する
4.自力で何とか眠ろうと努力せずに、眠れなければ睡眠剤を利用するよう説明する
5.必要以上に睡眠に対し固執している場合は、絶対眠らなければならないとは考えず、眠れなかったら日中休めばよいくらいのゆとりの気持ちを持つよう説明する
#5.自発性低下による清潔行為の不足
[要因]・抑うつの感情
・意欲の低下
・身だしなみへの無関心さ
・活動性の低下
&身辺の清潔を保つことができる
$1~3ヶ月
O-1.身辺の整理状況、身なり
2.更衣の状況
3.入浴、洗面、歯磨き、整髪の状況
4.清潔行為能力の程度
T-1.必要に応じて入浴、洗髪の介助を行う
2.入浴ができない時は清拭を行う
3.洗濯を声掛ける。できない時は家族に協力を依頼する
4.ベッド周囲の環境整備を声掛ける
5.朝・夕の洗面を声掛ける
E-1.できる部分は自分でするよう説明する
2.清潔の必要性を説明する
#6.排泄困難
[要因]・無関心さまたは過敏な反応
・運動量の低下
・食事量の低下
・活動性の低下
・昏迷
・意欲の低下
&便秘、尿閉などを早く察知し対処できる
苦痛を長びかせない
$1ヶ月
O-1.排泄回数・状況の把握、尿量(混濁の有無)、便の性状、量
2.腹部症状:膨満、緊満、腸蠕動、食欲の有無
T-1.医師に報告し、下剤を定期的に与薬する
2.排尿状況を正確に把握する
3.必要時、間歇的導尿、バルンカテーテル留置を行う
4.時間毎にトイレ誘導を行う
5.尿閉は必ず治ることを説明する
6.患者のプライドを傷つけないよう配慮する
7.泌尿器科への受診と薬剤の与薬を考慮する
8. 食事摂取量や飲水量の把握、必要があれば促す
E-1.腹部症状、便秘、排尿困難時は医師、看護者に報告するよう指導する
2.便秘時は腹部マッサージを指導する
3.排尿時、腹圧かけてみるよう指導する
#7.意欲低下による臥床傾向
[要因]・自発性の欠如
・意欲の欠如
・ひきこもり
・昏迷
&褥瘡、関節拘縮などの身体障害を起こさない
$1~3ヶ月
O-1.褥瘡好発部位の皮膚の状態
2.循環障害の有無
3.関節拘縮の有無、程度
4.臥床時間、体動の有無
T-1.無理に離床を促さない
2.体位変換
3.清拭などにより清潔を保つと同時にマッサージを行う
4.四肢運動(自動、多動)
5.反応がなくても声を掛けてからケアや処置を行う
6.嫌がらなければ短時間でベッドサイドで話しかけたり、軽い刺激を与える
E-1.気が向いたら少しでも身体を動かしてみるように説明する
#8.興味、関心の低下による対人関係の障害
[要因]・活動性の低下
・思考障害
・精神活動の遅延
・会話の減少
・疲労感
・社会からのひきこもり、内向性、自信喪失
・興味の欠如
&心理的負担が増加しない
$1~3ヶ月
O-1.スタッフとの接し方
2.面会中の様子
3.他患者との接し方
T-1.患者の希望を聞き、会いたくない人がいれば面会禁止とする
2.主治医からの面会指示を守る
3.原則として見舞いの品物を預からないが、必要に応じて預かった場合は患者に直接渡さず、家族の面会時に家族に渡す
#9.心気的訴えが多い
[要因]・情緒的問題の否認
・感情の認識と表現の障害
・身体機能へのこだわり
・病気への恐れやこだわり
・薬物や治療への依存
&身体的苦痛が精神的なものに起因していることが理解できる
身体的訴えの種類と頻度が減少する
$1~3ヶ月
O-1.身体的訴えの内容、頻度
2.バイタルサイン
3.検査データ
T-1.精神症状による訴えが多いが、器質的異常がないか観察する
2.訴えに対して言葉掛けでは納得できず、症状に強いこだわりがある場合には主治医に報告し、薬剤(プラセボなど)の与薬を考慮する
3.患者の状態に合わせて病棟の日課やレクリエーションに誘い気分転換を図る
E-1.治療を進めていくうちに徐々に良くなっていくことが多いので、その症状についてあまり考えすぎないよう説明する
2.症状だけにこだわらず調子が良ければ時々身体を動かしたり、散歩に行って気を紛らわせてみることを指導する
#10. 思考障害による妄想
[要因]・抑うつ状態
・喪失体験
・人間関係上の問題、性格、生活環境
・肯定的フィードバックの欠如
・思考障害
&心理的負担が軽減する
$3~6ヶ月
O-1.妄想の内容
2.どの程度支配されているか、行動、言動
3.訴えの頻度
T-1.否定も肯定もせず受容する
2.日常生活に支障をきたす場合には無理にすすめようとはせず、根気よく暖かい態度で接し介助する
#11. 抗うつ剤による副作用
[要因]・抗うつ剤の種類、量、長期投与
・薬に対する感受性
・年齢
&副作用を早期に発見することができ、身体に及ぼす影響を最小限にとどめることができる
$1週間
O-1.副作用の有無:口渇、尿閉、頻尿、便秘、眩暈、血圧低下、肝障害、催眠傾向
2.症状の程度
3.バイタルサイン
4.検査データ
T-1.心気的訴えの多い患者の場合には、特に精神的によるものとされやすいので器質的異常がないか観察する
2.身体的異常を表現せず症状が進行してから発見されることが多いので、日頃から細かい観察を怠らないようにする
3.副作用に応じて主治医に報告し処置を行う
E-1.身体的に異常を感じたら医師、看護者に話すように説明する
2.多少の副作用はあるかもしれないが副作用に応じた対処もできること、治療が進み軽快してくれば消失するものもあるので心配しないよう説明する
3.事前に起こりうる可能性のある副作用について説明しておく
#12. 希死念慮
[要因]・抑うつ状態
・罪責感、自責感、絶望感
・心的外傷(喪失、災害、虐待)
・社会的孤立
・低い感情保持能力、表現力
・自己概念の否定的変化
・自己破壊性の内的傾向
・衝動のコントロールの弱さ
・未熟な現実検討能力、問題解決技術、防衛機制
&自傷の可能性がなくなる
$6ヶ月
O-1.患者の表情、言動、服装
2.希死念慮の程度
3.抑うつ気分の程度
4.気分変動
5.不審な行動はないか、いつもと変わった様子はないか
6.所持品の中に危険物となりうる物はないか
T-1.スタッフ全員で情報を提供し以下の管理及び援助の徹底を図る
1)危険物を預かり使用を制限する。使用時は付き添う(ガラス製品、爪切り、はさみ、除光液、鏡、針、かみそり、ビニール袋、ライター、マッチ、電気器具、ベルト、ハンガー、ナイフ、毛抜き、風呂敷、ストッキング、スカーフ、イヤホン)
2)確実な食事や水分の摂取
3)服薬の確認を行う
4)患者の行動範囲を病棟内に制限する。病棟外に出る時は看護者または主治医同伴とする
5)面会者に制限しているものを話しておく。必要に応じて面会を制限する
6)期限を決めて患者と自傷をしないことを約束し、期限がきたら約束を守れたことを評価し、次の約束をする
7)過剰な刺激を与えないようにする
8)絶望感が強い場合は、十分な観察と援助を行う
9)患者に積極的で絶え間ない関心を示し、否定的な批判を避け、安心感のもてる環境を提供する
10) 患者-看護者の信頼関係を育てていく努力をする
11) 健康な側面の活性化を図る
12) 適切な気分転換活動を日課に取り入れる
13) レクリエーション、集団精神療法への参加を負担のない程度にすすめる
14) 自傷に対しての思いばかりにとらわれないように、関係のない話題を取り入れていく
15) 患者ができることは可能な限りさせる
16) 休止しているが保有している能力や、現在も有効な問題解決技術を探して活用できるようにする
17) 自傷の欲求が強くなったときの援助を求める方法を患者と共に考える
E-1.退院後に自傷の欲求が強くなった場合のサポートシステムの活用を指導する。
家族にもそうした場合の対応法について指導する
#13. 外泊中の衝動行為
[要因]・環境変化による不安
・家族関係の不和
・サポートシステムの欠如
・家庭での役割の喪失と孤独感
・薬物、危険物管理の不十分
・今後の不安
&自殺企図することなく外泊が経験できる
$1~3ヶ月
O-1.きっかけとなった出来事とその解決の有無
2.自傷の欲求及び意図の表現
3.家族背景と家庭環境
4.サポートシステム
5.抑うつ状態、睡眠状態
6.外泊中の様子
T-1.外泊中、自傷しない約束をする
2.家での過ごし方を一緒に考える
3.不安(自傷の欲求の出現)になった時の対処法について家族と共に一緒に考える
E-1.家族に外泊中の内服薬の説明をする。また内服確認の依頼をする
2.不審な行動があれば早めに帰院するよう説明する
3.自殺企図を起こした場合電話で至急病棟に連絡するよう説明する
1)遠方であれば近医で処置をすすめる
2)病院の近辺であれば帰院する
4.患者を一人にさせないよう説明する
5.患者にも不調時には無理せず家族に相談するか、病棟へ連絡するか、帰院することを説明する
#14. 疾患に対する不安、焦燥感
[要因]・再入院
・症状の遷延、入院の長期化
・症状、治療方針に対する説明不足、または理解不足
・薬物療法による副作用の出現
・抑うつの感情
&不安が軽減し治療意欲がもてる
$1ヶ月
O-1.どのような不安を抱いているか
1)再発への不安
2)治療に要する時間はどれくらいか
3)どうすれば早く治るのか
4)社会復帰は可能か
2.執着心、焦燥感はどの程度か
T-1.患者が訴えてきた場合には不安を受容しつつ、良い聞き手となる
2.同じ訴えの繰り返しであっても、そのつど真剣に聞いていく
3.言葉で納得させようとしない
4.焦燥感の強い場合、自殺へ向かう可能性が強いので行動や言動に特に注意する
E-1.治療中は苦しい時期があり焦ったり不安になったりするが、必ず良くなることを根気よく説明する
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