正常な妊娠・分娩・産褥期の関連図や看護過程の書き方│これで母性看護実習で困らない!!

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    By看護研究科 小日向 さくら

    みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくら(@lemonkango)です。

    この時期に入ると母性の実習が始まると思います。

    看護学生さんは嫌というほど母性看護について色々勉強していると思いますが、実習前になると「本当にこれでいいのか不安」という気持ちが強くなってくるかと思います。それほど「母性看護学実習」は特殊で困難な科目の一つになります。

    ほとんどの学校は1週目で看護過程を展開するかと思いますが、正常な妊娠期・分娩期・産褥期を理解していないと記録の再提出が待ち受けています。

    母性看護学過程で一番重要な項目である「進行性変化、退行性変化」のアセスメント力や知識が重要となることは重々承知されているかと思いますが、ふんわりしている知識だと実習に太刀打ちできません汗

    とにかく正常な状態はどういう状態なのかを確実に頭にいれられるようこの記事では細かくアセスメントする内容や観察項目、関連図をご紹介したいと思います。
    吹き出し イラスト6

    正常な妊娠・分娩・産褥期の関連図や看護過程の書き方│これで母性看護実習で困らない!!





     

    1.母性看護過程の情報収集とアセスメントの例を紹介します。


    分娩時状況
      情報


    陣痛開始6月30日午後8時 退治娩出7月1日
    午後2時 胎盤娩出
    7月1日午後2時30分
    分娩所要時間18時間43分 会陰切開後クロミック埋没縫合
    分娩時出血480ml 分娩後2時間半で6人部屋の病室に移室

    アセスメント

    分娩所要時間が初産婦のよりも長く、また陣痛間隔が夜間であったということもあり、睡眠不足や緊張によって分娩後の披露が強いことが考えられる。

    出血量は500ml未満であり、正常範囲である。

    退行性変化
      子宮収縮状況・悪露

      情報

    分娩後2時間:子宮底長13cm 輪状マッサージ後硬度良好、悪露 赤色60g

    産褥1日目:子宮底長14cm、硬度良好

    産褥2日目:子宮底長13cm、硬度良好 悪露 赤色中等量、悪臭なし

    アセスメント

    分娩直後はマッサージをしないと支給の行動が良好にならない状態であったが、その後は子宮底長、硬度共に良好に経過し、悪露の量・性状も正常である。

    外陰部・創部

      情報

    産褥1日目:S)お尻が痛くて眠れなかった」
    ・診察所見 外陰部主張軽度、発赤や内出血なし、縫合部離開なし、脱肛なし、座位になると創痛あり。

    産褥2日目:S)「痛みは昨日より良くなりました」

    アセスメント

    脱肛はないので、会陰切開創部の痛みと判断される。

    軽度主張が見られるものの、疼痛は日毎に軽減してきている。

    また縫合不全や感染、血腫などはなく、正常な治療経過と判断できる。 創痛により、排泄が妨げられていないかどうかも観察していく。

    バイタルサイン
      情報

      産褥1日目:体温36.6度、脈拍68回 血圧110/60 産褥2日目:体温36.8度、脈拍79回 血圧112/62

    アセスメント

    バイタルサインは正常である。

    子宮収縮や悪露、創部の状態と合わせて考えると現在のところ感染は起こっていないと判断できる。

    血液データ
      情報

    妊娠29週:Hb9.8 Ht:29% 鉄剤内服

    妊娠37週:Hb10.7 Ht:32%

    産褥1日目:Hb9.8 Ht:32%

    産褥2日目から鉄剤の静脈注射開始

    アセスメント

    Hb地は産褥1〜4日目に急減する。

    妊娠中に貧血だったAさんの分娩時出血量は正常範囲内だが、産褥1日目の数値から現在も貧血と判断できる。

    倦怠感、易疲労感、ふらつきなどの貧血勝央を確認すると共に、それらの症状で起こり得る育児意欲への影響、母児の安全が保たれない恐れについても観察する。

    また鉄剤による治療の経過を確認すると共に、退院後の生活も考え、必要であれば食事指導を行う。

    排泄状況
      情報

    分娩の5時間後に排尿あり。

    その後も4〜5時間おきに排尿あり。

    排便は産褥2日目の時点でまだみられていない。

    アセスメント

     排尿は定期的にみられ、分娩の影響による排尿困難は起こっていない。

    排便は産後2〜3日は見られないことが多いが、今後排便がないことで支給の収縮が妨げられる可能性もあるので、排便の状況を確認するとと共に、水分摂取など排便を促さすケアを行っていく。

    休息・睡眠
      情報


      産褥1日目

      S)「夜はお尻が痛くてあまり眠れなかった」 S)「体がダルイ感じがする。」 午前中から母児同室となる。

    産褥2日目

      顔色はやや蒼白で疲労感著明。

    S)「よる全然眠れなかった。12時から8時までは1時間とか2時間おきに泣いて・・・」

    アセスメント

    夜間にかかる分娩、創部痛、母児同室の継続による睡眠不足に、貧血も加わり、疲労感が強い状況である。

    この時期の強い疲労感は、臥床しがちな状態を招き、それによって悪露が子宮内に貯留し子宮復古が妨げられる可能性もある。

    また、育児意欲や行動にも影響を及ぼす可能性があるので、疲労度の観察とともに非陰血の早期改善に向けた支援や育児行動中の休息の取り方の工夫など、疲労が最小限になるケアと保健指導が必要になる。
    進行性変化
      乳房・乳頭の状態

     
    情報

    左右とも乳房Ⅱa型、扁平乳頭 妊娠中の乳頭ケアは行っていない。

    産褥1日目:乳房の緊満なし。乳頭はやや硬く、伸展性はやや不良。 産褥2日目:乳房の緊満なし。

    乳頭マッサージ指導後、乳頭の伸展性は良好。授乳後、右の乳頭に亀裂あり。

    授乳時に乳頭の痛みがある。
    アセスメント

     乳房の大きさは授乳に適している。乳頭は扁平だがマッサージで進呈生が良好になっており、直接哺乳は可能である。

    現在乳頭に亀裂が生じ、授乳時に痛みを感じている事から児の吸着が浅いためと考えられる。

    そのため、深く吸着できる授乳姿勢を取る必要がある。

    乳汁分泌
      情報

     分娩後1時間:乳管は乳輪部の圧迫にて左右とも2本ずつ開通。

    黄色の乳汁がわずかにあり。 産褥1日目:乳管は左2本、右3〜4本開通しており、圧迫から黄色の乳汁がわずかに出た。

    産褥2日目:乳管は左3本、右4本で黄色の乳汁が少量ずつみられる。

    アセスメント

    圧乳があり、初乳がみられている。

    新生児の吸着刺激がプロラクチンの生成を促し産褥3〜4日目頃から母乳の分泌量hあ増加するので、Aさんの場合も授乳姿勢を確立し、直接授乳ができることで今後乳汁分泌量は増加していくと考えられる。

    授乳時の姿勢
      情報

    妊娠中:育児書で母乳の利点について読み、何となく理解している。

    母乳育児を希望。 分娩後1時間:分娩台で助産師の介助により、早期授乳を行った。

    S)「こんなに早く赤ちゃんは吸えるんですね」

    産褥1日目:S)「おっぱいをあげるのは難しい」

    産褥2日目:S)「痛いけど、右だけでも吸ってくれて嬉しい。だけどこれからうまくやっていけるかな・・・」

    アセスメント

     母親にとって授乳は初めての体験であり、思うように授乳が行えず、乳頭亀裂も生じてきている事から、今後お入育児への不安や戸惑いが生じてくる可能性がある。

    しかし、妊娠中に母乳育児に関する育児書を読んだり、産後も「吸ってくれるだけでうれしい」という前向きな言葉が聞かれることから、母乳育児への意欲が感じられる。

    そのため、早期に母親と児に合った授乳姿勢を確立し、隊員までに正しく吸着できるように支援していく事が必要である。

    母親役割取得状況
      情報

    28歳初産婦 産褥1日目の午前に授乳指導を受け、その後母児同室になる。

    新生児は母の乳首にうまく吸着できず「おっぱいをあげるのは難しい」とため息をついてりう。 児の抱き方もぎこちないが、笑顔で子供を見つめて話しかけている。

    産褥2日目も母児同室「(おっぱい)右だけでも吸ってくれて嬉しい。だけど、これから上手くやっていけるかな。わからないことばかりで」

    「上手くできなくて」と言いつつもおむつ交換の主義はずいぶんうまくなっており「頑張らなきゃ」「かわいい」と笑顔で話す。

    アセスメント

    初めての出産であり、育児行動を開始してまだ間もない状況である。

    そのため、育児技術はまだ不慣れで、授乳姿勢も確率されていないが、母児同室を継続していることで育児技術は徐々に習得されている。

    不安や自信のなさが伺える言葉と、肝画廊という前向きの言葉があり、新しい母親役割を獲得するための葛藤を経験しているといえる。

    同室継続により母児相互作用により、児への愛着形成も順調に進んでいることから、現在のAさんは母親役割獲得過程の初期段階にあると判断できる。

    母親の戸惑いや不安を受け止め、育児に自信が持てるような関わりや支援を提供することで、今後の不安の増強や役割喪失感を防いでいくことができる。
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