精神看護学実習における看護理論を使って患者さんの援助に当たる方法について解説します

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    By看護研究科 小日向 さくら

    みなさん、こんにちわ。 看護研究科の大日方さくらです(@lemonkango)です。

    今回は、精神看護学実習に必要な理論について解説したいと思います!
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    精神看護学実習における看護理論を使って患者さんの援助に当たる方法について解説します





    1.セルフケア理論(オレム・アンダーウッドモデル)

    看護学生さんのみなさんは、セリフケア理論についてどうお考えになりますか! 

    下記ではより詳しく解説していますのでぜひ最後までみてくださいね!

    1.セルフケアの6つの領域


    精神看護では、以下のようにセルフケアの6つの領域(オレム・アンダーウッドモデル)に分けてアセスメントするのが一般的である。

    この6つの領域は、人が持つ基本的欲求を充足させるために行われるセルフケアである。

    A) 空気・水・食物:呼吸、水分や食物の摂取に関係するセルフケア。

    B) 排泄:便、尿の排泄に関するセルフケア(女性の場合は整理も含む)

    C) 体温と個人衛星:体温の維持、心他尾の清潔に関連したセルフケア。

    D) 活動と休息のバランス:運動、仕事などと休息、睡眠の適切なバランスをとることに関連したセルフケア。

    E) 孤独と付き合いのバランス:適切な対人関係を維持することに関連したセルフケア。

    F) 安全を保つ能力:自傷、他害等自他の安全を保つことに関連したセルフケア、服薬中断がこの能力を低下させることがあるので、服薬をこの領域に位置づけることがある。

    セルフケア行動を阻害する要因


    セルフケア行動が制限される要因として、「知識がないため適切なセルフケア行動をとれない」「知覚、記憶、注意や実行機能などの認知機能が十分に働かないため、判断し実行することが不可能」「セルフケア行動を行う環境条件が整っていない、意欲、関心がない」などがあげられる。

    また、精神症状や薬物の副作用などもセルフケアに影響する。セルフケア不足がある場合、何がセルフケア低下の原因なのか、これらのことが手がかりに検討する。

    看護の提供システム(ケアレベル・セルフケア提供システム)


    ケアレベルとは、セルフケアの不足が生じた場合、看護がどのレベルのケアを提供するかを示したもので、「全介助」「部分介助」「声かけ指導」「教育指導・指示」「自立」などのレベルがある。

    患者の回復過程に応じてセルフケアレベルを評価し、個別計画を立て、必要とされる看護を提供する。

    回復過程とセルフケア


    急性期におけるセルフケアは、薬物療法等を活用しつつどのように症状を自己管理していくかが課題となる。症状が改善するにつれ、セルフケア行動を制限していた知覚、注意、実行機能などの認知機能の回復に並行してセルフケア能力も回復していく。


    回復期では、急性期症状の改善後も残存しているセルフケア不足の回復を目指し、日常生活の自立を促す方向への援助を行う。  慢性期では心理教育などの活用し、社会参加が可能となるレベルのセルフケア能力の獲得を目指す。


    2.危機理論


    危機プロセスの種類  

    コナーは危機のプロセスには2つの種類があると述べている。

    1つは、はじめは有効に対処していたが、ストレスが長期化するに至って危機的状態へと陥る消耗性の危機(exhaustive crisis)

    もう1つは、時間的な準備がなく、突然の社会環境の変化や突発的な衝撃的出来事で、それまでの対処機構では対応できない危機的状態に陥るショック性の危機(shock crisis)である。

    この区別に従うと、消耗性の危機として危機に至る過程に焦点を当てた危機モデルは、アギュララとメズィック、ゴーランなどのモデルであり、ショック性の危機に陥った状態から適応へと至る過程を記述した危機モデルは、フィンク、ションツ、コーン、ドゥリン、フレデリックとガリソン、キュブラーロス、山勢などのモデルに分けることができる。

    従って、臨床で危機モデルを用いる場合には、その患者が危機のどのようなプロセスを経ているのかを判断して、それにふさわしいモデルを選択して活用する必要がある。


    3.フィンクの危機モデルについて


    急性期領域はもちろんのこと、その他の多くの看護場面で活用され、看護研究の概念モデルとしても採用されている。  

    特徴をまとめると以下のようになる。

    4つの段階プロセスモデル

    ・外傷性脊髄損傷によって機能不全に陥ったケースの臨床研究から

    ・喪失に関する文献研究から

    ・障害受容に至るプロセスモデル

    ・ショック性危機にある場合のケースを対象

    ・マスローの動機づけ理論を土台にしている

    ・実証的研究や幅広い領域からの検証を受けていない  

    この理論モデルは、外傷性脊髄損傷によって機能不全に陥ったケースの臨床研究と喪失に関する文献研究から成っている。

    対象はショック性危機に陥った中途障害者を想定しており、障害受容に至るプロセスモデルとして構築されたものである。  

    フィンクの危機モデルは、ショック性の危機でしかも身体に障害を残した患者がいかにそれを受容し適応していくか、ということをモデル化したものである。
    「看護とは患者と看護者それぞれが互いに学び、成長していく人間と人間の関係」

    ペプロウは看護を人間関係のプロセスだと考え、患者に対する1回きりの援助は看護ではなく、看護は継続して行われることで形をなすものだと述べている。

    その過程で看護師の人格が患者に大きな影響を与えると考え、さらに患者の人格や意欲、モチベーションを高めていかなければならないとしている。  

    このようなペプロウの看護に対する基本的な理念、考え方は即効性を求める疾患中心の看護を人間中心の看護へと移行させ、看護師独自の役割を明確にしたきっかけになったと言える。ペプロウは人間関係のプロセスで「看護師は患者の自然治癒力を促し、精神的、身体的、社会的な人間として成長へ援助を行わなければならない」と述べている。

    ペプロウ論を活用するための基本用語とその解釈

    ①専門職看護の特性 第1の特性: 焦点は患者にあるということ 焦点とは、つまり人の注意が集まるところである。患者-看護者の関係において注意が集まるのは患者自身である。

    この特性は以下のことを意味する。

    ・看護者が患者に常に関心を払うこと

    ・患者と心を通わせること

    ・患者の心配を明らかにすること

    ・患者を観察したことを明らかにすること

    第2の特性: 傍観観察より参加観察を用いること 傍観とは、ただそばにいて眺めているだけのことに対し、参加観察とは「患者の行動だけでなく自分自身の行動にも注意を払うことである」

    相互関係とも呼ばれる。患者の部屋を訪室し、看護者の問う言葉に対し患者が反応し、看護者がそれにまた答えるというような一連の相互関係。この特性は以下のことを意味する。 ・何かを語る 相手に伝えるメッセージを含んでいる ・患者は何かを問うている 

    「私を認めてくれる?」 「私を大事だと思う?」など 感情を喚起する 第3の特性: 役割の自覚に関するもの

    1. 母親的な対応 患者をあるがままに受け止め、否定的関わりはせずに患者のニードに従順な対応

    2. 友人的 患者と世間的な話し相手となり対人的に友好な関係

    3. 指導者 相手に対し必要な主義や道徳的な道理を諭す

    4. 治療者 看護プランに基づき患者の症状の改善に向けて専門知識をふまえた関わりを持ち対応する

    5. 未知の役割 偏見を持たず節礼を持ち、対人関係を築く初段階

    6. 代理人の役割 依存的な相手に自身で解決できるように行動を導かせる

    7. カウンセラーの役割 患者自身が今自分に何が起こり、その体験が生き方に統合できるよう援助する 看護という業務を進めていくうえで看護者は患者との関係の中で、二次的な「役割」を担っている。

    例えば患者と対応する際に以下のようなものがある。 役割の自覚をすることは患者との相互関係の際に「状況」を見分けるのに役立つ。つまり看護者が二次的にとる行動が患者に必要な看護者の対応である場合もある。

    しかし、患者の状況によってはそれらの役割行動が有益かどうかは判断を要する。

    第4の特性: 探究的なものであるということ 看護者が患者と接し、情報を得るために「発見する能力」、「知ろうとする能力」によって出た答えが、たとえ適切であってもその答えを終結させてはならない。

    患者にあったプラン、対応の仕方は患者が成長する上で変化するものである。成長していく患者やそうでない患者に必要な援助は何かを究明していく。

    「探究的なアプローチ」は対人関係において欠くことのできない要素である

    第5の特性: 理論の適用 理論とは、患者の行動パターンから「あなたの行動には~の意味があるのですね」、「つまり~がおっしゃりたいのですね」というような繰り返し確認された様々な体験から推測された結晶が『理論』である。

    1. 方向付けの段階(出会い) 患者と看護者が出会う時期であり、お互いが緊張状態にある。 患者は切実なニードを持っており、健康問題を解決し始める段階である。

    2. 同一化の段階(求め) 患者が自分のニードの求めに応じてくれそうな信頼できる看護者を選んで反応する時期。 自分の健康問題に興味を示し、看護者と共に解決しようとする準備段階。

    3. 開拓利用の段階(活用) 患者が自分に提供されるサービスを十分に活用する段階。 自分の健康問題を整理し、よりよい問題解決の方向を目指す。

    4. 問題解決の段階(問題解決と別れ) 患者の健康問題が解決され独り立ちの力を強めていく。 病気が完全に治るのではなく、共存できる患者の成熟さが備わった段階。

    患者-看護者関係の4つの段階 ペプロウ理論の特徴に患者と看護者間のプロセスを4段階に分けて考えている。 患者と看護者が出会い、対人関係を構築し、信頼関係を築いていくうえでお互いが共に問題解決に向かっていくプロセスである。

    4.ペプロウの人間関係の看護論


    ペプロウ看護論の特徴 「看護とは患者と看護者それぞれが互いに学び、成長していく人間と人間の関係」 ペプロウは看護を人間関係のプロセスだと考え、患者に対する1回きりの援助は看護ではなく、看護は継続して行われることで形をなすものだと述べている。

    その過程で看護師の人格が患者に大きな影響を与えると考え、さらに患者の人格や意欲、モチベーションを高めていかなければならないとしている。  

    このようなペプロウの看護に対する基本的な理念、考え方は即効性を求める疾患中心の看護を人間中心の看護へと移行させ、看護師独自の役割を明確にしたきっかけになったと言える。ペプロウは人間関係のプロセスで「看護師は患者の自然治癒力を促し、精神的、身体的、社会的な人間として成長へ援助を行わなければならない」と述べている。

    ペプロウ論を活用するための基本用語とその解釈

    ①専門職看護の特性 第1の特性: 焦点は患者にあるということ 焦点とは、つまり人の注意が集まるところである。患者-看護者の関係において注意が集まるのは患者自身である。この特性は以下のことを意味する。

    ・看護者が患者に常に関心を払うこと

    ・患者と心を通わせること

    ・患者の心配を明らかにすること

    ・患者を観察したことを明らかにすること

    第2の特性: 傍観観察より参加観察を用いること 傍観とは、ただそばにいて眺めているだけのことに対し、参加観察とは「患者の行動だけでなく自分自身の行動にも注意を払うことである」相互関係とも呼ばれる。

    患者の部屋を訪室し、看護者の問う言葉に対し患者が反応し、看護者がそれにまた答えるというような一連の相互関係。この特性は以下のことを意味する。

    ・何かを語る 相手に伝えるメッセージを含んでいる

    ・患者は何かを問うている 「私を認めてくれる?」 「私を大事だと思う?」など 感情を喚起する 第3の特性: 役割の自覚に関するもの

    1. 母親的な対応 患者をあるがままに受け止め、否定的関わりはせずに患者のニードに従順な対応

    2. 友人的 患者と世間的な話し相手となり対人的に友好な関係

    3. 指導者 相手に対し必要な主義や道徳的な道理を諭す

    4. 治療者 看護プランに基づき患者の症状の改善に向けて専門知識をふまえた関わりを持ち対応する

    5. 未知の役割 偏見を持たず節礼を持ち、対人関係を築く初段階

    6. 代理人の役割 依存的な相手に自身で解決できるように行動を導かせる

    7. カウンセラーの役割 患者自身が今自分に何が起こり、その体験が生き方に統合できるよう援助する 看護という業務を進めていくうえで看護者は患者との関係の中で、二次的な「役割」を担っている。

    例えば患者と対応する際に以下のようなものがある。 役割の自覚をすることは患者との相互関係の際に「状況」を見分けるのに役立つ。つまり看護者が二次的にとる行動が患者に必要な看護者の対応である場合もある。

    しかし、患者の状況によってはそれらの役割行動が有益かどうかは判断を要する。

    第4の特性: 探究的なものであるということ 看護者が患者と接し、情報を得るために「発見する能力」、「知ろうとする能力」によって出た答えが、たとえ適切であってもその答えを終結させてはならない。患者にあったプラン、対応の仕方は患者が成長する上で変化するものである。成長していく患者やそうでない患者に必要な援助は何かを究明していく。 「探究的なアプローチ」は対人関係において欠くことのできない要素である 第5の特性: 理論の適用 理論とは、患者の行動パターンから「あなたの行動には~の意味があるのですね」、「つまり~がおっしゃりたいのですね」というような繰り返し確認された様々な体験から推測された結晶が『理論』である。

    1. 方向付けの段階(出会い) 患者と看護者が出会う時期であり、お互いが緊張状態にある。 患者は切実なニードを持っており、健康問題を解決し始める段階である。

    2. 同一化の段階(求め) 患者が自分のニードの求めに応じてくれそうな信頼できる看護者を選んで反応する時期。 自分の健康問題に興味を示し、看護者と共に解決しようとする準備段階。

    3. 開拓利用の段階(活用) 患者が自分に提供されるサービスを十分に活用する段階。 自分の健康問題を整理し、よりよい問題解決の方向を目指す。

    4. 問題解決の段階(問題解決と別れ) 患者の健康問題が解決され独り立ちの力を強めていく。 病気が完全に治るのではなく、共存できる患者の成熟さが備わった段階。 患者-看護者関係の4つの段階 ペプロウ理論の特徴に患者と看護者間のプロセスを4段階に分けて考えている。 患者と看護者が出会い、対人関係を構築し、信頼関係を築いていくうえでお互いが共に問題解決に向かっていくプロセスである。

    5.ストレス理論


    ストレス セリエによる定義によれば、ストレスとは、生体系内のあらゆる非特異的変化からなる特異な症候群で表された状態のことである。 つまり、脅威に対する生体の適応反応のことである。 しかし、脅威の如何を問わず、一定の共通した適応反応がみられるというのがポイントである。セリエのストレス概念は、あくまで生理学的なものであった。

    ストレスを引き起こすものを、ストレッサー(stressor)と呼ぶ。 ストレスを心理学的に捉え直し、ストレスの心理学的に作り上げたのが、カリフォルニア大学バークレイ校の心理学教授リチャード・ラザルスである。

    ラザルスは人がその出来事をどのように評価しているかによって、ストレスすの度合いが異なってくることに注目した。 出来事とは、人間とそれを取り囲む環境との間の関係の一つのあり方である。

    ラザルスによれば、心理学的ストレスとは、人間と環境との間の特定の関係であり、その関係とは、その人の原動力に負担をかけたり、資源を超えたり、幸運を脅かしたりすると評価されるものである。

    ベナーたちによれば、ストレスとは、意味や理解や円滑な機能が崩壊して、その結果、危害や欠如や難題が経験され、悲嘆や解釈や新たな技能が必要とされることである。

    ストレス症候群の変化 セリエによれば、ストレス症候群は次の3つの局面を持つ。

    ・警告反応期 ショックによって抵抗力が低下し、ついでショックに対する防衛反応が起こる。

    ・抵抗期 抵抗力が高まった状態。

    ・疲弊期 ストレスが長引き、防衛機構が働かなくなって抵抗力が急激に低下する。  

    ストレスによって、生物はむしろ抵抗力が強くなる。

    ストレスの種類 Ⅰ.身体的ストレス

    ①外的ストレス ・物理的ストレス : 暑さ、寒さ、高気圧、低気圧など ・環境的ストレス : 騒音、照明、ほこりなど

    ・肉体的ストレス : 病気、怪我、長距離通勤など ・化学的ストレス : 空気汚染、食事、煙草、酒など ・生物学的ストレス: 細菌、ウイルス、花粉など ②内的ストレス ・運動関係のストレス : 運動不足、運動過剰など ・食事関係のストレス : 過食、小食、偏食、栄養不足など

    ・睡眠関係のストレス : 睡眠不足、睡眠過剰、夢など ・生活関係のストレス : 不規則な生活、夜更かしなど

    ・その他 : 妊娠による身体的変化、月経など Ⅱ.精神的ストレス ①社会的ストレス ・仕事関係のストレス : 就職、転勤、単身赴任、昇進、左遷、転職、失業、退職、多忙など ・学校関係のストレス : 入学、転校、進学、成績不振など

    ・家庭関係のストレス : 結婚、離婚、同居、別居など ・人間関係のストレス : 上司、取引先、隣人、嫁姑など ②心理的ストレス ・身体関係のストレス : 疲労、病気、怪我、妊娠、出産など ・喪失体験      : 愛する家族や友人との離別・死別など ・その他       : 将来への不安、恐怖、怒り、失恋、失敗、挫折など


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