念のために帝王切開について知っておこう 関連図や標準看護計画も解説するよ

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    By看護研究科 小日向 さくら




    記載日:2018/02/28
    更新日:2018/05/17
    手術 看護

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    大日方さくら


    こんにちわ! 看護研究科の大日方 さくらです!いきなりですが・・・

    母性看護学実習では特に先を見据えた援助や観察が必要になります。 


    学生さんが受け持つ事が多いのは正常に経過している妊産褥婦さんになるかと思いますが、実際に正常に経過していたが、急変し帝王切開に移行する場合もあります。

    その場合、正常分娩のアセスメントの視点とだいぶ違うアセスメントの視点や観察が必要になります。

    学生さんに一番高く立ちはだかる壁となる疾患の1つになるでしょう。

    帝王切開ということは麻酔の効能や副作用、 相まって循環器、消化器などのアセスメントなど多岐に渡り考えていかなければなりません。

    正直言って、学生さんが受け持つには荷が重すぎるような気がしますが・・・

    今回は、帝王切開の看護の実際について紹介したいと思います。





    1.帝王切開の意義


    帝王切開術は、子宮壁を切開して胎児を娩出させる手術です。

    帝王切開は母体にとってはお腹を捌かれる観点から侵襲的であり、大量出血や肺塞栓、DICなどの致命的な合併症の頻度は経膣分娩よりはるかに高いです。

    また子宮に瘢痕が残ることから、帝王切開後の妊娠・分娩におけるリスクも高まりますし、女性の身体に刃物によって傷がつくため、ボディ・イメージの変化もあります。

    帝王切開は、他の吸引分娩や鉗子分娩と異なり分娩の時期を問わず行うことができるメリットがあります

    また分娩の三要素である「胎児」「娩出力」「産道」に影響を受けることなく短時間で児を娩出できる事がメリットもなります。

    2.帝王切開の適

    前置胎盤、児頭骨盤不均等、胎児奇形や未熟児、子宮・膣の奇形、母体の全身合併症など経膣分娩が不可能か、極めて困難と考えられる場合、あるいは胎児機能不全、子宮内感染切迫子宮破裂など急速遂娩が必要な場合などの場合に帝王切開が適応されます。

    それでは、母体・胎児側それぞれの帝王切開適応される場合について解説したいと思います!

    2-1帝王切開の適応! 何が原因で帝王切開が母体・胎児側に適応されるの?


    母体側適応

     

    ①産道異常(狭骨盤、軟産道強靭)、

    ②切迫子宮破裂(前回帝王切開も含む)、

    ③子宮腫瘍、子宮奇形、

    ④全身性疾患(妊娠高血圧症候群、心疾患、肺疾患など)



    胎児側適応

     

    ①胎児位置異常(骨盤位、横位、顔位)

    ②巨大児

    ③臍帯脱出

    ④胎児機能不全(胎児が元気でないと推測される状態)


    現在、帝王切開では脊椎麻酔や硬膜外麻酔で行われます。

    全身麻酔になりますので、全身状態の影響についてしっかりとアセスメントする観点が必要になります




    術中のリスクとしては、多量出血があります

    特に、既往帝王切開妊婦や前置胎盤、子宮筋腫合併、播種性血管内凝固を合併する常位胎盤早期剥離などでは、多量出血のリスクが予測される。

    また、子宮筋層切開した裂傷において、大量出血が起こることもあります。

    こうした出血が起こり、止血が難しい場合には、子宮全摘が必要になることも・・・

    3.帝王切開の検査・検査値

    3-1.胎児心拍数モニタリング

    高度除脈の特続、遅発性一過性除脈、高度変動一過性除脈、基線細変動の消失などの有無

    超音波検査:胎位、胎盤の位置の確認、羊水量、推定体重、胎児状態の評価(BPS、血流計測)

    3-2.母体に対する検査・検査値

    骨盤X線計測(グスマン法、マルチマウス法):児頭骨盤不均衡が疑われる場合に行う

    血液型:手術時の輸血準備のため必要

    生化学検査:栄養状態の把握、肝・腎機能の評価

    感染症(梅毒、B・C型肝炎、HIV):母児感染、院内感染およびスタッフの感染予防のため必要

    血液凝固能検査:常位胎盤早期剥離や大量出血の際には、出血傾向(DIC)を伴うことがあるほか、麻酔方法の選択にも影響する

    胸部X線:胸水貯留の有無、あるいは心拡大の有無を確認

    心電図:麻酔、手術の可否に必要

    4.帝王切開の合併症

    母体側の合併症

    仰臥位低血圧症候群:仰臥位になると増大した子宮によって下大静脈が圧迫される。その結果、右心房へ還流する血液量が減少するため、心拍出量が低下し血圧が下降する状態

    出血:子宮筋層切開部と胎盤剥離面から大量出血をきたすことがある。

    子宮内反応:胎盤剥離を行うため臍帯を牽引した際に発生することがある。

    臓器損傷:手術操作に伴い、子宮の周囲に位置する尿管、膀胱、腸管を損傷することがある。

    肺塞栓症:妊娠中は血液凝固能が亢進し、さらに増大した妊娠子宮より、下肢の血流うっ滞が起こっている。そのため、術中・術後の臥床により深部静脈血栓症をきたし、歩行開始時に肺塞栓症をきたすことがある。

    肺水腫:手術前に子宮収縮抑制薬を投与した場合や妊娠高血圧症候群の術後過剰輸液により発症することがある。

    腸閉塞:腸との癒着がある症例は腸閉塞に注意が必要である。

    感染(産褥熱):絨毛羊膜炎や前期破水例、分娩遷延例では術後の子宮内膜炎、腹膜炎、創感染が起こりやすい。

    子宮収縮不全:産後の子宮収縮は子宮筋の切開が加えられていることや手術による体力消耗、術後安静による悪露の停留により経腟分娩よりも子宮収縮不全が起こりやすい。

    尿量減少:術直後に、循環血液量の減少による、腎血流量の低下となって尿量が減少する

    胎児側の合併症

    胎児損傷:子宮切開時の児頭、殿部へのメスによる切創、娩出時の上腕骨や大腿骨の骨折などがある。

    新生児の呼吸障害:帝王切開では、産道を通過することによる肺胞液の排出が起こらないことや、陣痛ストレスによる胎児肺胞液の分泌抑制が起こらないため、胎外生活のための呼吸の適応が遅れ、多呼吸となる(新生児一過性多呼吸)。


    4-1.硬膜外麻酔の合併症

    局所麻酔を注入し、脊髄神経根と後根を遮断することによって、感覚神経・交感神経を麻痺させる。(硬膜外麻酔は運動神経機能を温存できる)以下の合併症が引き起こされる可能性がある。

    ①硬膜穿刺後頭痛:穿刺部からの髄液の漏出によって、髄液圧が低下するのが原因とされる

    ②尿閉:一過性の無菌性髄膜炎と考えられている

    ③馬尾症候群:膀胱直腸障害、性機能障害、会陰部下から下肢にかけての知覚運動障害が特徴である。神経根の障害である

    ④髄膜刺激症状:項部硬直、ケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候

    ⑤髄膜炎:髄膜刺激症状、高熱、意識障害


    尿道カテーテル留置はほぼ必須である。尿閉・馬尾症候群は、数日で軽快する。

    5.帝王切開の手術・治療

    手術の術式には、腹壁を切開して子宮に達する腹式帝王切開と、

    膣壁を切開して子宮に達する膣式帝王切開があるが、

    膣式帝王切開は人工流産など特殊な場合にのみ行われる。

    腹式帝王切開には、

    経腹膜帝王切開と腹膜外帝王切開があるが、腹膜外帝王切開は近年ではほとんど用いられていない。

    経腹膜帝王切開には、最も一般的に行われる子宮下部横切開術

    深部帝王切開術

    以前は一部で行われていた子宮体部縦切開術古典的帝王切開術がある。

    経腹膜帝王切開では・・・

     

    ①腹壁切開、

    ②膀胱子宮窩腹膜切開、

    ③子宮壁横切開、

    ④児娩出、

    ⑤胎盤娩出、

    ⑥子宮頸管開大、

    ⑦子宮壁縫合、

    ⑧膀胱子宮窩腹膜縫合、

    ⑨腹壁縫合


    の手順で手術が行われる。ある程度、子宮口が開大してからの手術では子宮頸管開大操作は不要である。

    ここまでが帝王切開の基礎的な知識となります。

    次からは具体的看護について解説したいと思います!

    こちらも詳しく帝王切開の看護について解説してありますので、参考にしてみてください! ⇒帝王切開のすべて 助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの実践 

    6.帝王切開を受ける妊婦の看護

    帝王切開分娩には予定・緊急の2種類あるが、どちらであっても手術前から手術後まで一貫した看護が必要となる。胎位異常などの適応理由で予定帝王切開の場合は、産婦に対して、帝王切開の適応理由と帝王切開することのリスクや予後について、医師から説明がなされる。そして、帝王切開を受けるか否かの選択を求められるが、その場で回答するのではなく、夫と話し合うなどの意思決定までの時間を確保することが必要である。看護師は、手術までの間に手術による分娩を前向きに受け止めることを促し、帝王切開に向けて心身の準備をし、分娩後の状態に円滑に移行でき、回復が順調となるよう援助する。その一方で、緊急帝王切開では、医師による説明を行う時間さえ確保できないことも少なくない。

    予定帝王切開の場合

     
    妊婦外来で、帝王切開についてのインフォームドコンセントが行われる。妊産婦が自分たち母子にとって経膣分娩を受け入れ、安心して積極的に自分の分娩に参画できるように支援することが必要である。妊産婦の帝王切開への同意が確認されると、妊産婦の状況に合わせて時間の許す限り、帝王切開術前の処置、麻酔、帝王切開の流れ、術前後の過ごし方、スケジュールなどについて、説明用の資料を示しながらわかりやすく説明する。また、麻酔による誤嚥を防ぐために術前の飲食を禁止し、最終飲食時間を確認しておく。

    7.帝王切開後の褥婦の看護 標準看護


    帝王切開の問題リスト

    #1緊急帝王切開術の場合、胎児の状態が悪化する可能性があり、胎児が元気で生まれるかどうか不安である。

    #2術後の疼痛(創部痛、子宮収縮痛など)による体動の制限があるために悪露の停滞を来しやすく、子宮復古不全、子宮内感染の可能性がある。

    #3頸管開大不全による悪露の停滞を来しやすく、子宮復古不全や子宮内感染の可能性がある。

    #4児との接触が遅れ、また児の状態が分からないために精神的に不安定となる。

    #5術後の疼痛や疲労により母乳栄養が順調にすすまない可能性がある。


    帝王切開の看護計画

     <術前>

    #1緊急帝王切開術の場合、胎児の状態が悪化する可能性があり、胎児が元気で生まれるかどうか不安である。

     
    看護目標

    迅速な処置がなされ、手術室に搬送される。

    Op
    1)胎児心音の頻回なチェック
    ①手術室に搬送中、手術室ではドプラ使用
    ②それまでは分娩監視装置による連続監視
    2)腹部緊満の状態
    3)患者の表情や言動

    Tp
    1)胎児心音の下降時には体位変換を行う
    2)母体への酸素投与を行う
    3)呼吸法の指導を行う
    4)迅速な処置を行う;剃毛、酸素投与、血管確保、弾性ストッキング、術衣着用
    5)家族へ連絡する。

    Ep
    1)現在あるいは今後行われる処置について、またその必要性について説明する
    2)帝王切開術の必要性について説明する:インフォームドコンセントの調整

    <術後>

    #2術後の疼痛(創部痛、子宮収縮痛など)による体動の制限があるために悪露の停滞を来しやすく、子宮復古不全、子宮内感染の可能性がある。

     
    看護目標

    早期離床の必要性が理解でき、積極的に離床できる。

    Op
    1)悪露の状態
    ①性状、量、色調、臭気、混合物の有無
    2)子宮収縮の状態
    ①高さ、硬度、後陣痛の有無
    3)バイタルサイン
    4)排泄の状態

    Tp
    1)状況変化に応じた安静度の拡大
    2)悪露交換、排泄(3〜4時間ごと)のすすめ
    3)指示された子宮収縮剤や抗生物質、鎮痛剤の投与
    4)全身清拭、外陰部洗浄

    Ep
    1)早期離床の必要性を説明する
    2)児の吸啜の必要性を説明する
    3)産褥体操を指導する。

    #3頸管開大不全による悪露の停滞を来しやすく、子宮復古不全や子宮内感染の可能性がある。

     
    看護目標

    積極的処置により、悪露が正常に排泄される

    Op
    1)バイタルサイン
    2)子宮の復古状態、後陣痛の有無
    3)悪露の量、性状、臭気、混合物の有無
    4)排泄状況
    5)検査データ;白血球、CRP

    Tp
    1)子宮収縮促進剤および抗生物質の確実な与薬
    2)悪露交換
    3)膣洗浄の介助

    Ep
    1)体位変換、早期離床の必要性を説明する
    2)排尿、排便の必要性を説明する
    3)悪露交換の必要性を説明する
    4)産褥体操の効果について説明する

    #4児との接触が遅れ、また児の状態が分からないために精神的に不安定となる。

     
    看護目標

    児の状態を知ることにより安心感が得られ、母児の好ましい育児関係が産後早期から発展できる。

    Op
    1)母親の児に対する関心度:言動、表情
    2)母親の状態
    ①バイタルサイン
    ②子宮や悪露、後陣痛の状態
    ③精神状態
    ④術後の創状態、疼痛
    ⑤乳房の状態;緊満、乳汁分泌など
    ⑥睡眠状態
    ⑦食事摂取状態および食欲の有無
    ⑧排泄の状態
    ⑨疲労の状態

    Tp
    1)母親が歩行できない場合は、児をベッドサイドに連れて来ての面会、授乳などを行う。
    2)母親が歩行できる場合は、授乳室での面会、授乳などを行う
    3)乳房ケアを実施する
    4)新生児の写真を渡す

    Ep
    1)帝王切開術前後の安静度について説明する。

    #5術後の疼痛や疲労により母乳栄養が順調にすすまない可能性がある。

    看護目標

    母親および児の状態に応じたケアが受けられ、母乳栄養が順調にすすむ

    Op
    1)母親の状態
    ①バイタルサイン
    ②子宮や悪露、後陣痛の状態
    ③精神状態
    ④術後の創状態、疼痛
    ⑤乳房の状態:緊満、乳汁分泌など
    ⑥睡眠状態
    ⑦食事摂取状況および食欲の有無
    ⑧排泄の状態
    ⑨疲労の状態
    2)児の状態
    ①バイタルサイン
    ②活気、体動
    ③啼泣
    ④哺乳状態
    ⑤排泄状態

    Tp
    1)乳房および乳頭ケア
    ①乳管開通法、乳房マッサージ、温罨法
    2)授乳姿勢の工夫
    3)授乳時間の調整
    4)睡眠、休息のとれる環境づくり

    Ep
    1)乳管回通報や乳房自己マッサージを指導する
    2)搾乳について指導する
    3)児の吸啜の必要性について説明する
    4)睡眠、栄養、精神状態の安静の必要性について説明する。


    8.帝王切開の関連図


    帝王切開の関連図になります。
    帝王切開 関連図

    以前試しで書いた、看護含む帝王切開の関連図はこちらからどうぞ!
    帝王切開の全体関連図を書いてみたよ

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